スポーツとボランティアのJASSO第一種奨学金返還免除ポイントを巡る事務vs.私の頭脳戦

北大と国研で研究している化学系大学院生かめ (M2)です。修士課程在学中にJASSOから第一種奨学金を貰っており、M2の1~2月にその返還免除申請を行いました。

業績を証明する申請書には論文投稿や学会発表実績を書く欄があります。書類の一番下にはスポーツ大会やボランティア活動で成し遂げた顕著な実績を記す欄があるのです。この項目でもポイントが欲しい。一点でも多くかき集めて全額免除を狙いたい所。何とかして欄を埋めてポイントを稼ぎ出すべく、事務の方にあれやこれやと屁理屈をこねまくりました。

この記事では、スポーツ・ボランティアの奨学金返還免除ポイントを巡る事務との頭脳戦について書いていきます。全くシリアスな内容ではありません。どうぞ気楽に読み始めて頂きたいなと思っています^ ^

それでは早速始めましょう!

演出上、この記事にはフィクションが多数混じっています。良い子は絶対にマネしないよう、くれぐれもお願い申し上げます。

第一ラウンド:スポーツの項目を巡る攻防戦

…では、スポーツとボランティアの項目を確認していきますね~

はーい、お願いしま~す

(果たしてなんて言われるんやろか、楽しみやな…笑)

あの~、、

…はい?

えっと、何から言えばいいんでしょうか…

あ、すみません、証明書類ですよねっ!渡し忘れてました、ごめんなさい!

このちょっと下の方に大会名『沖縄100Kウルトラマラソン』が書いてあって、右上には年代別順位の『2位』が記載されています。開催日は昨年12月なので修士課程在学中。コチラが業績証明書類になります!
もし必要ならば、レース中に付けていたナンバーゼッケンやゴール時に撮った記念写真の写しも提出します

そういうことじゃないんですよね…

えっと、チョットナニイッテルカワカラナイのですが…

(やばい、言われちゃう笑!「専攻分野と関係ある業績ですか?」って!)

コレって~、

はい♪
(来るぞ~!)

専攻分野と~

はい♪♪
(来るぞ来るぞ~!!)

関係のある業績ですか~?

『専攻分野と関係のある業績ですか』キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
待ってた!待ってたよコレ!来ると思った、絶対来るって!さっきから来そうな匂いがプンプンしてたもんね。来ない方がおかしいと思ってたわ!

でも大丈夫。絶対こう言われると思って屁理屈もちゃんと拵えてきた。いまこそ修士の2年間で培ってきた論理的思考力を存分に発揮する時だ。200万円返還免除を懸けてココは絶対に引き下がれないぞっ!!

はい、もちろんです
非常に関係のある業績です(真顔)

…どのような関係がありますか?

まず、当100kmマラソンへ参加するにあたり、”2022年12月18日に沖縄で100kmマラソンが開催される”という情報を仕入れる必要がありました。大学で研究活動をしているだけではこのような情報は耳に入らず、私の通う専攻でのレポート執筆で培われた情報収集能力が存分に発揮された場面だと捉えています

はぁ

次に、大会へエントリーし、100km完走に向けて毎日ひたむきに練習していきました。走る際に使うシューズの選択で材料学の知識が活かされました。店頭に並べられたシューズの中から不良品を回避する時には『転位』や『バーガースベクトル』など結晶学の知識が不可欠でしたし、自身のフォームの微調整の際にもシューズの剛性や弾力性といった固有値をベースに金属組織論の考察を要しました

…はぁ

そして極めつけは『レース時のセルフマネジメント』です。100kmマラソンは序盤から飛ばしすぎると終盤で力尽きて地獄を見ますので、なるべく抑えて進むのが重要となってきます。ここでは整然と並ぶ面心立方格子(FCC)を脳内に強く思い浮かべ、FCCの原子のように規則正しく足を繰り出すことで一定ペースを作りました

……はぁ

ココにお示しする【100kmマラソン年代別2位入賞】という私の業績は、大学院の専攻で培われた能力が結実したまたとない証でございます。以上のような理由からウルトラマラソンの成績を奨学金返還免除申請書に記載しました!

キマッタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
こりゃもう返還免除は貰ったようなもんだわ!

かめさんが素晴らしい成績を残したのはよく理解できたのですが、

これはこれは、恐れ入ります

ですがコレ、専攻とは関係ない業績なんですよね…

…え?そうなんですか?

この項目はスポーツ科学専攻など、スポーツを大学で勉強していらっしゃる方が書ける項目なんですよね

すみません、説明が不足していました。私、普段から北海道大学を拠点にランニング活動をやっていまして…

かめさんってスポーツ科学専攻ではありませんよね?

大学の研究そっちのけで走っているので実質スポーツ科学専攻みたいなもんですわ^ ^

しかし、『スポーツ科学』専攻ではないと?

…はい

でしたら大変残念ですが、本申請書にはウルトラマラソンの成績を業績とすることはできません。ココに二重線を引いておきますので、後でこの箇所を訂正・消去したものを印刷して窓口へ持って来て下さい

…はい

クソ、やっぱダメやったか。でもまだ自分には”ボランティア”の項目がある。ココだけは何があっても譲るわけにはいかん。何としても返還免除を勝ち取らなくては!

第二ラウンド:ボランティアの項目を巡る攻防戦

…では最後に、ボランティアの項目を確認していきますね~

お願いしま~す…

あの~、、

…はい?

