こんにちは!北大と国研で研究している化学系大学院生のかめ (D2)です。本年度でいよいよ学生生活を終えようとしており、自身の成績表を見て過去の回想に浸ってみることにしました。
この記事では、学部一年次の講義成績と各科目をめぐる思い出について解説します。
- 北大一年次の科目事情に興味がある方
- 良い成績を取るヒントを得たい大学生の方
こうした方々にピッタリな内容なので、ぜひ最後までご覧いただければ幸いです。
それでは早速始めましょう!
前期
必修科目
英語I [1] | A |
英語II [1] | A |
物理学I [2] | A |
化学I [2] | A⁺ |
生物学I [2] | A⁻ |
自然科学実験 [2] | A⁻ |
情報学I [2] | B⁺ |
英語I:A。講義中に英語の歌を歌った記憶が強く残っている
北大生は一年次、英語の講義を必ず履修しなければなりません。どの先生の英語の講義を受けるかはクラス番号や出席番号であらかじめ決められています。ただ残念なことに、英語Iの講義のレベルが講師によってあまりにバラバラなのです。かたや簡単な英作文レポートのみでAやA+をくれる先生もいれば、かたやA4用紙2~3枚分のエッセイを毎回課してくる先生もいる。地雷を引き当ててしまった学生は悲惨。わずか1単位のために週に何時間も費やさねばなりませんから。
私の場合、先生運は良かったようです。講義後にレポートを課されることも無ければ、講義時間中にテストを解かされて点数を付けられることもありませんでした。講義中に先生と一緒に英語の歌を歌った記憶が強く残っています。歌を歌うだけでAをくれるだなんて神様みたいな講師ですね^ ^
なおこの講義では発音練習の一環として、ハリーポッターと賢者の石のラストシーンを繰り返し視聴しました。
ハリー:All right there, Ron?
ロン:All right. You?
ハリー:All right. Hermione?
ハーマイオニー:Never better…!!
と互いの安全を確かめ合う場面です。まさかこの6年後、ハリーポッターが撮影されたオックスフォード大学へ留学に行くことになるだなんて当初は思ってもみなかったです。上のセリフが交わされたクライストチャーチカレッジに見学へ行けました。伏線回収できた最高の学生生活だったと思います。
英語II:A。TOEFL-ITP 540点。優秀認定GET
パソコン上で北大独自の英語カリキュラムを進めていく形式。紙に印刷された文章を読むのとはまた違った難しさがあって手こずりました。正直、英語IIはあまり好きな講義ではありません。周囲で学生がキーボードをカタカタ操作していたら、スクリーン上の英文に集中しようと思ってもなかなか難しかったんですよね。しかも、読むべき文章がなかなか抽象的で難しかったんです。「何を言うてんやろ…」と首をかしげながらやっとの思いで解き進めていた記憶が。
英語IIでは6月中旬、中間試験でTOEFL-ITPを受けさせられます。我々の代では、この試験で530点以上取れれば、後期に英語を履修しなくてもAを貰える【英語優秀認定】を手に入れられました。私はTOEFLで540点を獲得。優秀認定を間一髪獲得して後期の英語を履修しなくても良くなったのです。実は私、このTOEFLに向け、北大に合格した直後から英語の勉強をしていました。3か月の英語学習の成果が奏功して本当に嬉しかったです^ ^
物理学I:A。中間・期末ともに満点
北大には高校時代に物理を習わなかった学生がいらっしゃいます。理科二科目を化学&生物で受験した子が2~3割いる。一年次の物理学は受験で物理を使わなかった人向けに行われます。力学の超基本的な所から材料力学の入り口まで橋渡しする感じ。私は大学受験を物理&化学で受験。物理の基礎は一応、身に着いています。よって、初心者向けに行われる講義が何だか簡単に感じるわけです。テストも簡単。中間・期末試験ともに満点で楽々突破できました。
