札幌と筑波で電池材料研究をしている北大化学系大学院生かめ (D2) です。2017年4月に北大総合理系へ入学し、学士・修士・博士とこれまで北大へ8年間お世話になりました。
受験生時代に最後まで足を引っ張り続けたのが国語。現役時・浪人時と二度のセンター試験 (現:共通テスト) で壊滅的な成績で終わりました。マーク模試では8割ぐらいあったんですけどね… 練習と本番とでどうしてこれほど点数の乖離が生じたのか、あまり良く分かっていません。
この記事では、受験国語の勉強法を解説します。酷い点数しか取れなかったので参考になるか分かりませんが、ぜひご笑覧いただければ幸いです。
それでは早速始めましょう!
~中3:昔から国語が大の苦手
国語の苦手意識は中学入試で培われたような記憶が。いくら頑張って答案を作成しても点数に繋がりませんでした。学校のテストでも模試でも散々な点数しか取れませんでした。小1の時なんてテストで0点を取りましたからね、みんな100点だったのに笑。文章を裏の裏の裏まで読んでしまう悪い癖が。素直に読んで答えれば良いだけなのに、ひねくれ者の性か、「実はコイツはこんなことを考えているのではないかな?」とヘタに邪推して不正解に。おまけに私の書く文字はものすごく汚い。自分でも何を書いているのか時々分からなくなります。汚い文字を書いて出したら採点者さんにバツをつけられる。字が汚いだけで損をする。字をきれいに書こうと思っても不可能。
中学に上がっても国語の苦手ぶりは健在。文章の邪推をやめようと思って裏の裏の裏まで読む悪癖の修正を試みた所、裏の裏の裏の裏の裏まで読むようになってしまってもう手が付けられません。記述問題でことごとくバツを食らう。何がおかしいのか分からないから反省もできない。自分の中では普通に考えているつもりなのにマルを貰えないのが不思議。答えを聞いても正解には思えないし、自分がおかしいのか、それとも周りがおかしいのか分からなくなってきました。日本人離れした日本語力には親も啞然。他の科目の成績は悪くなかっただけに (ex. 数学で学年1位)、国語だけこれほど成績が低い要因を見出せませんでした。
高1:古文単語を大量に暗記
高校に上がると古典も試験科目に。現代文でさえ苦戦している状態で古典なんか理解できるのでしょうか? …それが、理解できるんですよね。現代日本語は理解できないけれども、古代日本語なら理解できました。私はひょっとすると平安時代からやってきたのかもしれません。現代文より古文の方が遥かにスムーズに読みほぐせました。高校の古典は、教科書の文章を意味ごと丸暗記すれば満点が取れます。現代文で点数が取れない腹いせに古典を丸暗記した所、現代文で60点・古典で95点という超アンバランスな得点分布に。古典が得意だから点数を取れたわけじゃない。丸暗記すれば点数を取れるから古典で好成績を残せたに過ぎません。現代文のテストは丸暗記して臨んでも無理。心情を問う問題を出されたが最後、邪推癖がひょっこり顔を覗かせ、とんでもない答案を仕立ててしまいます。
高1の私は悟りました。現代文をいくらやっても無駄じゃないか、と。顔も姿も見えない登場人物の気持ちなど分かるはずがない。いくら口では悲しそうなセリフを言っていても、実は裏で大喜びしている超ひねくれ者かもしれないし。現代文の勉強を一切やめました。宿題もやめた。本を読むのもやめた。国語力向上に役立ちそうな営みの一切を停止。中途半端に勉強するから期待してしまう。全く勉強しなければ期待せずに済む。まだ可能性のありそうな古文へ注力することに。英語と同様、古文も単語を暗記する所から初めました。使用したのは ゴロゴ古文単語 。覚えやすい語呂でもって古文単語を頭へ次々と吸収していきました。
高2:助動詞ラップで古文文法習得&漢文の基礎固め
古文単語ばかり覚えても文章は読めません。古文の文法を覚えなければ正確な意味を取れないまま。私の在籍していた高校には、国語科に名物教師 (K先生) がおりました。古典文法の助動詞をラップで覚える画期的な方法を編み出したのです。古典文法を教えると学生はつまらなさ過ぎて寝てしまう。学生に楽しく文法を教える方法はないかと考えた末、K先生は助動詞ラップを発明。書籍化までしてしまったからすごい。K先生の著書 1分間古文文法180 を使って古文文法を速習。単語暗記との相乗効果で古文をより円滑に読めるように [註:Amazonのレビューではボロクソに書かれていますが、私はこの本、凄く良いと思います…!!]。
センター試験の過去問を見て、センターに漢文も出題されると高2になって初めて知りました。漢文は授業以外ではノータッチ。得点力の強化に乗り出さねばなりません。授業で使っている教科書を音読して基礎を総ざらい。漢文も古文と同様、文法を固めなければ話にならぬと分かり、書店で 漢文ヤマのヤマ を買って文法を速習。漢文は古文よりもっと簡単でした。暗記事項の量は古文の半分以下。一度コツをつかんでしまえば簡単に点を取れる科目と分かりました。
高3:現代文、意外と取れるじゃん♪油断した瞬間…
高3に上がるとマーク模試が始まります。マーク模試では苦手の現代文を受けねばなりません。今まで培ってきた苦手意識のせいか、国語の出来に全く自信を持てません。ところがどっこい、7~8割できています。現代文も古典も同じぐらいの出来。あれっ、おかしいな。現代文、苦手じゃなかったっけ?もしかして得意になった?さては、勉強しないうちに得意になってしまったか。マーク模試では7~8割。記述式の京大模試でも6割前後。苦手だったのは学校のテストだけか。対外試合になったら本領発揮するタイプなのか。
12月初旬からセンター対策開始。25年分の過去問をやり、丸付けして不正答箇所を分析する毎日。7~9割の得点率で推移。バラつく原因は現代文、特に小説。人物の心情なんか分からないって。ワシに聞くな、登場人物に聞いてくれ。センター本試では144/200。悪い方に振れました。小説パートが壊滅的過ぎて。センターから京大二次までは 京大の国語 を使って対策。他の科目に勉強時間を割きたかったので、国語は解かず、問題文を読む程度にとどめました。二次試験本番は60/100。結構な高得点です。自分と京大は共にひねくれているから、似た者同士、相性が良かったのでしょうね。国語は良かったものの、数学で大失敗して浪人が決定。河合塾広島校へお世話になることに。
一浪:文章読解の考え方が分かった。模試では安定して8割越えも…
予備校で国語の講義を受けていたら、突如、開眼しました。国語の解き方が分かったのです。裏の裏の裏の裏の裏まで読まなくても良い。否、そもそも裏など読む必要がなかった。文章に書かれている内容を素直にとらえるだけで良い。邪推は無用。赤ちゃんのように純真無垢な心でもって物語を客観視すれば点に繋がるようです。文章読解のコツを掴んで以来、マーク模試で安定して8割以上を得点。上振れしたときは195/200を獲得。なんだ、こんな簡単なことだったのか。何も考えず、頭を空っぽにして読んだ方が点を取れるだなんて仰天。
自信を深めて二度目のセンターに挑むも、114/200と大撃沈。あまりに純粋な気持ちで読みすぎて、人物の複雑な心理描写に対応できませんでした。センターでは心理の裏を読む必要があったわけです。これまで通りの自分で臨んだ方がかえって点を取れたかもしれません。果たして国語の勉強に意味なんてあるのでしょうか?模試と本試とで何十点も点数がブレる国語は恐ろしいです。
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