【合格体験記2017】北海道大学総合入試理系 (総合科学選抜群)へ2位で合格した一部始終

目次

試験当日

起床~試験開始

試験当日はスッキリとした目覚めでスタート。5時にセットしたアラームを止め、ベッドからのそのそと這い出した。鏡で顔を確認。何だか自信に満ち溢れているようだ。何か今日は良い事がありそうな気がする。吉兆を予感。幸先の良い寝起きだった。寝ぐせ直しがてら、シャワー。体を洗い、水分を拭き取り、服を着て床に胡坐をかいて座る。2分ほど瞑想。集中力を高めた。何問か計算ドリルを何問か解く。北大英語の長文を何題か音読して脳を最大限活性化。ここまでたくさん勉強してきた。これだけやったのだからもう大丈夫だ。

おにぎりとサンドイッチを1個ずつ食べる。最後にさけるチーズへガブッとかじりつく。北大もこうして喰ってやる。首席だ、首席。闘争心全開で部屋を後にした。何か忘れ物をしている気がする。そうだ、受験票だ。テーブルの上に置いてきてしまった。回れ右して部屋に戻り、忘れ物を回収。今度こそ大丈夫。気を取り直して北大へ。

私の試験教室はE301。会場内で一番広い教室。椅子が硬い。コンクリートの上へ座っているみたい。この椅子に長時間座るのはお尻に悪い。集中できないかも。いや、するしかない。机の縦も狭すぎる。50cmぐらいしかない。問題用紙がはみ出してしまいそう。あまり広々とスペースを使えない。おまけに椅子と机の間隔が固定されていて不自由。おまけにその間隔が馴染まなくてスッキリしない。唯一の救いは前後の受験生が不在だった点。後ろから鼻をすすられて頭をかき乱されるリスクが無いのは有難い。

ひと教科目の数学に合わせて脳を数学モードにチューニング。新数学スタンダード演習を流し読みして数式に少し目を慣らしておいた。確率分野だけ数問解いて落ち着きを得る。もう大丈夫。どんな問題でも来い。数学の目標得点は満点。総合理系の合格ラインをぶっちぎってやる。

ひと教科目:数学

絶対に満点を取るぞ!と気合を入れてスタート。全ての問題の回答方針が一瞬で立つ。あとはミスに気を付けながら手を動かして計算するだけ。計算ドリルでの特訓のおかげか、どんな微積分でも確率でも複素数でも計算ミスをしない。スラスラと解ける。まるで魔法が掛かったみたいに。自分の頭じゃないみたいだ。どんどん解く。あっという間に4完。

唯一、複素数の問題だけ少し分からない所があった。試験修了まで粘って考えてみたものの、結局、複素数の大問の最後だけどうしても分からないままフィニッシュ。まぁ、OK。複素数以外は全部できたから。140/150は固い。良かった。計算ミスでボロボロにならないで。

入学後の点数開示の結果、数学は150点中143点だった。複素数の小問以外は全て〇をもらえたみたい。

トイレに行くと、多くの受験生が友人同士で「オレ○完だったわ~」と会話。耳に入ってきたどの受験生よりも出来が良さそうで気分が高揚。首席合格まで気を抜かず戦い抜こう。目標は合格じゃない。あくまでNo.1での合格だ。英語でも理科でも最善を尽くす。各科目、最初から最後まで全力ダッシュ。

昼休み

コンビニで買ったサンドイッチと練乳入りフランスパンを口いっぱいに詰め込んで咀嚼。数学で失ったエネルギーをフル回復して午後の戦いへ態勢を整えた。外はほんのりと柔らかい日差し。太陽に誘われて会場の外へ散歩しにお出掛け。予想以上に寒かった。散歩はたった3分でギブアップ。そそくさと試験教室に戻る。次の英語に備えて頭を英語モードに転換。

2教科目の英語では最低8割(120点)を取るつもりだった。解答速度と正確性を極限の水準で両立させればいける。

2教科目:英語

出題傾向は例年と同じ。特に答えにくそうな問題もなさそう。普段通りの順番で解こう。1→2→4→3と片づけていく事に。高い集中力のおかげか、大問4までを試験時間の半分でクリア。いつもの1.5倍速で英文が読める。しかも精度高く。最後に回した英作文は、”日本人の働き方のメリット/デメリットを書きなさい”という趣旨。テレビやYouTubeでよく流されている議題だ。メリットはクビになるリスクが低いこと。罷免を気にせず安心して働けるのは大きい。デメリットはぶら下がり社員が生まれる点。サボリーマンを簡単にクビにできぬから会社にとってはお金の無駄に。

