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- 【77日目・リア幸50】12/17 (日)：オックスフォードのラボで迎える最後の日曜
【77日目・リア幸50】12/17 (日)：オックスフォードのラボで迎える最後の週末
遊んだ翌日は仕事をしたくて仕方がない禁断症状に見舞われる。いてもたってもいられなくなり、朝6時半ごろ家を出てバスと徒歩でラボまでせっせと向かう。ブログと論文を書いてようやく「あ～、癒されるわー…^ ^」と落ち着きを得た。何か作っていなくちゃ落ち着けない体質は良いのか、はたまた悪いのか。ブロガーや研究者になる分には圧倒的にプラスへと働くだろう。周りより少しでも多く働ける方がそのぶん有利に作用するからだ。会社員になり、家庭を持つならワーカホリックは凶と出る。他の人間と一緒に過ごす時間を作らなければ周りから人が居なくなるから。
長かったオックスフォードでの生活は残りもう2週間さえ無いらしい。今日から数えて12日後、12/29にはイギリスを後にし放浪へと消える。放浪予定は2か月、もしくは3か月。3/29までの残り期間を全て放浪するか、放浪を2か月で切り上げラスト1か月をイギリスで過ごすかの2択。また、来週水曜にはクリスマス休暇に伴いラボが完全閉鎖される。よって、オックスフォードのラボで過ごせる週末は今日が最後ということに。
過去11週間のラボ生活を振り返る。…本当に何も得られず消耗しただけの空虚で空っぽな11週間だった。10人以上いるかと思ったラボのメンバーはたった2人しか居なかった。しかも毎日来るわけじゃない。ラボで一日中、一人で過ごす日々が渡航期間の大半を占めていた。せめて一度は実験できるかと思ったら最低限の希望さえ叶わなかった。まさか実験ノートに何も書かずに帰るだなんて予想外だ。まだ、給料を貰ってイギリスへ行ったなら「働かずに済んでラッキー♪」と手放しで喜べる。月々￡767 (14.5万円)をコッチが”払って”成果がゼロなのだからもうどうしようもない。正直、オックスフォードの今のラボにはほとほと愛想を尽かしてしまった。思い入れが微塵も無いので心置きなく放浪生活へと繰り出せる。
渡航以来、ほとんど良い思い出を作れていない。11月半ばに行ったエディンバラへの4泊5日旅行ぐらいだろうか。”なるべくポジティヴな毎日を過ごそう”と色々動き回れども全てが裏目に出る。イギリスに嫌われているのだろうな。これほど不幸が続く毎日は人生で初めての経験だもの。何度 (死にたい)と思ったか。何度 (このまま消えてなくなってしまいたい) と辛酸を嘗めて嘆いただろうか。忍耐の時間もあと12日間。11週間耐えてきてあと12日耐えるぐらいなら正直、余裕だ。
私は渡航前日、川崎大師へ厄除けに行ってきた。そのとき貰ったお札には『心願成就』と赤い字で記されている。果たして私の願いは叶ったのか？おそらく叶ったのだろうと思う。いったい何を願ったのか？「私がどれだけ不幸な目に遭ってもいいから、その分、周りの人が幸せになって欲しい」と祈った。留学で成功しますようにとか、論文でアクセプトされますようにとかいったことじゃない。わざわざ寺まで行って自分のための願い事をしたって仕方がないと思ったからだ。どうせ長くは生きられない身。他の人が少しでも楽しく過ごせるよう命を使いたかった。まさかココまで不幸続きだとは当時は予想していなかったけれども。「不幸が続けば続くほど誰かが幸せになっているんだ」と言い聞かせて自身の精神を保った。
親や先生、後輩、SNSでDMをくれた子らがみんな幸せになってくれたらいいな。もちろん当記事の読者の方も、だ。不幸せより幸せの方が好ましいに決まっているからね^ ^
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