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- 【74日目・リア幸20】12/14 (木)：寝たふり死んだふり聞こえないふり大々々々々作戦
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【74日目・リア幸20】12/14 (木)：寝たふり死んだふり聞こえないふり大々々々々作戦
疫病神がチャイナ人ポスドクに乗り移ったおかげで最近、全く悪いことが起こらない。今までの酷い大荒れの日々がまるで幻だったかのように穏やかだ。嵐の前の凪だろうか？…いや、もう嵐は過ぎ去ったのである (そういうことにさせてくれ…!!)。ポスドクの彼女には昨日、更なる不幸が起こったようで呻き声を漏らしている。私にとってはそんなの知ったこっちゃないので気分はルンルン、上天気だ。雨がザーサー降りしきる今朝のオックスフォードは最高のブログ執筆日和。窓を開け、雨の音を聞くと落ち着いてくるのは私だけだろうか？
10時半ごろ、彼女がラボへやってきた。どうやらラボに出入りするカギを自宅へ忘れてきたらしい。私がイギリスへ来てから2か月半でかれこれ10回はやらかしている。週に一度の高頻度。もう少し気を付けて荷物の管理をして頂きたいものである。ていうか、(アイツならラボのカギを”当然”開けてくれるだろう) と彼女に思われているのが腹立たしい。こっちが集中してブログを書いている時に集中を途絶えさせられるのが苛立つ。
あのね、私が集中モードを作るために一体どれだけの労力を払うと思ってんだ？ナンプレ→音読→座禅・瞑想とかれこれ1時間もかけて準備してんだよ。それを彼女の不注意で毎週一度は無為にさせられるってどういうことだ？…一度、開けないでおいてやろう。もう二度と鍵を忘れないよう思い切り痛い目に遭わせてやろうじゃないか。武士道にそぐわぬ行為だが致し方ない。卑劣なふるまいをする相手には武士道をかなぐり捨ててでも立ち向かわねば。
彼女がラボのドアをこんこんとノック。”鍵忘れたー。開けてー”とのメッセージである。ふんっ、開けてやるものか。入りたかったら指でこじ開けて入ってくれ。合図に気付かぬふりをする。ノックは加速し打撃音に代わった。あぁ、うるさい。もう勘弁してくれよ。人の集中をかき乱してそんなに楽しいか？若者をいじめて楽しいか？
(もしかしてラボに誰も居ないんじゃないか…？)と思ったのだろうか。ノックを止め、ドアのガラス越しに居室の中をまるで出目金のような顔で見まわし出した。まずい。このままじゃ見つかってしまう。私の悪巧みが露呈しちゃう。どこかへ隠れなければならない。机の下にサッと潜り込む。胴体を隠し、顔をのぞかせた瞬間、彼女と目線が正面衝突した。どうやら見つかってしまったようだ。『開けて(怒)』「分かった (なんで怒られなアカンねん笑)」としぶしぶドアを開錠した。【次ページに続く】
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