北大と国研で研究していた企業研究者のかめです。博士課程を一年短縮して早期修了しました。
博士課程の標準年限は三年です。三年で修了するのですらひと苦労なのに、二年で修了しようと試みたらどうなるのか。
飛び級経験者として申し上げます。二年で出るのは、相当キツいです。優秀さ以前にタフさが求められます。二年間ずっと全速力で突っ走り続けるすさまじい覚悟が必要なのです。飛び級を考えていらっしゃる方は、キツいのを承知で挑戦して下さい。うつ病になる寸前まで追い込んでようやく間に合うかどうかという世界線ですから。
この記事では、博士課程を二年間で修了しようとしたらものすごく大変だよという話をします。飛び級経験者として、飛び級挑戦に警鐘を鳴らすべく書いた記事です。早期修了の検討を加速していらっしゃる方はぜひ最後までご覧ください。
かめそれでは早速始めましょう!
二年での早期修了がキツい理由


二年での早期修了がキツい理由は、早期修了要件を二年で満たすのが大変だから。
早期修了するには、標準年限修了者よりも多くの業績が求められます。私の所属元専攻では、飛び級で修了したければ、標準年限修了希望者の二倍以上もの論文出版数が求められました。
ここで私が言いたいことは、飛び級には、ほかの人より短い期間で、ほかの人より多くの業績が必要ということです。私のように一年短縮修了したければ、一般的な速さの3倍近いペースで研究を進めなければなりません。土日返上×研究超効率化の相乗効果で勝負になるかどうかといった所でしょう。
おまけに、私は博士課程における最初の一年間、実験できませんでした。共同研究先の都合でラボに出入りできなくなったのです。早期修了を狙っていたのに、研究を一切進められなかった。日本に居ても実験できないなら、海外に活路を求めようとイギリス留学しました。ですが、留学先選びに失敗し、何も実験できずに帰国しました。最悪ですよ。
それでも早期修了を諦められなかった私は、D2の一年で猛烈に追い上げました。愛と勇気と汗と涙のおかげで奇跡的に業績を集められ、滑り込みで早期修了に成功したのです。追い込みすぎて、うつ病の半歩手前まで行きましたからね。まぶたがプルプル震えて、休まなきゃいけないのは分かっていたのに、手を止めたくても止められない。本当に、しんどかった。
二年で出るのは、メリットよりもデメリットの方が多い


博士課程を二年で早期修了すれば、下記3つのメリットを享受できます⇩
- 普通の博士学生より一年早くキャリアを始められる
- 生涯年収を上げられる
- 浪人や留年など、何らかの要因で生じた人生の遅れを取り戻せる
一方でデメリットもあります⇩
- しんどすぎる
- 心身に支障をきたす
- 研究が嫌いになりかねない
何事にも良い面と悪い面があります。良い面ばかり見ても仕方がありません。負の側面にも目を向けましょう。メリットとデメリットを比較して、自分にとっていずれの面の方が重要かを真剣に考えねばならぬのです。
〇 〇 〇
私が早期修了挑戦を決断したのはM2の後期でした。厳しい業績要件をクリアし、研究者として飛躍すべく早期修了に挑んだのです。また、大学受験浪人で背負った一年の遅れを挽回したいとの思いも強かった。飛び級は、人生をスタートラインへ戻すための最善手。これを逃すわけにはいかない。何が何でも早期修了したい。
いざ早期修了チャレンジに成功し、振り返って想いました。「失ったものが、多すぎやしないか」と。
研究、研究と鼻息荒く過ごしてきたせいか、ストレスで心臓が若干不整脈ぎみになりました。うつ病の初期症状も出ていたかな。何も考えずにボーっとしていると、泣きそうなほど辛くなったのです。もしゆっくり3年かけて修了していれば、これほど追い込まずとも済みましたよね。焦る必要、あったのかな? と今になって思います。
オススメは、二年半での早期修了


早期修了したいという方は、必ずしも私の真似をして二年で修了しなくても構いません。二年で修了する道以外にも二年半で修了するコースがあります。というより、早期修了は二年半で出るケースが一般的です。
早期修了で辛い思いをした私が猛プッシュしたいのが二年半での早期修了になります。
二年でも二年半でも早期修了に変わりはありません。求められる業績量は、標準年限者の倍近くになります。しかし、博士課程が二年半あれば、二年で修了するよりも多少ゆっくり研究を進められ、辛くない適度なペースで進めるから、追い込みすぎずに済ませられるかもしれません。
心身ともに健やかなまま修了し、でもって私と同じように”飛び級経験者”を名乗れます。最高じゃないですか。
学振DCとして研究する場合、二年半で修了すれば、のこり半年間を学振PDとして過ごせます。月々30万円以上の給与を受け取りながら悠々自適に研究できるのです。博士課程を修了してから、PD期間中に就活してもいいかもしれませんね。ひたすらダラダラ過ごして、博士課程のダメージを回復させても良いでしょう。
いま、二年での早期修了を狙っている方には、ぜひ二年半での修了を検討していただきたいです。当記事の巻末に参考記事を貼っておきますので、二年半修了の検討を加速する材料としてご活用いただけると幸いです。

















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