【修士課程】JASSO第一種奨学金を申し込んでから返済半額免除になるまでの軌跡

札幌と筑波で電池材料研究をしている化学系大学院生かめ (D1)です。修士課程在学中にJASSOから借りていた第一種奨学金が、無事に半額免除となりました。全免を取り逃した悔しさは別記事に書き散らしてきたので、本記事では別の切り口でいきます。

ここでは、JASSOに奨学金を申請してから返済半額免除が決まるまでの全行程を、時系列で解説していきます。これから奨学金を借りようとしている方や、いつ・何の手続きをするのかをざっくり把握しておきたい方の参考になれば嬉しいです。

かめ

それでは早速始めましょう

目次

B4・3月:修士課程から奨学金を借りる権利が生じることを知る

そもそも私、修士課程では基本的に誰でも奨学金を借りられるという事実を、申請の直前まで知りませんでした。把握したのはおそらくB4の3月頃だったと思います。

学部生がJASSOから借りられる奨学金には所得制限があり、私の場合、親の所得が制限を上回っていたため学部時代に奨学金を受けることができませんでした。修士課程でも同様の理由で借りられないものと思い込んでいたのです。

ところが修士課程では、家族ではなく自分自身の所得で制限がかかります。第一種奨学金の場合、年間300万円以内の収入であれば奨学金を受けられる仕組みです。院生で年間300万円も稼げる方はごくわずかなので、修士課程では基本的に誰でも奨学金を受けられると考えてよいでしょう。

奨学金の存在自体は、院試に合格したB4の9月時点ですでに把握していました。合格通知が入った封筒に奨学金の入学前採用申請用紙が同封されていたからです。当時の私は前述の勘違いから、自分には関係ないだろうと判断して用紙を捨ててしまいました。いま思えば、暴挙ですよ。もし自分も借りられると知っていたら、迷うことなく申請していたはずです。

院試に合格した直後は、喜びでなにも手につかないかもしれません。それでも、ほんの少しだけ気力を振り絞って奨学金の申請まで済ませておくことを強くおすすめします。M1になってから動き始めると、授業や研究のスタートと重なってバタバタしてしまい、自分で自分の首を絞めることになります。

B4・3月~M1・4月:大学の窓口で申し込み

奨学金の申請用紙をB4の3月に窓口へ提出し、引き換えに奨学金申請の手引きを受け取って、申請作業に取りかかりました。奨学金を借りるのが初めてだったこともあり、慣れない申請作業に予想以上に手こずった記憶があります。

特に厄介だったのは、スカラネットに登録するあなたの研究情報という項目でした。研究分野を50字以内、大学院進学の目的と研究計画を400字以内で、それぞれコンパクトにまとめなければなりません。研究計画を400字に圧縮するのは、修士課程に入る前の段階だと思いのほか骨が折れます。

加えて、家計事情記入欄(200字以内)も別途用意する必要があります。私が当時提出した内容を以下に置いておきますので、参考になれば。

私の実験は在学中の大学では行えないため、筑波へ長期出張して実験しています。研究の奥深さに魅了され、大学院では今まで以上に勉学に励みたいと思うようになりました。ただ、度々出張している都合上、専門書代やパソコン機器代を賄うためのアルバイトが行えません。奨学金を貰えればなおさら学業に没頭できますし、より多く論文を執筆できます。卒業後は一般企業に就職し、滞りなく返済致しますので、奨学金を頂ければ幸いです。(200字)

この文章、読み返すたびに少し気恥ずかしくなります。なにせ卒業後は一般企業に就職しと高らかに宣言しているところ。実際にはこの半年後にはD進を決意していました。当時の私に、「お前、半年後に博士課程進む気満々だぞ」と教えてあげたい気持ちでいっぱいです。

M1・6月:3ヶ月分の初回振り込み

奨学金の申請をしたことすら忘れかけていた頃、ふと口座にお金が振り込まれていました。振り込まれた事実そのものが、奨学生に選ばれた合図らしく、特別な通知メールなどは届きません。初回は4月から6月の3か月分まとめて、8万円×3か月で計24万円がドカッと入金されました。