化学I:A⁺。内容は全く理解していなかったけれども…
物理とは対照的に、化学は一筋縄ではいかなかった。大学の化学は化学じゃない、物理です。化学式はいったい何処へ行ってしまったんですか?式ばっかりやん。理論式と電子軌道の話しかせぇへんやん。全然面白くない。高校までは化学が大好きだったにもかかわらず。シュレーディンガー方程式なんて意味不明。解けるの?へぇ~、本当。 … えっ、解けるの?!嘘やん。どうやって解くの笑。テストにも出るの?!無理無理無理無理無理無理無理無理。解けるわけがない。テストに出たらもう終わりやわ…
独自の情報網を駆使して集めた過去問の解答を徹底暗記して挑んだ結果、中間試験は満点笑。期末試験も9割がたできてしまいました。授業内容をほとんど理解していなかったにもかかわらず、燦然と輝く【A+】をゲット。 (こんなんで最高評価を貰っていいのかな…) と陰鬱な気持ちに苛まれました。貰えるものはちゃんと貰っておこうと思うのだけれども、過去問に頼らず地頭で試験に挑んでBやCに撃沈した仲間を思うと悲しくなります。
生物学I:A⁻。生物非選択者にあの授業進度はキツすぎる
大学受験の物理&化学選択者にとって最も辛いのが生物学の講義。生物選択者にとっては追加暗記量ほぼゼロの講義らしいのですが、我々生物非選択者にとっては初めて聞くような話ばかり。電話帳よりも分厚くて重たい『レーヴン/ジョンソン生物学 (上)』の全てが試験範囲。毎回の講義が教科書の一章分ずつ光の速さで進んでいき、講義終了後から翌週の講義開始までに血眼になって暗記に励む毎日を送りました。そういえば、過去問があまり通用しなかった講義だったなぁ。毎年毎年違う問題を出題する先生だったから、レーヴン/ジョンソンをしっかりと覚えて行かなきゃ点数を取れません。前期・後期ともに70~80点ぐらいしかありませんでした。A–をもぎ取るので手一杯。それ以上良い成績を取ろうとしたっておそらく無理でした。
自然科学実験:A⁻。手書きのレポートで腱鞘炎になった
北大の学生実験は、前期に行われる人間と後期に行われる人間との2グループに分けられます。実験を前期にやることになった人間は大変。後述する情報学Iも前期に行われるのですが、ボリュームの大きな両講義を前期に片付けねばならない厄介さを抱えねばなりません。自然科学実験の中でもイージーな講義とハードな講義が。簡単な順に地学>生物>物理>化学となっております。『前期』に【物理】と【化学】の実験をやることになった学生が一番大変。そして私の場合、運悪く、その”一番大変な学生”になってしまいました。
学生実験の何が面倒臭いって、毎週レポートを書かなきゃいけないんです。科目によってレポートの量に明確な差がある (化学>>>地学)のも腹立ちポイント。さらに厄介なのは、手書きのレポートを要求される点。腕、攣るど。A4用紙何枚分も文章書いていたら腱鞘炎になってまうわ。
最初は私、レポート用のボールペンにフリクション (擦ったら消える)のボールペンを使っていました。家の中で電気ストーブを付けながらレポートを書いていた所、ストーブの近くに置いていた執筆済みのレポート用紙からインクが全部消えていたのです。「アァァァァァァ!!!」と頭を抱えて発狂しましたね。擦ったら消えるとは知っていたけれども、まさか熱にさらされて消えるとまでは知りませんでした。以降、擦っても消えない普通のボールペンでレポートを書くように。痛い痛い授業料です。まぁ、もう二度と同じ過ちを犯さぬよう気を付けるしかないのですが…
情報学I:B⁺。パソコンなんてもう二度と触るか…!
