お金を払って苦痛を味わった先に見えたもの

ただフラれるのなら、まだ分かる。無料のアプリで相手が見つからなかったのなら、それも仕方がない。でも、こちらから熱心にアプローチして、しかも数万円払って活動しているのに、一問一答マシーンにしか出会えず消耗させられるって、どういうシステムなんだろう。おまけに男性は有料で、女性は無料。価格設定を考えた天才的マーケターに、ぜひ一度お話を伺いたいものだ。
大学時代に部活やサークルで相手を見つけられた方は幸せである。どうかお願いだから、そのご縁を大切にしてほしい。私も学部一年生の冬に部活で彼女ができたが、残念ながら、二年半もの交際のすえ、遠距離恋愛中に浮気されてフラれた。
最近はSNSで女性側の本音に触れる機会が増えた。好きでもない人からの告白は、セクハラであり、加害なのだそうだ。仮に交際できたとしても、不同意性交罪でいつ犯罪者に仕立て上げられるか分からない。なんだか、女性と深い関係を持とうとすること自体がリスクにも思えてきて、求愛活動に対するモチベーションが左肩上がりになっている。
私は一人っ子で、中高一貫男子校出身である。母はヒステリックな人で、私よりも色々な意味で体が大きく、しかも暴力的衝動を制御できないものだから、よく力いっぱい殴られた。女性との接し方をろくに学ばぬまま大人になった私が、現代社会で相手を見つけようなど、高望みにもほどがあったのかもしれない。
いずれにせよ、マッチングアプリはもうやらない。結婚相談所にも行かないし、お見合いもしない。これからずっと、死ぬまでひとりで生きていく覚悟が固まった。と書いたら悲壮感MAXだが、不思議と暗い気持ちではない。むしろ、清々しい。
この一年弱のマッチングアプリ生活は、大変意義あるものだった。WithとPairsに捧げたお金は、自分に合わないものを見定めるための授業料として納得している。アプリが向いていないとよく分かったし、恋愛への執着も綺麗に消えた。ここで学んだおかげで、もう不用意に期待を抱かなくて済むようになった。
恋愛市場よ、さようなら。悲しみよ、こんにちは。少子化にあえぐ日本社会には悪いが、独身貴族を満喫させてもらおうか。















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