こんにちは!札幌と筑波で蓄電池材料研究をしている北大工学系大学院生のかめ (D1)です。修士課程在学中に借りていたJASSOの第一種奨学金の返済が半額免除となりました。
この記事では、自身の失敗談をベースにし、返済免除になりたいなら知っておくべき3つのことについて解説します。
- 返済免除になる確率を高めたい方
- 無駄な努力をせずなるべく楽に返済免除を勝ち取りたい方
こうした方々にピッタリな内容なので是非最後までご覧ください。
それでは早速始めましょう!
JASSO第一種奨学金を返済免除になるため知っておくべき3つのこと
この記事でご紹介するのは以下3つの知識になります⇩
- 返済免除枠を勝ち取られるのは同大学同専攻同学年のうち3割だけ
- 学会や論文投稿をいくら頑張っても獲得ポイントの【上限】以上は1点も加点されない
- 講義の評価はオール『優』以上が必須!オール『優』=特許一報相当
以下で一つずつ解説します。
返済免除枠を勝ち取られるのは同大学同専攻同学年のうち3割だけ
皆さんが返済免除を競う相手は全国の大学院生ではありません。①あなたが所属する大学の②あなたと同じ専攻の③あなたと同じ学年の学生がライバル。したがって、地方大の学生さんは東大・京大生と競わずとも済む。逆に、東大・京大などエリート大の院生さんには熾烈な競争が待ち構えています。所属する組織に応じて競争のレベルが異なるというワケ。皆さんの所属する大学や専攻によって全額免除 (全免)/半額免除 (半免)のボーダーが大きく異なっているのです。ある大学では学術論文を一報も書かずに全免枠を勝ち取られます。しかし、別の大学では論文を5報書いても半免枠しか得られないケースも。同級生の頑張りによっては例年とボーダーがかけ離れます。北大に属する私の場合、通常の年なら間違いなく全免相当の業績だったにも関わらず、ライバルに押しのけられて半免枠にとどまりました。
さらに、奨学金の返済免除枠は奨学生のうち3割にしか与えられていません。その内訳は
- 全免枠:1割 (私の専攻では1人)
- 半免枠:2割 (私の専攻では複数名)
このような形になります。いくら全免枠を勝ち取りたくても1位になるのは意外と困難。全免になるのを期待しすぎない方が精神衛生的には良いですよ👍
(どーせオレは/アタシは全免になるから)と奨学金を使いすぎないよう気を付けて下さい。半免、ないし全額不免除だった時に地獄を見る羽目になりますから…
学会や論文投稿をいくら頑張っても獲得ポイントの【上限】以上は1点も加点されない
奨学金を返済免除になるには”研究業績”を積み重ねる必要があります。研究業績とは
- 学会発表
- 学会賞受賞
- 論文出版
- 特許
- 講義での優秀な成績
- 研究関連のボランティア
などといったモノを指します。上記の項目には”一件○○点”といった風に評点が設けられているようです。具体的な配点については事務に問い合わせても教えて貰えなかったので何とも言うことができませんが、とある駅弁大学の院生さんがBLOGにて公開している以下の表が参考になるかもしれません⇩
このように、各項目で獲得できるポイントには【上限】が設けられています。上限に達した項目はそれ以上1点も加算されません。学会に10回出ようと100回出ようと獲得ポイントは全く同じ。頑張る方向を間違えてしまえば、”ポイントは入らないし無駄に疲れるし”と一石零鳥に終わっちゃいます。返済免除ポイント争いで少しでも優位に立つためには、上記の項目で幅広く得点することが極めて重要となるのです。「獲得できそうなポイントを漏らさず獲得できるかが命運を分ける。論文出版と特許取得を両方できればめちゃくちゃ強い。もし研究テーマ的に特許出願が難しければ、その他の項目で特許出願分のポイントを獲得するしかありません。
講義の評価はオール『優』以上が必須!オール『優』=特許一報相当
一番盲点になりやすいのが講義の成績だと思います。私の場合、講義で一つ『良』を取ったせいで講義成績ポイントを失いました。
院生にもなって大学の講義に労力を割きたくないじゃないですか?講義を頑張るぐらいだったら研究や就活を頑張りたいし、できるだけ省エネルギーで講義を乗り切りたいのが学生の”性 (さが)”というものでしょう。しかし、奨学金返済免除争いの観点からは「講義も手を抜くな」と言わざるを得ない。最低でもオール『優』以上、あわよくば専攻内上位25%に入る成績が欲しいです。風の噂によりますと、オール『優』以上は特許一報分のポイントに相当するらしい。コレ、めちゃくちゃデカいです。講義ポイントがあるからといって全免になるとは限りませんが、”もし講義ポイントを落とせば全免は望めない”というほど周囲に差を付けられてしまいます。奨学金を受ける皆さん、講義では絶対に手を抜かないよう十分注意してください。しくじり先生の私が言うのですから少しは信じていただければと。
最後に
JASSO第一種奨学金を返済免除になるために知っておくべきことは以上になります。まとめると、
- 返済免除枠を勝ち取られるのは同大学同専攻同学年のうち3割だけ。所属する専攻や学年のレベルによってボーダーが毎年変動する
- 学会発表や論文出版をいくら頑張っても上限以上は”1点も”加算されない。多様な業績を積み重ねておきポイントを抜け漏れなく網羅するのが大事
- 講義の成績はオール『優』以上が必須。講義ポイントを落としてしまうと返済免除レースから脱落する可能性も
このような形になります。
奨学金が返済免除になれば100万円 (半免)、ないし200万円 (全免)もの大金を懐に納められます。免除枠の争いはし烈を極めて過酷極まりないと思われますが、挑戦してみて損はしないので皆さんチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
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