第10回 作.AC真駒内マラソン体験記【2時間47分00秒】

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レース体験記その2:レース前半の模様

0~10km 39分57秒

競技場を出た瞬間から上り坂が始まる。その距離、およそ1km。高低差は約20m。ふくらはぎを使って走ってはダメ。お尻とハムストリングスを意識し、その場で腿上げするような感じで地面を蹴らずに走ると消耗しにくい。上り坂が終わると下り坂へ。今度は高低差50mの坂を2kmかけて下る。強い着地衝撃が腿へ伝わってきた。序盤に足へ蓄積されたダメージが終盤にどのような形で影響を及ぼすだろうか。上りと下りのアベレージはキロ4分。ペーサーさんのペースメイキング能力が神がかっていた。

3km過ぎから河川敷コースへ。行きは追い風、帰りは向かい風の予報。足取りが急に軽くなってきた。少し暑くも感じる。首筋にじんわりと汗をかいてきた。追い風の時は追い風に気付かない。向かい風になってようやく追い風の有難みに気付く。案の定、6km過ぎの折り返しから強烈な向かい風に苦しまされた。大柄なランナーの陰に隠れて風をやり過ごす。向かい風のおかげで一時的に暑さが和らいだ。向かい風は使い方次第で敵にも味方にもなりうる。

8kmを過ぎたあたりで真駒内公園へと帰る。戻りしなに200mほど、アスファルトではなく芝生を走るエリアがあった。不整地は舗装路よりも地面からの反力が弱い。アスファルトの上で作ってきた走行リズムがガタガタに崩れた。ピッチの刻み直しに少々時間がかかった。ココをあと3回も通らなきゃいけないのはちょっと嫌だな…

スタジアムに帰ってきて10kmを通過。タイムは39分57秒。ペーサーさんの速さ調節が神。ペースに極端なアップダウンがなく、一定のリズムで淡々と走ってくれるおかげで後ろの我々としても相当助かる。あっという間の10kmだった。普段、ずっと一人で走っているからか、集団で走るといつも以上に力が引き出されて楽に走れる。

10km~20km 39分34秒

二度目の上り坂も楽々踏破。相変わらず呼吸は快適そのもの。ふくらはぎが少しダルくなってきたような気が。意図せずふくらはぎを使ってしまっているのだろうか?下り坂を使ってフォーム調整。膝より下へ負担がかからない接地角度を模索。河川敷へ出るころには随分と楽になった。コレなら何の問題もなく42km走れそうだ。

二週目に入ると、一周目のランナーらとすれ違いながら走ることになる。河川敷のコース幅は狭い。ペーサーの後ろについて走る集団同士がすれ違うとき、向かい側を走るランナーとあわや接触してしまいそうに。自分のフォームよりも向かい側のランナーとの距離が気になる。コチラ側へはみ出して走るランナーを回避するために意識の大部分が割かれた。これも草マラソンならではの出来事。真駒内マラソンは大規模都市型と違い、何車線もの公道を通行止めにして広々と走れるわけじゃない。狭いコースを互いに譲り合って仲良く走っていく必要がある。どれだけ狭いコースでも文句はない。普段はもっと劣悪なコンディションで走っているし、どこから何が降ってきたって大丈夫。

二回目の折り返し後、向かい風が一周目以上に気になった。風が本当に強い。ペースの維持へかなり体力を費やした。普段の練習では週に1~2回、キロ4分で21km走っている。未明の朝5時から朝食抜きで、かつ寝起きの身体でも楽々とこなせている。今日は練習と同じようなペースで走っているはず。それなのに、いつも以上に足へ疲労がある。起伏が足へ与える強い影響をひしひしと感じ始めた。起伏を過少評価していたのかもしれない。福知山へ行く前までに2回ぐらい坂ダッシュを入れられたらいいな…

20km通過は1時間19分31秒。この10kmは39分34秒。まだまだいける。余裕、余裕。呼吸は大丈夫。まるでジョグみたいに走れている。足は少なくとも30kmまでは攣らないだろう。問題はそこからの12km。神様、どうか痙攣せずに走り切られますように。

次ページ:レース後半の模様

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