それまで私の口座には4万円しかなく、いつ家計が破綻してもおかしくない綱渡り状態でした。それが奨学金のおかげで一気に懐が潤い、心の余裕にもつながったのです。

M1の7月からはつみたてNISAも始め、D1・6月現在で含み益込み90万円ほどの資産となっています。借りたお金で投資を回したわけですが、これについての是非は皆さんの判断にお任せします。

奨学金を借りる利点のひとつは、心の安寧を得られること。借金であることに変わりはありませんが、手元にお金がある状態とない状態とでは、研究への向き合い方そのものが変わってきます。

M1・2月:講義で痛恨の『良』を獲得

M1後期に受けたとある講義で、秀・優・良・可のうちを取ってしまいました。この痛恨の一撃により、奨学金全免争いから早々にふるい落とされたわけです。

返済全免を勝ち取るには、講義でオール優以上を獲得しなければなりません。一つでも良を取った時点で即アウトで、全免は夢のまた夢となります。良を取ったのは、レポートを出し忘れたから。たったひとつのレポートを、完成していたのに出し忘れてしまいました。もう少し慎重にタスクを管理していれば防げた悲劇でした。単位が出ただけ感謝しなければなりません。

ここでの失敗を挽回すべく、M2では今まで以上に研究へ熱心に取り組みました。この努力が報われるかどうかは正直なところ最後まで分かりませんでしたが、努力しないより努力したほうがマシな結果になるはず、と自分に言い聞かせていた節があります。

M1・春休み:奨学金継続申請

春休み期間中に、奨学金の継続申請をしました。スカラネット上で合計2分ほどで終わる簡単な手続きだった記憶があります。

M2・1月~2月:返済用銀行口座登録&返済減免申請

M2の1年間は、年明けまで奨学金関連のイベントがなにもありません。それが年明けから急に、返済まわりの手続きでバタバタしてきます。

まずは奨学金返済用の銀行口座を登録します。私の場合、修士修了後も北海道に居続けることが決まっていたので、奨学金の入金を受けていた北海道銀行の口座情報をそのまま登録しました。

次に、業績優秀者を対象とする返還免除申請へと進みます。これがまた本当に面倒で、学会発表のプログラムや論文の写しといった、業績を証明できる膨大な書類をわざわざ印刷して窓口に持っていかなければなりません。時代は令和ですよ。DXですよ。今のご時世に紙って、逆に管理しづらくないのでしょうか…

ちなみに、研究業績には、スポーツやボランティアに関するものも含まれています。その項目でポイントを稼ぐべく事務方と奮闘した記録は別記事にまとめてありますので、本当にヒマでヒマで仕方がないという方だけ、お時間のあるときにご覧ください。

D1・6月初旬:スカラネットパーソナルで減免審査結果が出ていたらしい

修士課程を修了後、博士課程へ進学しました。しばらくJASSOから何の音沙汰もなく、免除になったのかどうか早く教えてくれないものか、と内心ムズムズが止まりませんでした。

7月になってから知ったのですが、なんと返還免除の審査結果は6月初旬の時点で公開済みだったようです。私の場合、スカラネット・パーソナル上で6/8には結果が見られる状態になっていました。公開したならメールで一報入れてくれてもいいのに、JASSOは焦らすのが本当に上手です。おかげで何ヶ月も焦らされ続け、頭がどうにかなりそうでした。気になる方は、6月に入ったらこまめに確認することをおすすめします。

D1・7月:奨学金返済半額免除

七夕の夜、葬式参列のため遠方で宿泊していたとき、何かの気まぐれで奨学金サイトを開き、結果を見届けました。結果は半額免除で、全免は叶いませんでした。

やはり、講義で良を取ってしまったのが相当に痛かったのでしょう。論文や学会発表の件数でいくらリードを稼いだところで、講義成績の取りこぼしを挽回できるほどの加点には至らず、半免で終戦となりました。とはいえ、半額でも免除されたのですから、よかったといえばよかったです。

最後に

修士課程で借りたJASSO第一種奨学金を申請してから、半額免除が決まるまでの軌跡は以上となります。

こうして時系列で並べてみると、動くべきタイミングと、何もないタイミングの落差がなかなか激しいことに気づきます。M1の前半とM2の年明けはやることだらけで、その間はほぼ放置。そしてM1で良をやらかしたかどうかで、最終的には結果が決まりました。

これから奨学金を申請する方や、すでに借りている方の参考になれば幸いです。

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