こんにちは。札幌と筑波で蓄電池材料研究を行う現役工学系大学院生のかめ (M2)です。
コロナ騒動の影響で研究室活動の初っ端 (2020年4月) からゼミや学会発表がオンライン開催となり、プレゼンをする際は発表者ツールのノート欄にぎっしりと記載した原稿をそのまま読み上げる形でしのいできました。
しかし、最近は上記の活動が少しずつ対面開催になってきて、Power Pointの発表者ツールの助けを借りずにプレゼンをする必要に迫られてきたわけであります。
これまで原稿を見ずにプレゼンしたことがなかったので、

やべぇ、どうしたら原稿なしでプレゼンできるんだろう?
と途方に暮れる有様でした。
この記事では、そんな私でも発表者ツール無しでプレゼンできるようになるに至った3ステップを解説していきます。
発表者ツール無しでの発表に不安を感じている学生さんにピッタリな内容なので、ぜひ最後までご覧頂きたいと思っています。



それでは早速始めましょう!
学会やゼミで原稿を見ずにプレゼンテーションできるようになった3ステップ
私は以下の3ステップで原稿なしプレゼンができるようになりました⇩
- スライド作成前:発表のおおよその流れを頭の中で描いておく
- スライド作成中:話を引き出す助けになるトリガーをスライド中に散りばめる
- スライド作成後:発表前に最低3回は声に出して発表練習しておき、本番で詰まりそうな箇所を繰り返し練習する
以下ではそれぞれについて詳述していきます。
1st ステップ:発表のおおよその流れを頭の中で描いておく


第一段階はスライド作成前にやるべきことです。
スライド作成にとり抱える前に発表の目的や大筋の構想を練り、それらをある程度固めてしまうのがプレゼンを円滑に進めるコツとなります。
というのも、プレゼンの流れを押さえておけばプレゼンで脇道に逸れずに済むだけでなく、変な言葉を口走って先生らに突っ込まれるリスクを下げることまで可能なのです。
一方で、プレゼンの流れが論理的に不整合ならプレゼン自体が破綻してしまい、いくら上出来なスライドを作ってもその素晴らしさを聴衆に伝えられずに終わっちゃいます。
”発表の大筋”を冒険で喩えるならば、羅針盤の如く行き先を指し示してくれる必需品です。
コレをしっかり練らずにプレゼンに挑むのは裸でサバンナに入るほどの自殺行為で、『アカデミア』という弱肉強食のジャングルから生きて返っては来られません。
悪いことは言いません、まずは発表の構想を練って下さい。
最初に構想をしっかり固めておけばプレゼン作りもかなり円滑に進みますし、原稿なしプレゼンを成功させられる確率が劇的に高まることをお約束します。
もし原稿を見ずにプレゼンをするにしても、不安な方はひょっとすると原稿を作り、それを覚えたくなるかもしれません。
もちろんその努力自体は素晴らしいですし、やる時間があるならやっておいた方が良いに違いありません。
ただし、原稿を暗記した場合、もし緊張して記憶が吹き飛んでしまった際にテンパって声が出なくなる危険があります。
発表者としての私の経験上、何を言えばいいか分からなくなり、場が静寂に包まれ聴衆の視線を一身に浴びた際には口から心臓が飛び出そうなほどの緊張感があります。
私は原稿よりも発表の要点を暗記する方を1億倍オススメいたします。
まぁ、ポイントだけ抑えていても緊張すれば記憶が全て吹き飛ぶのですが笑、原稿全文よりポイントのみを覚える方が脳の記憶容量も少なく済むので、緊張時に記憶を回復するまでに要する時間を格段に短縮できるのです。
ド忘れ時の保険として要点をメモした紙を持っておくと、本番では安心してプレゼンに集中できるのでド忘れすらも防止できます。私はコレによって原稿なしプレゼンができるようになりました^^
2nd ステップ:話を引き出す助けになるトリガーをスライド中に散りばめる


