学振DCに採用されると、研究活動のために科研費を受給できます。科研費は研究のために使えるお金で、実験試料の購入から学会の参加費、海外留学の渡航費まで幅広く充てられます。私自身、D1後期のイギリス留学では科研費をフル活用しました。
科研費があるかないかで、博士課程での研究の幅はまるで違ってきますよ。
ただ、科研費には見落とされがちな落とし穴があります。使い始めてから慌てる前に、仕組みを押さえておきましょう。
かめそれでは早速始めましょう!
学振特別研究員になると年間100万円程度の科研費がもらえる


科研費の支給額は人によってまちまちです。所属分野と採用時の審査結果で決まるようで、実験系の特別研究員は比較的多く、文系や実験を伴わない自然科学系の研究員は少なめの傾向があります。
特別研究員全体で見るとおよそ年額100万円程度が相場のようです。150万円満額もらえる人は両手で数えられるほどです。ちなみに私の支給額は年額140万円でした。
使途は研究関連なら基本自由


科研費の使い道は幅広く、研究に関連する支出なら基本的に何にでも使えます。PCやモニターなどの備品を調達できますし、もちろん実験試料の購入にも充てられます。年間100万円もあれば、実験関連の消耗品で困ることはまずないでしょう。専門書や学会の参加登録費、旅費交通費にも使えます。
しかも、学振DCの科研費は基金です。次年度分の科研費を、年度が替わる前に前倒しで使えます。100万円を超える高額な機器でも、科研費の枠内で手に入れられるわけですね。
一つ注意があって、科研費で購入した10万円以上の品物は備品扱いとなり、大学の所有物になっちゃうんですよね。大学から支給される納品シールを貼る必要があるうえ、研究室を離れるときは大学に残していくことになります。どうしても研究関連で私物を買いたい場合は、特別研究員の研究遂行経費枠で購入してください。
科研費は立て替え払い方式


科研費をゲットしたからといって、銀行口座にドンと大金が振り込まれるわけではありません。科研費は「使用枠」と言った方が正確でしょう。年間100万円程度の使用枠を与えられる形です。
実際の運用は立て替え払い方式で、まず自分で支払い、後からお金が返ってくる仕組みです。大きな買い物をしたときはなかなかスリリングですよ。クレジットカードの引き落とし日に口座残高が足りるかどうか、結構ビクビクしました。
立て替えたお金を受け取るには、大学の外部資金担当に振込申請する必要があります。使途を報告して領収書やクレジットカード明細を提出し、事務のチェックを経てようやく返金される流れです。申請してから振り込まれるまでに1〜2ヶ月ほどかかります。もう少し早く返してくれないかなぁ、と毎回思いますね。金欠のときの返金待ちは本当に堪えます。
なお、明らかに研究と関係のない用途だと、使用枠の使用が認められないこともあるそうです。自分が痛い思いをしますから、変なお金の使い方は絶対にやめましょう。
まとめ
科研費は便利ですが、立て替え払いの返金待ちは毎回しんどかったです。大きな出費の前には口座残高を確認する癖がつきました。あと、10万円超えの備品を科研費で買うかどうかは慎重に考えてください。修了時に置いていくことになりますから。
落とし穴さえ把握しておけば、科研費は博士課程の強い味方です。



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