コンピュータールームでTAに言われるがまま延々とパソコン作業をやる科目。パソコン操作に未だ慣れていなかった一年生当時、本当に本当に苦労させられた講義です。周囲の同級生は涼しい顔でブラインドタッチにてタイピングしていきます。私はといえば、人差し指で一文字ずつカタカタとゆっくりとしか文字を打てません。周りの発するカタカタ音が耳に入って焦ること、焦ること。時間内に作業を終えられず、家に持ち帰って授業時の課題を片付けていました。情報学の講義を乗り越えたとき、「もう二度とパソコンなんか触るか!」と心に決めましたね。まさかその2年後、ブロガーになっているとは思わなかったなぁ。
選択必修科目
スペイン語I [2] | A⁻ |
スペイン語演習 [2] | A |
英語演習 [2] | A (優秀認定) |
スペイン語I:A⁻。印象そのままの簡単な言語
第二外国語にはスペイン語を履修。スペイン語に決めた理由は、第二外国語を選ぶために本屋へ行ってみた所、スペイン語が一番簡単そうだったからです。与えられた選択肢の中では発音と文法が最も単純そうだった。スペイン語以外だったら、発音の美しいフランス語をやってみたかったです。
実際の所、スペイン語の講義は簡単でした。基本レベルの読み書きではさほど困らされず、ただリスニングのみ何を言っているのか聞き取り不能だった程度。まぁ、いいんです。どうせみんな聞き取れませんから。みんなができない中、できないなりに頑張っていればA–ぐらいなら掻っ攫えます👍
スペイン語演習:A。喋っているだけで2単位GET
基礎クラスにできた唯一の友人と二人で一緒に受けに行った講義。英会話ならぬ”西会話”を練習する授業でした。支給されたプリントに記されたスペイン語の文章を暗記し、二人組で皆の前にてべらべら喋る形式。発音が良ければ『Muy bien! (めっちゃいいねっ!)』と褒めてもらえるし、発音が悪ければ『ココは○○って読むのよ』と修正を加えられます。喋っているだけで2単位も貰えるお得な授業。受けてみて良かったですね。けっこう楽しかったですし。
英語演習:A。TOEFL-ITP様々…
TOEFL-ITPで基準点を突破したおかげで英語演習にて2単位貰いました。ここで2単位貰えるのならスペイン語演習を履修しなくても良かったんだけどな…
選択科目
線形代数学I [2] | B |
微分積分学I [2] | A |
資源と環境 [2] | A |
生活と化学 [2] | A⁻ |
線形代数学I:B。最初から最後まで意味が分からなかった
理系科目で一番苦戦したのは、生物学よりも線形代数学かもしれません。最初から最後まで訳が分かりませんでした。カッコの中に記された数字の数学的意味を最後まで捉えかね、線形代数学の本質に達せなかったのです。中間・期末ともに半分以下の点数。答案用紙に「こんな情けない答案ですが、精いっぱい頑張ったんです…」とお情け頂戴プレーで単位獲得。講師の方が最終講義で【浅田真央と数学】をテーマに語り出したのは圧巻でした。何が何だか訳の分からない論理展開に終始笑わされっぱなしな最終講義だった。
微分積分学I:A。クラス内最速で回答を終了
数学全般ができない訳ではありません。出来ないのは線形代数と確率論ぐらい。他の分野はむしろ得意なんです。事実、北大の入試数学は143/150で合格していますから。微分積分学は数学力を遺憾なく発揮。過去問とは全く異なる問題も、原理原則に立ち返って思考してほぼ満点の回答を作れました。クラス内最速で回答用紙を出して帰るのがあまりに気持ち良かったですね。私の隣で私の用紙をカンニングしていた奴は『まだ行かんといてくれぇ…』と泣きそうな表情を浮かべていたけれども笑。
資源と環境:A。「ほぼ全員がA以上を取れる」と聞いて
”ほぼ全員がA以上を取れる”と有名な講義だったので履修してみました。工学部資源系の優しそうな先生による講演。エネルギー関連の話に興味があったので講義自体、すごく面白かったです。レポートもなく、講義中にカンタンな問題を出され、帰る時に回答用紙を出してお仕舞い。私の身の回りの人は全員A以上でした。総合理系の強い味方。資源と環境、最高です^ ^
生活と化学:A⁻。北大で受けた初めての講義
北大に入って初めて受けた講義。過去の成績分布的に良い成績を取れそうだったので履修してみました。正直、あまり面白くはなかったです。”生活と”化学と謳っていることもあり、一般的な話に終始していて化学に興味が湧きませんでした。まぁ、一年次の講義なんてこんなもんでしょう。A–をいただけたので何も文句はありません^ ^
後期の成績は…?
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