週刊オックスフォード§9 ハエとの日英代理戦争!WiseとWasabiでひと悶着

目次
  • 【57日目・リア幸60】11/27 (月):ハエとの大戦争が勃発
  • 【58日目・リア幸50】11/28 (火):お酢でおびき寄せて一匹撃破!
  • 【59日目・リア幸45】11/29 (水):ハエにラボの制空権を握られる
  • 【60日目・リア幸70】11/30 (木):超音波撃退機でラボの制空権を取り戻す
  • 【61日目・リア幸50】12/1 (金):Wise、お前はなんてヤツだ…
  • 【62日目・リア幸70】12/2 (土):人の誰一人居ないラボで作業に集中できる幸せを噛みしめる
  • 【63日目・リア幸60】12/3 (日):Wasabiのカレーを買ったら詐欺だった

【59日目・リア幸45】11/29 (水):ハエにラボの制空権を握られる

翌朝、トラップを覗いてみた。一匹も沈んでいなかった。やはり奴らも多少は賢い。目の前で仲間が死んだ液体に近づこうという気にならなかったのだろう。さすが、”オックスフォード大学に通っているハエ”というだけのことはある。学生はろくでもないヤツらばかりだが、ハエは多少は道理の通じる脳味噌を持っているのかもしれない。

椅子に座ってパソコンを開く。”さぁ、今日も頑張るぞ!”と諸々の執筆作業を開始。途端、三匹の大きなハエが続けざまに私の横っ腹から雷撃。一匹なら対処できたかもしれぬが、三匹同時の多方向からの攻撃には戦艦大和も耐えきられない。「うわぁぁぁ…!!」と情けない声を出してずらかる。武士道の名折れだ。恥を知れ、自分。武士 (もののふ) なら涼しい顔をして耐えろ。

日米のイージス艦を沈める戦略として、中露はミサイルの『飽和攻撃』なるクレイジーな作戦を提唱している。飽和攻撃とは、イージスシステムの迎撃能力を上回るほどのミサイルを撃ち込めば少なくとも一発は当たる、という作戦。ハエはどうやら世界最先端の戦略と戦術を知っているらしい。全く侮れぬほどの脅威。オックスフォード大学が開く戦略学の講義でも聴いてきたのだろうか?”手で追い払う”しかコマンドのない私には全く為す術もない。今は亡き仲間の想いを背負った怒りの一撃の迫力にたまらずラボを退散。

一時間後、ラボに帰ってきた。見ると、三匹どころか十匹のハエが居室の空中を我が物顔でブンブン飛行している。制空権を握られてしまった。高射砲も地対空ミサイルの備えも無いから如何ともできぬ。私の存在を検知したのか、十匹のハエが一斉に私の頭上をブンブン飛び始めた。うるさいったりゃありゃしない。全く作業に身が入らないじゃないか。

一撃必殺の要領でハエが次から次へと突っ込んでくる。こうなったらこっちも本気である。昼食に使った直径40cmのプラスチック皿を片手にハエの接近を待ち受ける。盾ではない。皿は矛である。私の実力を侮るハエを一振りで撃墜、気絶させる武器。案の定、ハエは私の装備を無視して突っ込んできやがった。命知らずのハエどもである。その覚悟だけはリスペクトしよう。だが、君の命も今日までだ。さらば、友よ!おりゃっ!!!

・・・

右手を振りかぶり、勢い良く振り出した皿は私の股間へモロに直撃。文字通り、悶絶である。立っていられないほどの衝撃。あまりの痛さに床で寝転び悶える私をハエが襲う。自然界の摂理は弱肉強食。生命力の強い生き物が弱い生き物を食べる世界だ。さすがに手でハエを追い払うことぐらいはできた。だが、私が攻撃してこないと見るや、ハエは私の弱みに付け込みどんどん攻めてきた…

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