M1の3月:他の人からフィードバックをもらい、プレゼンの質を向上させた
私の研究室では親切にも、学会参加者の発表練習の時間を設けてくれるシステムがあります。
自分の感覚だけではどうしてもバランスを欠いたプレゼンになってしまいがちなため、研究室メンバーに発表の様子を見てもらい、スライドデザインや原稿の言い回しなどについて、何かしらフィードバックをもらえるのです。
私の発表練習では、指導教員や学生から「情報量が多すぎてついていけない」とツッコミが殺到いたしました。
そこでスライドを3枚ほど消去し、残ったスライドに関して説明を充実させ、聴衆がついて来られる程度のデータにとどめることに決めました。
発表練習を終えた後、もう一度指導教員にプレゼンを確認してもらった所、今度は「すごくわかりやすくなったニャー」と褒めて頂きました。
その後も春休み返上でスライドを毎日ブラッシュアップし、日に日に発表のクオリティーを向上させてきたわけであります。
修士課程に入ってから:音読をし、口がよく回るようにチューニングした
少々言いにくいことですが、私はどもり(吃音)な性分です。
咄嗟に言葉が出てこない時がたびたびあり、緊張すると特にどもりがちです。
過去の学会でも質疑応答の際に言葉を発せなくなってしまい、特に卒論発表ではごく初歩的な質問に対しても「あ~」とか「う~」とか言うだけで全然返事できませんでした。
しかし、学会賞を取るには吃音を言い訳にしてはいられないので、円滑に質疑応答をこなすため、言葉をスムーズに発する訓練をコツコツ積み上げることにしたのです。
そこで修士課程に入ってすぐ、毎朝20分間音読を始めました。
というのも、吃音の原因は”脳と口をつなぐ回路が円滑に作用しないこと”にあるだろうから、音読で言語野を強く刺激し、発声する訓練を繰り返せば、少しずつ吃音が改善されるのではないか?と考えたためです。
- 孔子
- 万葉集
- 夏目漱石の三四郎
など、色々な本の音読をしてみた中で、一番効果てきめんだったのは英文の音読でありました。
スピーキングに加え、リーディングやシャドーイングもやったおかげで言葉がスムーズに出てくるようになりましたし、英語力が高まる副次的効果をも享受することができました。
なお、英文音読教材には東大英語リスニング20か年を使いました。
時流に沿った良質な英文が多数掲載されていて、長さも1年分を10~15分程度で読めるから丁度良い刺激となりました。
当日は下の服もスーツを着用し、誠意を込めて落ち着いて発表した
ココだけの話、私は過去全ての学会において、下半身にパジャマを履いて参加していました笑。
というのも、オンライン学会ならカメラに肩から上しか映らないため、わざわざ下まで正装する意味をどうしても見出せなかったのです。
しかし、今回は学会賞を狙っていますから、(今回ぐらいはちゃんとした服を着て臨もう)と心を改めました。
当日はオンライン参加ですが上下ともスーツを着用し、Yシャツも一番上のボタンまで締める徹底した気持ちの入れ様でした。
また、聴講者からの質問に対しては (わざわざ質問してくれてありがとう!)と感謝の気持ちで答えるよう心掛けました。
上から「オラっ!分かったか!」と言わんばかりに押し付けるのでなく、まるで彼女に研究内容を伝えるが如く、優しく諭すよう落ち着いて返答しました。
その結果、2分間の質疑応答時間で繰り出された4名からの質問にどもることなくテキパキと回答することができました。
発表を終え、パソコンを閉じた瞬間、
こりゃ賞もらったわ!
と勝利宣言するほどの手応えがありました。
まとめ
私が学会(全国大会)で学生講演賞を受賞した方法は以上となります。
順番にまとめると、
- めちゃめちゃ一生懸命実験した。奨学金返済免除ポイント加算のため、まぶたや味覚を犠牲にした。
- 実験成果をもとに論文を書いた。Nature級の雑誌に載せるべく、半年間頭を使い続けた。
- 発表一か月前からスライドを作り始めた。やっつけ仕事で済ますのでなく、細部にまでこだわり魂を込めた。
- 他の人からフィードバックを貰った。プレゼンの分量や質を改善した。
- 音読をし、口がよく回るようにチューニングした。どもり症を少しでも良くすべく、英文を毎日読み込んだ。
- 当日はスーツを着て勝負に挑んだ。下の服までスーツを履き、誠意を込めて落ち着いて発表をした。
このような形になります。
学会賞受賞のおかげで研究実績を積み上げられ、おかげで学振DC1の内定も掴むことができました。
DC1の申請書については以下の記事に詳述したので、興味のある方は是非ご覧いただきたいと思っています。
以上です。
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