【研究室生活】研究で困った時は英語の専門書を頼れ!洋書を選ぶメリットとデメリットを解説します

こんにちは!札幌と筑波で蓄電池材料研究をしている北大工学系大学院生のかめ (D1)です。日本学術振興会特別研究員DC1として国からお給料をいただきながら研究活動を営んでいます。

ゼミの準備や論文執筆の際、分からないことがあれば日本語の教科書を見て解決しようとするでしょう。しかし教科書をも理解できず、(いったいどうすればえぇねん…)と途方に暮れてしまった方も多いのではないでしょうか?そこでこの記事では『研究で困った時は英語の専門書 (洋書)を頼りませんか?』と皆さんへ一つ提案をします。洋書に頼るメリットとデメリットについて実体験を交えて解説するのでぜひ最後までご覧いただければ幸いです。

かめ

それでは早速始めましょう!

目次

英語の専門書を選ぶ3つのメリット

英語の専門書を選ぶメリットは以下の3つです⇩

  • 知りたい内容をピンポイントで解説してくれる専門書が見つかる
  • 日本語の専門書より何倍も分かりやすくて親切
  • 読み進めると英語力の鍛錬に繋がる

以下で一つずつ解説します。

日本語文献より何倍も種類が豊富!知りたい内容をピンポイントで解説してくれる専門書がきっと見つかる

最初のメリットは『文献の多様さ』。感覚的に洋書のラインナップは日本語文献より少なくとも5倍は豊富です。たとえば私が専門とする電気化学分野の場合、日本語の専門書 (以下、和書と略す)は電気化学全般について大まかに解説してくれる総合的な教科書が大多数。それに対し、英語で書かれた専門書 (以下、洋書と略す)は総合的教科書はもちろんのこと、

  • 電析について
  • 電気化学工業について
  • 溶液中の物質輸送について
  • 超マニアックな電気化学的実験手法について

など多種多様な専門書が存在します。和書は種類がさほど多くないので既にあらかた目を通し切りました。しかし洋書はあまりに種類が多く、全部でどれだけの専門書があるのか未だに把握できていません。これだけラインナップが豊富だと、自分の疑問をピンポイントに解消してくれる専門書と出会えます。日本語文献ではサッパリだった事柄も英語文献で快刀乱麻を断つが如く一瞬で解決できるわけです。

日本語の専門書より何倍も分かりやすくて丁寧。”騙された”と思って一度読んでみて欲しい

洋書の『分かりやすさ』も見逃せません。和書の何倍も丁寧に分かりやすく記述されています。和書を読んでいたら (ソコ略されたら何も分からないんだけど…)という肝心な箇所がバッサリ省略されている。そこで躓き以降、教科書の内容が頭に入らなくなるわけです。しかし洋書の場合、このような端折った解説はあまり見受けられません。超基本的な言葉ですらかなり丁寧に定義しますし、その分野の門外漢が手に取って読んでも十分ついて行ける内容です。洋書は和書より何倍も親切。多少英語力のある方であれば、洋書を読んで分からないものは和書を読んでも分かりません。このように書くと

後輩のAさん

ホントに?洋書の方が難しいんじゃないの~?

とクレームが入ることでしょう。一度”騙された”と思って読んでみて欲しい。世界がまるで違って見えることを私が請け負って差し上げます。

読み進めると英語力の鍛錬につながる。論文執筆や資格試験のスコアアップに直結する力を得られる

洋書を読むと英語力が高まる。英語力を上げるためには英語を多読するのが良いらしく、洋書を読み進めれば意図せず英語を多読することになります。洋書に書かれた英語は論文と比較し、キレイであまり癖がありません。洋書は良質な英語の教科書なのですから活用しない手はないでしょう。ココで鍛えられたReadingの力は他の英語文献を読むとき重宝します。単位時間あたりに読める英文量が増えると研究の先行文献調査が爆速で終わるし、英文を深く読み込むクセがつけば雑誌会でプレゼンする時も論文中の情報を見落とさずに済み炎上を回避できるのです。またTOEICやTOEFL、IELTSなど資格試験のReadingパートでもスコアアップが見込めるはず。英語力を鍛えて専門知識をも得る一石二鳥を難なく実現可能です👍

英語の専門書を選ぶ2つのデメリット

ここまで和書と比較した洋書のメリットを3つ解説してきました。しかし良いことづくめというワケではなく、次に述べる2つのデメリットが存在します⇩

  • 和書より洋書の方が値段が高め
  • 英語が読めない人にとってはタダの呪文にしか見えない

以下で一つずつ解説します。

日本語文献より値段が高め。値段が為替相場にも左右される☜図書館で借りればOK!

一つ目のデメリットはそのお値段一冊当たり和書より2~3倍ほど高価です。まぁ、洋書は和書より倍近く分厚く、1ページあたりではほとんど同じような価格ではあります。しかし人間はモノを購入するとき最終的に値段で決めてしまうので、一冊1万円や2万円もする書籍を買うのは中々勇気を要するのです。加えて洋書、値段が為替相場に左右されます。円高だと安く買えるものの、円安だとバコーン!と値段が跳ね上がって懐事情が火の車。入手するのに様々な困難が待ち受けている洋書ですが、何度も使うものでなければわざわざ買わずとも図書館で借りると無料で何週間か使用可能。通販と違い、中身を確認してから借りるか借りないか判断できるので、洋書を読む際はまず図書館で読み、気に入ったら身銭を切って入手することをオススメします。

英語が読めない人にとってはただの呪文にしか見えない☜まずは英語力を鍛える所から…

もう一つのデメリットは結構厄介。英語をスムーズに読めない方が洋書を読んでも何が書いてあるかサッパリ分からん。おそらくただの呪文にしか見えないのではないでしょうか?いくら中身が親切といっても読めなきゃ話が始まりません。コチラに関しては1ページごとに写真を撮ってGoogle翻訳に読み込ませ訳す方法もありますが、それだとすごく手間がかかっていつか読むのが面倒になってしまうでしょう。まずは別教材で英文をスラスラ読めるまで英語力を高める所から始め、ある程度Readingスキルに自信が付いてから洋書にアタックしてみて下さい。ちなみに英語の専門書、用語が難しいだけで文法は中学生レベルです。(自分に洋書はまだ早い…)と躊躇なさっている方も、専門用語さえ覚えてしまえば案外スラスラ読めてしまうかもしれません。

最後に

英語の専門書を読むメリットとデメリットは以上となります。洋書が読めれば日本語文献で解決できない様々な課題を解決できる可能性がありますので、なにかお困りの方は図書館へ足を運んで洋書を開いてみて下さい^ ^

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