こんにちは。札幌と筑波で蓄電池材料研究をしている北大化学系大学院生のかめ (M2)です。
広島の実家を5年前に飛び出し札幌の大学へと進学し、今に至るまで北海道を拠点として日々生活を営んでおります。
この記事では、北海道外から北海道の大学を受験する方にぜひ知っておいて頂きたい5つの知識をご紹介します。
北海道は『日本の中の外国』であり、受験生が来訪する冬は特に別世界となりますので、(何も知らずに行って痛い目に遭う受験生が少しでも減ればいいな)と思い、この記事を作成する事にいたしました。
それではさっそく始めましょう!
ご来道は受験2日前までに。飛行機の欠航に備えましょう
受験シーズンの北海道は冬真っ盛りです。
どこを見渡しても真っ白で、本州に住んでいては想像もつかない猛吹雪が毎日のように吹き荒れています。
しかも、好天が瞬時に荒天へと変わるため、北海道へ向けて飛び立った飛行機が頻繁に出発空港へと引き返しています。
一日中悪天候が続くと予想される時は航空便が欠航になってしまいますから、冬の北海道に上陸するのですらまず一苦労なのでございます。
私が2017年2月に北大を受験するにあたり北海道へ移動する際、広島空港から新千歳空港に向かう航空便があわや欠航になりかけました。
正確に言えば”条件付きの出発”というヤツで、
一応離陸はしますけど、新千歳への着陸態勢に入る段階で空港が悪天候なら広島空港へ引き返すかもしれませんよ
というかなり物騒なアナウンスでした。
幸いなことに無事に着陸でき、私も周囲の北大受験生も安堵したのですが、(日程に余裕を持たせておいてホントによかった…)とこれほど思った瞬間は今までなかったように思われます。
何事にも余裕が肝心ですから、北海道の大学を受ける受験生諸君は2日前までに会場入りしておくのが無難でしょう。
受験において一番避けなくてはならないのは、受験会場にたどり着けず不戦敗となってしまう事。
大学が必ずしも追試や振替受験をしてくれるとは限りませんので、何が起きてもいいようにゆとりを持って行動しましょう。
北海道は『試される大地』とも呼ばれています。冬は北海道に到達できるか否かが最初の試練なのであります。
(札幌専用) ホテルは試験会場or地下鉄駅付近に。遠いと試験開始までにヘトヘトになります。
無事に北海道へ到着し、みなさんまずはホテルに向かうはずです。
荷物などを置いたのち、受験大学の下見へ行くわけですが、ホテルから試験会場まであまりにも遠いと会場へたどり着くまでに疲れちゃいます。
というのも、皆さんが歩こうとしているのはアスファルトが見えた道ではなく、雪と氷に覆われた野性的な道なのです。
本州と同じ距離感覚でホテルを予約すれば痛い目を見る可能性がかなり高く、北海道の事情にあわせたホテル予約が必要となるのです。
札幌の大学を受験する方にオススメするのは、ホテルを試験会場or地下鉄駅付近にとる事です。
私の場合、地下鉄さっぽろ駅のすぐ近くにあるホテルパールシティ札幌に宿をとりました (註:北大生協のフライトパックで予約しました)。
試験会場の北大高等教育推進機構(通称・教養棟)付近に宿泊しなかった理由は、ホテルを出た直後に受験生が列をなして会場へ歩く様を見るのがなんだか嫌だったからです。
二次試験当日は会場到着までに徐々に気持ちを高めたいと思ったので、さっぽろ駅から北18条駅まで地下鉄南北線(当時は運賃200円)で向かい、そこから教養棟まで足場に気を付けて超ゆっくりと歩いて行きました。
まぁ、(ホテルは会場のすぐ近くが良い!)とお考えになる方もいらっしゃるでしょうし、ホテルは各自の好みに応じて予約して頂くと後悔しなくて済むでしょう。
ただ、冬の北海道はスキーシーズンのため、ホテルがすぐ満員になっちゃいますから、ホテルの予約だけは早めにしておくと希望の条件で泊まれるでしょう。
もし生協斡旋以外のホテルを抑えようとお考えなら、受験の半年前には宿を仮抑えしておかないとスキー客ですぐいっぱいになります。ご来道と同様、ホテルの予約も早めの行動が肝心です。
北大理系の受験の場合、試験終了が17:30で、そこから教室内で30~60分近く待機時間がございます(註:少なくとも私が受験した2017年2月はそうでした)。
だから、試験が終わったその日に脱北(註:北大用語で”北海道を脱出すること”を意味)するのは、羽田や伊丹等の大空港に行くのでもない限り非常に厳しいと考えられます。
そこで、北海道への滞在は3泊4日を推奨します。
- 受験2日前に北海道へ着いて
- 試験前日は勉強やアクセスなど諸々の最終確認をして
- 試験当日は目いっぱい頑張って、終わったら海鮮丼やジンギスカンなど美味しいものを食べて
- 試験翌日、解放感に包まれて帰途に就く
この受験プランが一番ゆとりをもって行動できるのではないでしょうか?
降雪に備え、折り畳み傘を準備しておこう。フードを被るだけじゃ北海道の風雪は防げない
私は自他ともに認める猪武者だったため、(傘なんてなくても平気でしょ笑)と冬の北海道をなめくさっておりました。
実際、前期試験を受けに試験会場へ行く2017年2月25日の朝は雲一つない快晴であり、周りで傘を持って北大へと向かう受験生を見て
なんでこんな晴れているのに傘なんか持っているのだろう…?