二つ目はスライド作成中にやるべきことです。
スライドは1st ステップで練った大筋から外れぬよう一枚ずつ丁寧に作るのですが、話す内容を思い出せる”トリガー”のようなものをスライドの随所に散りばめて頂きたいのです。
もし原稿を見て良いのなら、スライドを多少乱雑に作ってもOKです。
しかし、原稿なしでプレゼンに臨む場合、プレゼン中に終始見ることになる『スライド』という相棒を”原稿なし仕様”に工夫して作るべきです。
私の場合、話すべき内容は全てスライド中に記載しました。
口だけで説明する事項を一切無くし、スライドを上から下に眺めるだけで”次に何を言うべきか”を瞬時に思い出せるように拵えたのです。
こうしたスライドを作っておくと、本番ではスライドに記載した内容を口で補足するだけで万事解決してしまいます。
だからプレゼン作成中に



このスライドでホントに原稿なしプレゼンができるかな?
と絶えず自分に問いかけ続け、少しでも発表の助けになると思った工夫はどんどんスライド内で表現していって下さい。
なお、”話す内容を全てスライド中に記載する”と言いましても、画面いっぱいにビッチリ文字を書き込んでしまうと見る側の印象が悪いです。
ただ見栄えが悪くなるだけならいざ知らず、発表者側も



アレっ、次どこを説明するんだっけ…💦
といった風に不利益を被ってしまいがちです。
スライドを入念に作り込む際は、
- 文章を数単語に省略したり
- 言葉ではなく図を用いて説明してみたり
- 数値の上昇や減少を表すのに⇧や⇩といった記号を用いたり
など、文字数を減らすよう心掛けてみて下さい。
聴く側の立場を慮ってスライドを作れば、発表者自身にとっても発表しやすいスライドが出来上がると思いますよ👍
3rd ステップ:最低3回は事前に発表練習しておき、言葉のつっかえる箇所を繰り返し練習する


最終ステップはスライド作成後にやるべき内容です。
ぶっつけ本番で発表に臨むのではなく、家や研究室の居室など声を出せる環境で事前に発表練習を行ってください。
プレゼンの失敗要因の9割以上は事前の入念な練習で解決できます。
何回やるかは人それぞれですが、私の場合、3回以上通しで練習したら、発表本番である程度よどみなくプレゼンできるようになりました。
事前に発表練習しておくことで、
- ココはスラスラ言えるなぁ♪
- でもココは毎回つっかえてしまうんだよなぁ…
といった風に自身の得意/不得意を把握できます。
不得意な箇所を集中的に練習すれば、苦手な箇所を苦手”じゃない”箇所へ、あわよくばスラスラ言える箇所へと変えることが可能です。
言うべき内容をちゃんと言えるように何度も反復練習を行うのは、野球選手が何度もバットを振ってフォーム固めするのと全く要領が同じです。
喉が枯れるまでプレゼンの練習を何度もすれば、本番では口が勝手に言いたいことを言ってくれる不思議な感覚を味わいながら発表できます。
ちなみに私の場合、何度言い間違えても恥ずかしくないよう、発表練習はいつも一人で行うように決めております。
私、普段の会話でさえ滅茶苦茶つっかえながらしておりますから、プレゼン練習では女子からビンタされかねない酷い言い間違えをしょっちゅうやらかしてしまうんです。
その点、一人ならだれにも迷惑を掛けず、盛大に失敗できちゃいます。
面白い言い間違いをしたら大笑いして切り替えることだってできますし、発表練習を一人でやると自身の糧になる練習が行えます。
場所は基本的に家で行いますが、週末の朝など研究室に誰もいない時は研究室でこそっとやっています。
先月福岡で学会発表を行った際は、係員さんよりも早く会場に向かい、実際に発表を行うことになる部屋にて小声で練習をいたしました。
最後に
以上の3ステップにより私は原稿なしでプレゼンテーションができるようになりました。
一連の流れを再掲しますと、
- スライド作成前:発表のおおよその流れを頭の中で描いておく
- スライド作成中:話を引き出す助けになるトリガーをスライド中に散りばめる
- スライド作成後:発表前に最低3回は声に出して発表練習しておき、本番で詰まりそうな箇所を繰り返し練習する
このような形になります。
私も発表者ツール無しでプレゼンをすることになった際は (絶対無理だよ…)と諦めていました。
しかし、上記3ステップに則って準備をしたことでどうにかプレゼンできましたし、この流れで複数回プレゼンに成功しているため再現性のある方法じゃないかな?と感じています。
以上です。


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