早朝に着いて展望台から滑走路を眺めた。ボーッと過ごしたかったのだが、寒くて長居できずに屋内に戻った。時間が経つにつれて人が増え、空港が賑やかになってきた。
空港内の格安スーパーAlbert Heijnでヨーグルトを買った。出国してからまだ便が開通しておらず、何でもいいから出てくれとの祈りをこめて飲み干した。そうしたら急にお腹が緩くなってきた。ついに開通か! と思いきや、お腹がギュルギュル鳴っただけだった。そろそろ何か出てくれなきゃ、本格的に腹がおかしくなりそう。
バルセロナ行きに備え、早めに保安検査を通過した。出国手続きも特にないから、のべ10分でアッサリ通過し、免税品エリアに出た。
日本の空港は、ゲート通過前の方がお店がたくさんある。海外の空港はゲートを通過するまでは殺風景なのに、乗り場の周りはやたらとお店がたくさんあり、設計思想が真逆である。日本の空港は飛行機に乗らない人でも楽しめ、海外のは飛行機に乗る人しか楽しめない。滅多なことではテロが起こらない日本ならではの強みである。私は、ジャパンスタイルの方が好きだ。



ブエリング航空バルセロナ行きの搭乗案内に従い、ゲートに向かった。人間をダメにする歩く歩道を使いながら、バルサでは何をしようか企んでいた。現地民とリフティング対決でもしようか。勝ったらパエリアをおごってもらおう。負けたら、そうだな、握手でもしてテキトーにごまかそう。
ゲートには確かにBarcelonaと書いてある。出発までまだ1時間あり、搭乗案内アナウンスを待った。早起きしてきたので眠く、うたた寝しながら待機した。
搭乗30分前に機材が到着した。何かの都合で遅れたらしい。到着が遅れたということは、到着が遅れたということなので、出発も遅れてしまう。アナウンスで「一時間の遅延が発生する見込み、ごめん」とあった。そうかぁ、アムスは私のことがそんなに好きなのか。そんなにバルサに行ってほしくないのか。
ディレイの案内とともに、ほにゃらら便の搭乗口が変更になるとの案内があった。ま、自分には関係ないやろと知らんふりをしていた。だって電光掲示板に「Barcelona」って書いてあったもん。んで、目の前にはブエリング航空の機材がある。さすがに関係ないっしょ… あれ、マラガ行きに変わっている。
え、バルセロナ行きはどこ? バルセロナ経由マラガ行きなの? さっきまでバルセロナって書いてあったじゃん。どうして何も言わずに変えるんだよ。あぁ、もしかして、さっきのアナウンスは自分宛てだったのか。Teamsみたいに@でメンションしてくれなきゃ分かんねぇよ。
それで、バルサ行きのブエリング航空はどこから出るのか。元バルセロナ行きゲートに居た係のおっちゃんに尋ねたが「知らん」とのこと。あんた、ブエリング航空の人じゃん、知らんじゃないんよ。調べてくれよ。空港ホームページで出発ゲートを調べても、最新情報に更新されていなかった。
チャッピーに懇願したら、出発ロビーに急いで戻るのが**筋がいい**と返された。出発ゲートが書かれているはずだから、見に行ってみようと。リュックを背負い、猛ダッシュで向かった。飛行機に乗り遅れたら大ごとである。学生時代に鍛えた健脚で旅客をかき分けて走った。
ゲートが変更になったどころか、出発ターミナルまで変わったらしい。3秒だけ落ち込み、正しい出発ゲートに向けて再び走った。

どうにかこうにか間に合った。ゲート前にはすでに行列ができていて、間一髪といったところである。かとおもいきや、ここもバルセロナ行きではないらしい。私が走っている間にまた出発ゲートが変わったようだ。どこまで優柔不断なのか。ゲートぐらい決めておいてくれよ。
幸い、変更後のゲートはすぐ隣だったので、移動は極小で住んだ。おまけにこの便も1時間ディレイだそう。それなら急いで行かなくても良かったじゃん…
日本では、出発ゲートが変わることはほとんど無い。よっぽど天気が悪いときとか、LCCぐらいしかゲート変更はない。海外では、フルキャリアでも出発1時間前まで出発ゲートが未定である場合が多い。仮に決まっても、今回のように変更されるケースが頻発する。油断も隙もあったもんじゃない。

定刻通りに着くなら、バルサには昼ごろ到着するはずだった。一時間遅れたらバルサ到着は午後になり、お腹ペコペコで市内を徘徊するハメになる。
初めて訪れる国に空腹でいくのもアレだしなと思い、売店でサンドイッチを買った。保安検査前のAlbert Heijnで€3で売られていたものが、この売店だと€7.5(1400円)もした。ぼったくるにもほどがあるって。サンドイッチ2個で1400円って、お宅、本気でおっしゃってます? あぁ、本気なんですね…
1400円出しただけあって、味は抜群に美味し、いわけでもなく普通だった。サンドがパッサパサに干乾びており、チーズの暴力的濃さに助けられ、辛うじて食品としての体をなしていた。
1時間遅れで搭乗案内があり、機内に入った。左右をガタイの良い白人女性に挟まれ、両肘置きを取られて汲々と過ごした。着陸に一度失敗してターンアラウンド、二度目の着陸でバルセロナ・エル・プラット空港に着いた。ディレイと着陸やり直しにもかかわらず、定刻通り到着した。マジでどうなってんの。全部コミコミでスケジュール組んでんの?

さすが南国、バルセロナは暑い。アムスで来ていた上着を脱ぎ、シャツも暑くて脱ぎたくなった。長ズボンの裾をめくって七分丈にした。
さぁ、バルセロナを満喫するぞ。



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