【総力特集】8年通った卒業生が語り尽くす、北海道大学の魅力100選

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71. 街全体にゆったりとした空気が流れる

札幌の道路は冬の大雪に備えて広く作られていて、歩道にも余裕がたっぷりあります。人口200万の大都市なのに、歩いていて圧迫感を覚える場面がほぼやってきません。通勤時間帯の地下鉄ですら、他人と密着する事態にはまずならない。

札幌で4年以上暮らした人間が東京の満員電車に乗ると、全身の毛穴が拒絶反応を起こします。私は卒業後に広島へ戻りましたが、広島ですら「人が多いなぁ」と感じる始末。札幌が基準値を書き換えてしまったのです。

広島でこのことを先輩に伝えたら、「別にそんなに混んでいないと思うけどなぁ」と言われてしまいました。どうやら変だったのは私の方だったようです。私がおかしくなったのは、札幌のせい。あの街で暮らすと、混雑への耐性が確実に溶けていきます。入学を検討中のみなさん、覚悟だけはしておいてください。

72. 一年中、イベントが盛りだくさん

© 札幌観光協会

札幌は一年を通じてイベントが多い街です。春のライラックまつり、夏はよさこいにビアガーデン、秋のオータムフェスト、冬はクリスマスマーケットに雪まつり。自治体側が「イベントを切らしてはならない」という使命感に燃えているのかと思うくらい、隙間がありません。

私は雪まつりが一番好きです。大通公園に並ぶ巨大な雪像は、何度見ても「こんなのよく作ったな」と圧倒されながら感心します。在学中は毎年「今年はもういいかな」と思いつつ、結局見に行ってしまう。観光客に混じりながら、今日だけは観光客になったつもりで札幌を楽しませてもらう。サッポロクラシック片手に、ほろ酔い気分で冬を満喫するのです。

オータムフェストも好きでしたね。北海道各地の美味いものが一堂に集まるので、ふらっと立ち寄ると食べすぎて後悔する。年に一度の自分へのご褒美です。毎年そう言い聞かせていましたが、年に一度のご褒美が年に四回あるのは計算が合いません。

73. 気軽にプロスポーツ観戦できる

北海道にはプロスポーツチームが複数あります。プロ野球は日本ハムファイターズ。サッカーはコンサドーレ札幌。バスケはレバンガ北海道。札幌に住んでいると、プロスポーツが生活を彩ってくれます

皆さんも北大生になったら、エスコンフィールドに一度足を運んでみてください。一見の価値ありです。エスコンは北広島市にありますが、札幌から電車&徒歩で1時間もすれば着きます。野球のルールに対する理解があやふやでも、球場の雰囲気だけで十分楽しめますから。もはや日ハムファンじゃなくても楽しめる。他のスタジアムも見習ってほしいぐらい、エスコンの雰囲気は垢抜けていて、ファンタスティック。

私はサッカー派。年に一度、地元のサッカーチームが、札幌ドームへアウェイ遠征に来てくれます。わざわざ札幌までやってきたチームの背中を後押ししつつ、チームチャントを歌いながら広島への郷土愛を爆発させていました。スタジアムで大声を出すと、研究のストレスが消えるのです。しばらくするとまた溜まりますけど、溜まったらまた別の所へ叫びに行けばいい。これをストレスマネジメントと呼んでいいのかは微妙かもしれませんが、機能していたので良しとしましょう。

74. 藻岩山から札幌の夜景を一望できる

札幌の中心部からすぐの所に藻岩山(もいわやま)があります。山頂までロープウェイで登れて、ここから見下ろす札幌の夜景が、まぁ~きれいなんですよ。日本新三大夜景にも選ばれたそうです。190万都市の灯りが足元いっぱいに広がっていて、「自分が住んでいる街って、こんなにきれいだったのか」と毎回驚かされます。

ロープウェイの料金は学生にとってそこそこの出費ですが、学生時代に一度は眺めておく価値があります。私は卒業間際に一人で冬に行きましたが、雪に反射して灯りがにじむ冬の夜景は、地上では見られない美しさがありました。寒すぎて5分で撤退しましたけど。

藻岩山はデートスポットとしても有名で、山頂にはふたりで鳴らす用の鐘まであります。カップルの方は鳴らしてみてください。一人で鳴らすと、冬の山頂で鐘の音だけが虚しく響きます。経験者は語ります。

75. 近場に日帰り入浴できる名湯がある

© Rakuten Group, Inc.