と不思議で仕方ありませんでした。
ところが、前期試験を終えてホテルに帰る際、傘を持たぬ私をあざ笑うかの如く、外では大粒の雪がこれでもかと言わんばかりに一面降りしきっておりました。
雪はすぐ融解して私の衣服をびちゃびちゃにし、体温が下がった私は寒さに震え、試験からの解放感を存分に堪能できなかったのでありました。
一般に、北海道民は雪が降ったら傘をさします。
少々の雪ならフードをかぶるだけでOKですが、急に猛吹雪になる可能性があるため常に傘を携帯しています。
北海道外から北海道の大学を受験する方は、いつ雪が降ってもいいように頑丈な折り畳み傘を持って行きましょう。
もし準備し忘れてもコンビニで傘を買えば大丈夫であり、一本持っておくだけで降雪時の不快感が随分と低減されます。
最悪の場合、少々申し訳なさそうな顔をして、近くを歩いている受験生の傘にコソッと入れて貰えば良いと思います。
でも、試験が終わったばかりの受験生は気が立っているので易々と傘に入れてくれるとは限らないし、自分の傘を用意しておくのが一番安全だと言えそうですね。
着脱可能な上着を用意しよう。ヒートテックよりかは厚めのダウン
受験生当時、私はかなりの寒がりでした。
冬になれば上下ともにヒートテックをまとい、普段着の上からも厚手の上着を何枚か着こむほど寒さが大の苦手でした。
そんな恰好で試験会場に行った所、暖房があまりに効き過ぎていたせいか、部屋の暑さに全く対応できず、第一科目の数学を受けながら(暑い…しんどい…)とゆでだこ状態になっちゃいました。
上着は簡単に脱げたので良かったものの、肌着代わりのヒートテックは試験中に脱ぐわけにもいきませんでしたので、暑さで頭がおかしくなるのをどうにか堪え、数学が終わってすぐにトイレへダッシュし上のヒートテックを脱いだのでありました。
当時の私は(途中退室したらその科目が終わるまで教室に戻れない)と思っていました。本当にそうだったのか、試験官に聞いてみればよかったと思います
受験生に伝えたい。気温への対応は着脱が容易な上着で行うべし。
確かにヒートテックは軽くて暖かい最高の衣類なのでありますが、受験の際は着脱性を考慮し、他の衣類で体温調節すべきだと考えます。
というのも、北海道の冬の屋内は尋常じゃないほど暑いのです。
北海道民は暖房をガンガンに効かせるクセにアイスを食べる大変クレイジーお茶目な人たちであり、こうした異文化環境に身を置く以上、ダウンや厚手の上着を着こむ方が得策というわけです。
ちなみに、私は北海道に移住し6年目になるのですが、冬にアイスを食べる感覚がいまだに全く理解できません。
寒いならアイスなんて食べないと思うし、暑いならあそこまで極端に暖房をつけないだろし… 北海道民の生態の理解は全く進んでいない状態です。
圧雪路面は小股で歩く。履き慣れないブーツより履き慣れた運動靴
私は実家の広島で「雪道は小股で歩きんさいよ」と親から何度も教え込まれてきていました。
その教え通り、私は小股でちょこちょこ札幌の雪道を闊歩しておりました。
ただ、足元の雪用ブーツは北海道に着いて初めて足を通した新品であり、
- 履きにくい!
- 重たい!!
- 足幅が合わない!!
と余計なストレスがかかってしまいました。
しかも、冬用ブーツを履いていても雪道を”滑った”ので、
なんだ、結局普段履いている運動靴でよかったじゃないか
と後悔する羽目に陥ったのでした。
雪道を進む際、小股で歩くのは大原則です。
そして、どうせ滑る時は滑るので、最初から”滑るものだ”と割り切り、運動靴で北海道へ行くのも一つの手だと考えられます。
(試験前に滑るなんて縁起が悪い!)などと思うかもしれませんが、道路で滑るのと受験で滑るのとでは全く話が違うのです。
私なんて試験会場の真正面で2回も尻もちをついたのにちゃんと合格をつかみ取れましたし、足元の心配をするよりしっかり勉強しておく方が何倍も合格に近づけるのでございます。
受験生に伝えたい。たかが数回滑ったぐらいで動揺してはいけません。
一喜一憂して心のエネルギーを消費せず、試験に受かることだけを信じて地面を踏みしめ歩いて下さい。
まとめ&北海道系の文庫本の紹介
北海道外から北海道の大学を受験予定の方に抑えておいてもらいたいのは以上5つの豆知識です。
まとめると、
- ご来道は試験2日前までに。飛行機欠航に備え、余裕をもって北海道に行こう。
- ホテルは地下鉄or試験会場付近にとろう。会場からあまりに遠いと受験前に疲れちゃうので。
- 降雪に備え、折り畳み傘を用意しよう。傘がないと、大雪の時に辛い目に遭う。
- 着脱可能な上着を着よう。ヒートテックよりダウンで体温調整。
- 圧接路面は小股で歩く。ピッタリなブーツがなければ運動靴でも大丈夫。
このような形になります。
受験前に更に北海道について知りたければ、札幌学か北海道のトリセツがオススメです。
札幌市民でも知らない豆知識が豊富に詰まっているので、各々が大学に合格したとき、北海道出身の方と距離を縮めるのに大いに役立ってくれるはずですよ。
以上です。
最後までご覧いただき有難うございました。北海道の大学を受験なさる皆さんの参考になれば幸いです
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