【2日目・リア幸80】10/3 (火):オックスフォード事務局での手続きと研究室&ホストファミリー訪問
ラボへ
オックスフォードでの初めての朝は5時ごろスッと目が覚めた。カーテンを開けて外を眺めると、まるでおとぎ話に出てきそうな美しいレンガ造りの建物がお目見え。昨晩は暗くて分からなかったが、オックスフォードにはこのような建物が街中にゴロゴロ存在するらしい。否、むしろこんなのが普通。日本によくあるコンクリートでできた家の姿を見ることなどほとんどない。
8時ごろにホテルを出、研究室の方と待ち合わせをしたバス乗り場へゆっくりと歩いて向かう。ただの通学路さえ美しい。自然と口角がキュキュッと上がる素敵な場所がオックスフォード。通行人もみんな笑顔。日本みたいにスマホをいじって首を曲げて歩いている方などいない。なにやら凄い建物が見えてきたなと思ったらソレはかの有名なChrist Church College。ハリーポッターと賢者の石のロケ地にもなった観光地。お金を払えば中に入れてもらえるらしい。”オックスフォード滞在中に絶対に行こう”と心に決めた。
バス乗り場の近くに辿り着き、スマホで現在地を確かめようとした。…アレ、ネットに繋がらない?!昨日は使えたのにどうしたことだ?このままじゃ待ち合わせに遅れてしまう!ヤバいヤバい、どうしようか。…ん?Wi-Fiのeduroamは使えるじゃないか。オックスフォード大学の近くに居るなら北大で登録したeduroamが使える。よし、コレで居場所をチェックだ。なんだ、バス停はココから歩いて徒歩一分の場所にあるのか。全然焦らないで良かったじゃん^^ よし、行こう。とりあえずはeduroamで大丈夫だ。
待ち合わせをしたRさんとバス発車3分前に無事に合流。簡単な挨拶を皮切りに、互いの研究やラボの雰囲気、将来の夢などを語り合った。30分ほどでラボに到着。オックスフォードの中心地とラボとの間にはどうやらかなりの距離があるみたい。Rさんの後ろについて行って訪問予定のラボに入る。めちゃくちゃ綺麗。北大の居室がまるでごみ屋敷みたい笑。デスクトップVer.のMacの最新版がメンバー全員に貸与されるらしい。え…私の分も?!マジで言ってる?北大ではパソコンやその周辺機器を自分で買わなきゃいけなかったのに。
10:15よりラボミーティングが開始。Zoomを使ったオンラインでの実施。簡単に自己紹介をさせてもらって後は教授らの話を聞く。面白い。トップ研究者同士の話を聞けるってなんて幸せなことなんだ。四方八方から英語が飛び交い脳が処理可能なキャパを超えた。途中から何を言っているやら分からなくなって吐きそうになった。ミーティング終了後、Rさんに連れられラボ見学ツアー。実験室もすごく綺麗。こんなに素晴らしい環境で実験できたら良い結果が得られるのも当然。教授とは一対一で午後にお話をすることに。教授は忙しいからラボへ基本的には来ないらしく、オフィスのあるオックスフォード中心地まで会いに戻らなくちゃいけない。
中心地へ戻って
午後は中心部に戻って人事部のオフィスにまず向かう。大学の受け入れ事務手続きをして下さった方とご挨拶し、基本的な注意事項と”困ったらいつでも聞いてね”とのメッセージを受けた。イギリス人って本当にお茶目。どうしてもユーモアを利かさずにはいられない賑やかな人種なんだろうな。おまけに男女問わず笑顔が素敵。人情味があふれ出ていてちょっと泣きそうになってしまった。
教授とのミーティングは15時に予定。それまで時間が1時間半ほどあるので市内をサラッと簡単に観光。無料で入れる博物館があった。(大したものは置いてないでしょ)とナメてかかったのが失敗。めちゃくちゃ本格的じゃないか!全世界の古い遺物が所狭しと並んでいる。教科書で見かけたギリシャの彫刻の実物を生まれて初めて見た。感動のあまり鳥肌が立つ。中世ヨーロッパの絵画を見ると「素敵だなぁ…」と頬が緩んだ。帰国する頃にはイギリスにすっかり染まってしまっているかもしれないな…
かの有名なトリニティカレッジを遠目に発見。こっちもお金を払えば入れてもらえる。ただし事前予約制。今度行こう。土日に時間をたっぷり取ってじっくりオックスフォード観光だ♪
15時からボスとのミーティングを開始。ボスから矢継ぎ早に繰り出される英語に遅れずついて行くのがやっと。何をやらなきゃいけないのかが朧気ながら把握できた。滞在中の研究ゴールを明確にさせておくのは効率的に研究を進める上で非常に重要。別れ際、教授に日本からのお土産を贈呈。中身は北海道の白い恋人。「This is a souvenir from Japan. It’s a white chocolate!!」と言ったらボスはたちまち満面の笑み。「Yeah, thanks!! I will taste it later♪」とノリノリで応じてくれた。
ホームステイ先の家族へご挨拶に
TESCOで晩御飯を仕入れてホテルに戻って夕食を摂る。外食に出かける気力はまだ湧かない。もう少し英語をちゃんと聞き取れるようになってから行った方がより楽しめるだろう。
ホテルの目と鼻の先にあるホームステイ先の家族へご挨拶に。来週金曜・10/13の夜からオックスフォード滞在終了までお世話になる。SpareRoomから「ウチにホームステイしない?」と親切にも声を掛けてくれた方。コレが無かったらおそらく野宿することになっていたから有難かった。部屋を見せてもらうと…広い!コレ一人部屋?ダブルベッドを独り占め?!カスみたいなペラペラの布団を敷いて寝ていたのがバカみたいだ笑。
ホストファミリーと話してみると、コチラも愉快で面白い方。ゲストを受け入れ慣れているらしく、私の緊張を冗談で解してあっという間に拭い去ってくれた。しかもなんとこのお宅、日本人がもう一人住んでいるようだ。私と同い歳のKさんと日本語で挨拶、そして世間話を。まさかオックスフォードで日本人と日本語を話せるだなんて予想外。Kさんは少しシャイなお方。気を付けて距離を縮めていかねば。Kさん、シャイなのに飲みに行くのが好きらしい。ウィスキーを大量に飲みまくってはフラフラになって家まで帰ってくるそう。韓国人が運営している日本”風”料理屋のwasa-biにお勤め。何だかちょっとよく分からないぞ笑。「来週、一緒に飲みに行きましょう」とお誘いを受けて「ぜひ!」と応じる。
帰りしな、ホストファミリーへまたしても白い恋人を贈呈。「This is one of the most famous chocolate in Japan!!!」とドヤ顔で特大のウソをついて渡す。後で食べるのを待ち切られなかったのか、「Can I taste it now?」とすぐに封を開けたいご様子。「No problem, let’s have a taste^ ^」と快諾、食べる様子を見る。「Ohhhhh, it’s so gooooood!!」と満面の笑みでコチラを見つめる。「I’m happy to bring it to you^ ^」とコチラまで笑顔にさせてもらった。
ホストの家を出、寒空の下をホテルまで歩く。ふと
アレッ。自分、ちゃんと英語でコミュニケーションできているじゃん…
と今更になって気付かされた。ボスとのミーティングでは緊張して上手く話せなかった。けれども、Rさんやホストとの会話は問題なくこなせていた。生きて行くだけでいいなら既に特段問題なさそう。研究をどんどん進める上ではもっと高い英語力が必要だけれども。
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