札幌の中心部からバスで1時間ほど揺られると、定山渓温泉に着きます。山あいの温泉街で、紅葉の時期は景観が格別。日帰り入浴の施設も多く、「今日はもう何も考えたくない」という日に行ってみてはいかがでしょうか。

学会発表の練習で教授にボコボコにされた翌日とか、論文を投稿し終えて気が抜けた週末とか、そういう日に定山渓はぴったりです。何も言わず温泉に浸かると、疲労の99%はお湯に流れ出ていくでしょう。

定山渓以外にも、豊平峡温泉や小金湯温泉など、選択肢はたくさんあります。札幌に住んでいると、温泉が特別なお出かけからちょっとした気分転換に変わります。広島に帰ってから一番恋しくなったのは、案外この温泉の近さだったりします。

76. ニッカウヰスキーの故郷が近い

北海道の余市町にはニッカウヰスキーの蒸溜所があります。札幌から車やJRで1時間ちょっと。日帰りで行ける距離に、日本を代表するウイスキーの聖地が鎮座しているのです。

蒸溜所の見学に行くと、敷地内にウィスキーの香りが漂い、もうそれだけで幸せになれます。石造りの建物は重厚で美しく、ウィスキーに興味がない人でも散策するだけで楽しいでしょう。見学の最後に待っているのが試飲コーナー。無料で数種類のウィスキーを試飲できます。自分も、北海道でウィスキーの味を知って以来、ハイボールやウィスキーが好きになってしまいました。

北海道に来てビールの味を覚え、ウィスキーの味も覚えてしまいました。入学前はお酒にまったく興味がなかった人間が、卒業時にはサッポロクラシックとニッカを語れるようになっている。大学で何を学んだんだと聞かれたら、電気化学と醸造文化ですと答えるしかありません。

77. 北海道の大自然にいつでもアクセスできる

札幌から車で1〜2時間走れば、雄大な自然が待っています。ニセコも、美瑛にも、富良野にさえも、少し足を延ばせば着いてしまいます。週末にふらっと出かけて大自然を堪能し、夜には自分のアパートに帰ってこられる距離感、たまりません

学生時代、夏休みになると、電車やバスを乗り継いであちこちに出かけました。支笏湖の水面があまりにも透き通っていて「ここ本当に湖か?」と疑ったり、富良野のラベンダー畑でラベンダーソフト片手にぼーっと景色を眺めたり。北海道を存分に味わえるのが北大生の特権です。

「北海道は観光で行く場所でしょ」と言う人がたまにいますが、住んでこそわかる贅沢があります。観光客が2泊3日で詰め込むコースを、学生時代を通してゆっくり巡れば良いのですから。急がなくていい北海道は、最高に贅沢な北海道ですよ。

ゆっくりしすぎて卒業が遅れるリスクについては、私は一切責任を負いません。大自然のせいにしてください。

78. 東京五輪のマラソンコースになった

2021年の東京オリンピックで、マラソン競技の会場が札幌に変更されました。五輪会場選定時期から数年経ち、当初の見込みよりも東京があまりに暑くなりすぎた結果、選手のことを考えて急遽場所が変わったのです。マラソンコース設定の際、北海道マラソンのコースが参考にされ、北大がマラソンコースの一部に組み込まれました

五輪当時はコロナ騒動の真っただ中でした。観戦自粛通告が発令されており、私は見に行くことができませんでした。仕方なく家からYouTubeでレースを見ていたのですが、オリンピック選手が自分のキャンパスを駆け抜けていく光景に、なんとも言えない不思議な気持ちになりました。どうせなら、沿道で見たかったな。メダリストと100mだけ並走してみたかったな。

オリンピックコースになった記念なのか、五輪マラソンコースで20, 30, 40km地点となった個所に碑文が刻まれています。メインストリートの工学部前にあるので、北大来訪時はぜひ探してみてください。

79. 教育カリキュラムに厚みがある

北大のカリキュラムは、基礎を丁寧に積み上げてから専門に進む構成になっています。教養課程でいろんな分野をつまみ食いしたあと、専門課程で徐々に深掘りしていくのです。遠回りに見えるかもしれませんが、実はこの順番が後から効いてきます。

私は工学部で電気化学を専攻しましたが、教養で受けた物理化学や線形代数の講義が、3年生あたりからボディブローのように効き始めました。「あのとき寝てなくてよかった」と心の底から思った瞬間が何度もあります。寝ていた講義については、まぁ、あまり詳しく聞かないでください。

研究で有名な大学は教育がおろそかなのでは? と思われがちですが、北大に関して言えば心配無用です。むしろ教育面はかなり丁寧で、学ぶ意欲さえあればきちんと応えてくれます。意欲がなくても単位は出ます。意欲があれば、回転寿司のレーンぐらいの勢いで単位が流れてきます。

どうでもいいのですが、札幌駅南口にパチ屋があって、あそこに入り浸るようになったら学生としてお仕舞いなので、十分注意するようにしてください。私は注意していましたが、気づいたら入口まで来ていたことが数回あります。入らなかったので、セーフということにしています。

80. 横断的な学びの機会がある

北大は、文系から理系、農学から医学まで、幅広い学部が同じキャンパスに揃った総合大学です。他学部の講義を聴講したり、学際的なプログラムに参加したりする道も開かれています

私は工学部の人間ですが、教養課程のとき、農学部の講義を履修せず受けに行ったことがあります。北海道の酪農について熱く語る教授の話があまりにも面白くて、一瞬「農学部に行こうかな」と本気で迷いました。実学的に役立っているかと言われると微妙ですが、少なくとも私の人生は豊かになりました。あの講義のおかげで、飲み会でチーズの話になると急に饒舌になります。工学部の人間が語るチーズうんちくは、同席者を微妙な顔にさせる効果があります。

専門を深く掘りつつ、ときどき隣の芝生を覗きに行ける。総合大学のキャンパスでは、そういった贅沢な寄り道が許されます。

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