コレって~、

…アレ?業績証明書類ありません?あっ、ありましたありました。コレですよ⇩

すみません。赤十字さんの方にも問い合わせたのですが、正式な献血証明書を発行して頂けなくて、見づらい資料しか持ってこられませんでした。図中の緑色で囲ったものが修士課程在学中の献血実績、水色で囲ったものが最近3回分の成分献血記録となります

あの~、そういうことじゃないんですよ…

あ、もしかして血液検査の記録が必要ですか?献血記録だけでしたら本当に献血へ行っているかの証明にならないですものね…

あ、いえ、その…

念のため窓口へ持って行っておいてよかったです。こちらが献血30回達成時に赤十字から頂いた今治タオルになります。最近はお猪口じゃなくてこうした記念品が配られるんです。コチラも業績証明資料として提出します

献血って~、

また言われるかな笑?
「専攻分野と関係ある業績ですか?」って!

専攻分野と~

はい♪
(来るぞ~!)

関係のある業績ですか~?

『専攻分野と関係のある業績ですか』キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
やっぱこのお姉さん最高だわ笑。絶対期待裏切らへんもん。笑いを堪えすぎて腹筋が崩壊してしまいそうや

今度こそ大丈夫。献血は専攻と深い関係にあるんやもん。さっきのランニングの方では屁理屈こねまくった挙句ダメやったけど、献血では絶対に因果関係を認めさせたる!!

あの~、かめさん?

あぁ、失礼しました。少し考え事をしていまして。
献血ですか?もちろん専攻と関係ありますよ。あるに決まっているじゃありませんか

どのような関係がありますか?

まず、専攻の枠に限らず、我が北海道大学の建学の精神のうち一つに【全人教育】なるものが掲げられていますね?全人教育とは人格者を育てる研究のことで、北大の講義や研究活動は全てこの指針に基づいたものと理解しております

それは仰る通りです

小原國芳によると、全人教育で培われるのは①真②善③美④聖⑤健⑥富の6要素だそうです[参考文献]。どの要素も重要性は等しいですが、私はこの中でも特に②善⑤健の力を伸ばすべく大学院で研究に励んできました。”善”の要素を養うために『利他の精神』を意識して日々後輩の指導にあたっていますし、”健”康を維持・促進すべく研究棟の階段を毎日何度も昇り降りしています

素晴らしいです

ありがとうございます。
北大の全人教育で私の胸には健やかな慈愛の心が根付きました。ちょっとイケてる文系就活生と同じく、孤児のためアフリカへ学校を建てに行くのも少し検討してみました。しかし、(やはりまずは日本を救うべきだろう)との判断に至りました。”自分にできることって何なんだろう??”とよく考えた結果、成分献血へ行くことに決めたのです

殊勝なお心がけです

北海道の医療を下支えすべく、成分献血へはひと月~ふた月に一度のペースで定期的に行っていました。私としては毎週行っても別に構いませんでしたが、年間で献血可能な回数には上限があるのと、体調等を考慮したのとで13回の献血に落ち着きました

2年間で13回も献血へ行ったんですね

そうです

…で、献血は専攻とどのような関係があるのですか?

…え?ですから、北大の全人教育と、、

…関係ありませんよね?

いえ、あります。全人教育との関係はありまーす!
STAP細胞はありまーす!

あの…本当に申し訳ないんですが、この欄には大学院の専攻と関係のある教育活動しか記すことができないんですよ。学部祭の実行委員を務めるなど、公的なお仕事をすれば何かしら記すことができるんですよね…

そんなぁ…

ですから、かめさんがお書きになったこの欄の記述も二重線で消させていただきますね…

…ちょっと待ってください!
そういえば、北部食堂の前でよく「献血お願いしま~す」と赤十字の方が呼びかけしていますよね?時々工学部棟前でもアレをやっていらっしゃる。ああいった呼びかけは赤十字さんの「全人教育で慈愛の精神を培った北大生なら喜んで献血していれるだろう…!!」という期待の顕れじゃないんですか?!大学側も赤十字さんの呼びかけを許可している訳ですから、献血が公的なイベントであることは疑う余地なしだと考えます!

いえ、ソレとコレとは別の話です

幻覚かもしれませんが、ウチの研究棟の前でも献血を献血を呼び掛けていたような気がします。…いや幻覚じゃない、絶対見ました。アレを見て「これからも継続的に献血へ行かなければ!」との思いがますます強固になったのです

北大の全人教育と同様、献血も恵みの心を養うのに適したボランティア活動やと思います。学校内でダラダラとボランティアするよりよっぽど世の中の為になるでしょうよ。
お姉さん、ココは何とかお願いします。この通りです(頭を下げる)。土下座でもなんでもしますから、ね?…ね?

ご期待には添いかねます

そんなぁ…泣

それでは、ボランティアやスポーツの箇所を修正して再び窓口まで持って来て下さい。何時ごろ来られそうですかね?

1時間後には持って来られます。北大の全人教育で培われた集中力を駆使して迅速に対処いたします…

分かりました。お待ちしています^ ^

最後に

スポーツ・ボランティアの奨学金返還免除ポイントを巡る事務との頭脳戦についてはコレで以上となります。

記事の中では私がかなり強気な風を装っているように見えたかもしれませんが、実際の所、窓口では (やっちまったなぁ)と照れくさくて仕方がありませんでした。良い子の皆さんは私の真似をくれぐれもなさらないようお願いします。

また、申請書提出期限ギリギリになると窓口が大変混雑するため、書類を出す方はなるべく早めに済ませておくと良いでしょう。

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