合格発表
05:30 起床
2017年3月9日、大阪府堺市にあるダイワロイネットホテル堺東の客室で起床。大阪府立大学 [現・大阪公立大学]工学域の中期試験を受けるため。浪人生はもう後がない。少しでも多く受験のチャンスを確保して合格確率を高めたい。前期・後期だけではなく中期試験にも出願。中期も後期も府立大にした。
起きてからしばらくは中期試験に行く気だった。しかし、出発時刻が迫るにつれ、徐々にやる気がなくなっていった。どうせ府立大を受けなくても北大に受かっているだろう。いや、もしもあの手応えで北大に落ちるのなら府立大にも受からない。センター試験でド派手なマークミスをしていない事は私立大のセンター利用で確認済み。同志社の法学部に受かったぐらいだからおそらくマークミスはしていないはず。よって、私の北大合格はほぼ間違いない。府立大の試験を受ける意味が分からなくなってしまった。
07:00 大阪府大の中期試験を受けず、新大阪駅へと向かう決断
広島に帰るか、大阪府大に行くか。最終的にはホテルを出てから決める事に。チェックアウトを済ませてホテルを退出。あぁ、中期試験を受けたくない。無理や。こんなネガティヴな気持ちで受けに行っても絶対に何も良いことは無い。まぁ、いっか。受けなくても。大丈夫や。きっと北大に受かっているはず。
秀吉も顔負けの逆・中国大返しを決行。目的地を府立大から広島の実家へと225度転換。新大阪駅の新幹線ホームへ。本当に受けずに帰ってしまった。いいのかな。まぁ、勝てば官軍やしOKか。
08:50 広島駅に到着、広島東照宮へと移動
1時間半ほどで広島に到着。駅北口の広島東照宮へと移動。神様へ合格発表前最後の神頼み。受かっていますように。こんな不真面目な自分にどうかプレゼントをお恵み下さい。
合格発表は09:30から。札幌キャンパスでは09:00に番号が開示。あと30分、ヒマやな。どうしよう。境内を右往左往。階段ダッシュで無意味な体力の消費。どうやったって時間が減っていかない。神社正門の階段へと鎮座。すると、浪人時代の一年間が走馬灯のように浮かび上がってきた。
- 京大に落ちた当日、この世の終わりかのように泣き叫んだ事
- ”もう後がない”という漠然とした恐怖に追い立てられ続けた日々
- 夏の京大オープンでA判定&冊子掲載した直後に聞こえた、”プツっ”と切れる緊張の糸の音
- センター試験の国語でまさかの114点をとり、「なにがイイヨだよ冗談じゃねーよ！」とマジ切れした記憶
この一年間、本当に色々な事があったなぁと、自分の歩んできた足跡を振り返って感じた。改めて、ここまで頑張ってきた自分を褒めてあげたくなった。お疲れさん。あとはちゃんと合格していたらいいな…
09:30 あっ、あった
発表30秒前にスマホで北大の特設ページにアクセス。09:30になりiPhone右上のページ更新ボタンをクリック。総合理系の結果をスクロール。自分の受験番号『9510102』を血眼になって捜索…
あっ！
画面の片隅に自分の受験番号が出現。”嘘じゃないよね！幻じゃないよね！”と目をこすっては確認。また擦ってはチェック。一年前の京大受験では自分の番号が見当たらずガッカリ。今度はあった。良かった。受かったんだ！！やっと終わった。もう追い込まなくていいんや…
合格した時どうやって喜ぼうか、前日からイメージトレーニングを重ねていた。ガッツポーズをとる練習、「やったー！！」と絶叫する練習など、様々な状況を想定して当日を迎えた。いざ合格した時、私を包んだのは安堵の感情だった。これだけは想定外だった。喜びよりも安心の気持ちの方が強いだなんて思わなかったな。まぁ、わざとらしいリアクションで思い出を汚さずに済んで良かったのかもしれない。作られたパフォーマンスよりも意図せぬ驚きの方が強く記憶に残るだろうし。
10:00 予備校と家と高校に合格報告
合格を見届けて下さった広島東照宮に再度お参り。その足で河合塾へ合格の報告に。
かめ受かりました！
チューターさんおめでとー！！
祝福の嵐。大嵐。なんだかスーパースターになったみたい。色々な人から褒められてようやく自身の合格に現実感を持ち始めた。合格するってなんて爽快なんだ。この清々しさは一生忘れないだろうな。頑張ってきて本当に良かった。北大生になってからも引き続き勉強を続けていきたい。
最後に
私の北大合格体験記はコレで以上。合格した時の喜びを忘れず、不合格になった時の悔しさをも忘却せず、これからの人生の旅路を堂々と胸を張って歩んでいきたいです。
実は、入試成績は総合理系2位でした。一位とは5.8点差。あと少しで首席だったのにな…
