北大と国研で研究している化学系大学院生かめ (D2) です。修士課程在籍中にJASSOから借りていた第一種奨学金の保証料が返ってきて大喜びしています。
奨学金を一括返済しなければ保証料は戻ってこないものと勘違いしていました。一括返済は厳しかった。奨学金の一部を博士在籍中の英国留学資金に充てていたからです。まさか繰り上げ一括返済でも保証料を返してくれるだなんて僥倖。JASSOさん、ありがとうございます。このお金は社会保険料徴収で目減りした手取りの補填に使わせてもらいましょう。
この記事では、機関保証料を取り戻したい後輩の参考にしてもらうため、奨学金を借り始めてから保証料が返ってくるまでの流れを時系列で整理しました。保証料はちゃんと返ってくるのでどうかご安心を。保証人が見つからずに機関保証を選んだ方も希望を持ってください。
それでは早速始めましょう!
【修士課程】保証人に「機関保証」を選択。JASSOから保証料として毎月3,054円が引き抜かれた
M1の4月に第一種奨学金へ在学採用区分で申請。書類の中には保証人を選ぶ項目が。自分の親か親戚、あるいは信頼のおける人を保証人に立てなければなりません。保証人とは、奨学生が奨学金を返せなくなったときに立替払いしてくれる人のこと。保証人を立てることでJASSOも気兼ねなく奨学生へお金を貸せるというわけです。私の場合、親の名前を書くのが躊躇われました。今までさんざん学費を払ってもらってきておいて、こんな所でまで迷惑をかけたくなかったのです。そうかといって他に保証人になってくれる人もいない。身の回りの大人といったら指導教員ぐらい。さすがに指導教員を保証人にはできません。
JASSOは私のような身寄りのない学生のために『機関保証制度』を設けてくれています。返還保証機関へ毎月保証料を払えば保証人を立てずに奨学金を借りられるのです。保証料は毎月3,054円。ひと月88,000円借りられる第一種奨学金から天引きされる形で支払われます。機関保証制度を使えば保証人を立てるよりも手取りが目減りしてしまう。けれども、保証人を立てられぬ以上は保証制度に頼るしかありません。機関保証を選択して第一種奨学金を申請。無事に採用され、M1の6月から奨学金が振り込まれ始めました。
【D1・7月】返済半額免除決定
M2の1月に返還免除申請。M2の7月初旬、申請結果が開示されました。私は返還が半額免除に。200万円借りていた奨学金のうち、半分の100万円を返さなくて済むことになったのです。全額返済免除までもうあと少しの所でした。集中講義でひとつレポートを出し忘れて酷い成績を取ってしまったのが敗因。とはいえ、100万円が手中に入りました。嬉しかったです。とんでもない額の臨時収入だ~!、と。
返還は「一括払い」か「分割払い」の二者択一。私は分割払いを選択。銀行口座から一気に100万円抜かれるのは厳しかった。奨学金の一部を留学資金に充てようと考えていたからです。物価の高いイギリスで留学するにはお金はナンボあっても足りません。渡航先でひもじい思いをするのは嫌。手元に奨学金をなるべく多く残しておいた方が渡航後の生活に役立つでしょう。
【D2・8月】奨学金残高を一括繰り上げ返済
D1の10月から返還が開始。返還額は月6,285円。1万円以下の返還額はさほど負担には感じません。けれども、「毎月」少しずつ口座からお金が引き抜かれていくのにはストレスを感じました。奨学金とは名ばかりの借金。100万円近い借金を十年近くかけて返済していくのです。借金の存在は脳味噌のメモリーを食います。思考回路のめぐりを悪くさせて思考の質を一段落としてしまいがちに。ただでさえ博士課程はストレスフル。奨学金にまでストレスをかけられてはたまったものではありません。
D2の8月、返し残っていた奨学金を一括繰り上げ返済。返還額はおよそ99万円。おかげで気分が晴れ晴れとしました。これでようやく借金に頭を煩わさせられずに済みます。返還でこれほど頭が軽くなるならもっと早く返しておけば良かったです。少々無理をしてでも一括払いを選んでD1の10月に返すのが得策だったかな。
【D2・10月】機関保証料が59,991円戻ってきた
一括繰り上げ返済の翌月、JASSOから返還完了証が送られてきました。奨学金関連のイベントはこれで終わりだと思っていた所、さらにその翌月、JASSOからもう一通ハガキが送られてきたのです。書類の正体は【保証料返戻通知書】。返済免除になった半額分、および繰り上げ返済した分に掛かっていた機関保証料を戻していただきました。返ってきたのは59,991円。修士時代に支払った保証料総計73,296円 (3,054円/月×24か月) のうち八割に相当する額。6万円って結構デカいですよ。イワシ缶なら240個分、ハーゲンダッツアイスクリームならおよそ180個分に相当します。戻していただいた保証料でイワシパーティーでもやろうかなぁ、と。家中がイワシ臭くなりそうなのでやめておきましょう。
【アドバイス】懐に余裕があるなら返還開始前に一括返済しておくべき
もしも返還が始まるD1の10月までに全額返済していたら、既に支払った機関保証料73,296円が満額返ってきていたはず。借金の存在は頭のメモリを食いますし、保証料奪還の観点から考えても奨学金は一括返済しておくべきでした。懐に余裕のある方は返還開始前の一括返済がオススメ。もしも月々分割で返済していたら保証料を一円も取り戻せずに終わるかもしれません。取り戻せるものを取り戻せるうちに回収しておく方が得です。この記事を参考に、奨学金の返還スタイルを再考してみて下さい。
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