全ての問題を解き終えたとき、試験時間はまだ30分近く余っていた。読解問題の読み違いや英作文のスペルミスを入念にチェック。それらをやっても15分余っちゃった。暇だったので机に突っ伏して休憩。流石にコレは受かったわ… いやいや、理科が終わるまで気を引き締めていなきゃダメだ。試験終了の合図まで寝て過ごした。後は理科か。最後まで走り切ろう。

英語は109.5/150の出来。良くもなく、かといって悪すぎもしない普通の成績。

大休憩

首席合格に向けた大勝負の理科。ココでヘマをやらかさなければトップ合格が見えてくる。頭を少しだけ冷やしてクールダウン。首席、首席と熱くなりすぎると足元が疎かになって何かやらかしかねない。一瞬だけ外へ出て冷たい空気を肺へ取り込む。上がった体温を下落。冷静になった。あと一つ、やり切ろう。雲一つない空を見上げた際、空の蒼さに驚かされた。北海道の空ってこんなに綺麗なのか。本州と大違いだな…

理科の勝負に備えてチューニング。化学重要問題集と名門の森をひと通り流し読み。カフェイン入りのエナジージェルを一気飲みして脳の合法ドーピング。糖分とカフェインは思考活動の生命線。最後の理科では9割(135点)が目標。9割といわず、満点を狙って全問完答するつもりで戦いに挑んだ。

3教科目:理科

物理の問題のレベルは名門の森より1~2ランクほど簡単。全て問題集で見かけた問題。解き方が分かる。解くのに苦労しない。穴埋め形式の物理は誤答ドミノが怖い。計算間違いだけ注意してほぼ全問完答。

化学は少しだけ難しかった。重要問題集だけでは対応できない問題がチラホラ。考えても分かりそうにない問題は早々に「捨て問」と割り切って放置。確実に解ける、または少し考えたら解けそうな大半の問題で点数をかき集めた。

物理/化学ともに解けそうな部分は全て解いた。試験時間は残り20分余っていた。あと一粘り。でももう体力がない。解くペースが早すぎたか。少し休もう。10分ほど休んで物理を解こうと試みるも、頭を使う気力が湧かずにギブアップ。

物理は60/75、化学は63.75/75の出来。物理で誤答ドミノが起きていたみたい。

ホテル帰還&就寝まで

「解答をやめて下さい」の合図とともに伏せていた顔を上げた。間髪入れず解放感が私をそっと抱きしめてくれた。やっと割った。辛い辛い一年が終わった。ようやく大学生になれる。浪人生から北大生にランクアップだ。京大に落ちてからこの一年、色々とあったけれども、過酷な浪人生活をよくぞ乗り切った。頑張ったな、自分。本当によくぞ耐えきった。

大学生になるまでに一年余計に費やしてしまった。でも、おそらくこの一年は自分にとって不可欠な時間だった。精神の未熟さや勉強に対する姿勢、それに私生活の規律を正す意味でも浪人の時間は重要だったと思う。まぁ、できることなら足踏みしたくはなかったけれども、したものは仕方がない。受け入れるしかない。浪人の一年をどう意味付けするかは将来の自分次第。何か少しでも良い意味を見出せたらいいな…

退室後、地下鉄に乗って札幌駅へ。ホテルの部屋に戻ってひと息ついた。何か美味しいものでも食べに行こうかな。…ん?何だか寒い。集中が切れて急に寒気がし始めたので自粛しておく事に。近くのコンビニで体の欲するものを適当に調達。ホテルの部屋のベッドで掛布団にくるまりながらぬくぬくと食事を摂取。受験を終えたご褒美にいつもより2ランクぐらい上のおにぎりとパンを食べた。美味しい。本当は海鮮丼でも食べられたらもっと幸せなんだけれども…

浴槽にお湯をはり、ざぶんと浸かって温まった。少し体調が戻ってきたみたい。今から出かける…?いや、よしておこう。

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