【悲喜こもごも】北大総合理系・大学生活あるある13選

目次

⑩情報系、大人気がち

人気学科はだいたい決まっています。医学科を筆頭に医療系の支持が厚いですね。札幌農学校をルーツとした大学ということで、農学部の人気もなかなか根強い。北大にはノーベル化学賞を取った先生がいます。ということで、工学部の応用化学コースもかなりの人気です。

最近人気が上がってきたのが情報系。私の進振り時代はそれほどの人気でもありませんでしたが、AI技術の進展によって一気に花形学科にのし上がりました。ChatGPT出現以来、情報系の人気は爆発的に高まったらしい。情報系に進学するには、農学部の人気学科ぐらい高い移行点が求められます。大変ですね。

情報系に憧れる学生は口を揃えて「AIエンジニアになりたい」「プログラマーになりたい」と言っています。気持ちは分かります。給料も高いし、将来性もありそうだし、何といってもカッコいいし。

でも、本当にそれでいいのでしょうか。情報系人気に水を差すようですが、個人的には情報系が今後一番危ない業界ではないかと思っています。AIが自己進化してAGIやASIになれば、彼らの仕事が真っ先に淘汰されるでしょう。プログラマーの仕事は、AIが最も得意とする分野。今や、プログラムのプの字も分からぬ私ですら、AIを使えばPythonを動かせてしまいます。

今後考えるべきは、AIの中枢に携わることではなく、『AIを使って何をするか』ではないでしょうか。資源系や材料系など、他の地味な学科にも目を向けてほしいです。AI技術との融合で技術革新が起きれば、今度はこっちが花形になりますから。みんながAIに群がっている今こそ、他の分野に行くチャンスですよ。競争相手が少ないから、そっちの方が活躍しやすいかもしれません。

でも、みんな情報系に行くんですよね。なかなか流行りには勝てません。

⑪結局よく考えず雰囲気で選びがち

大学進学前に進路を選ぶと、入学後に「こんなはずじゃなかった…」とミスマッチに悩まされることが多いです。特に、大学の生物はもはや化学だし、化学は物理にしか見えないし、物理は数学チックで、数学は呪文です。シュレーディンガー方程式とか、ε-δ論法とか、もう日本語ではない何かに見えます。もうね、マジで勘弁してほしいんですよ。しかし、大学で扱う学問の実情は、大学に入ってみなければ分かりません。

総合理系のメリットは、大学に入って一年間じっくりと進路選びできること。大学の講義を受け、学問ってこういうものなのだという肌感覚を得て、自分に最も合っていそうな分野に進むことができます。高校生のときには分からなかったアカデミアの内情を、大学の中で一年過ごして理解できるのです。これは本当に素晴らしいシステムです。

ですが、学生たちは、この一年をものの見事に無駄にしてしまいます。講義で点数を取るのに忙しかったり、部活やバイトに精を出していたりして、なかなか自らの進路にまで思いを巡らせる余裕がないのです。毎日が課題と試験と遊びの連続で、将来のことを考える暇がありません。それはそれで幸せなのかも。人間、忙しいときの方が、余計なことを考えなくて済みますからね。

進路について考えてこなかった結果、北大生は進路振り分けの時期が訪れると、配属先を何となくで選んでしまいます。”この学科、なんか名前がカッコいいし”とか”友達も行くって言ってたし”のような理由で決めちゃうんです。

私もつい雰囲気で選んだタチです。コース名がカッコいいからという理由で所属専攻を選んでしまいました。【応用マテリアル工学コース】って、響きがいいじゃないですか。何か凄そうじゃないですか。”応用”ですよ? ”マテリアル”ですよ? ふたつセットで”応用マテリアル”ですよ? 何だかカッコよくないですか? あれっ、意外とそうでもないですか。まぁ、進振り当時の私にはカッコよく映ったので、深く考えず名前の印象だけで選んでしまいました。

まさか、名前だけで選んだコースで、博士課程まで進むとは思っていませんでしたね。人生、何があるか分からないものです。

⑫教養時代に何も教養身についていないがち

先ほど、「大学の試験は過去問ゲーだ」と申し上げました。実を申せば、過去問ゲーなだけではなく、講義選択ゲーでもあります。結局、良い成績をとるには、良い成績を簡単に取れる講義を受講するのが手っ取り早いわけですね。

幸い、北大はわざわざ大学側から、過去の受講者の成績分布を講義別に公開してくれています。これを見れば、どの講義を履修すれば点数を取りやすいかが一目瞭然です。A+やAの割合が高い講義も、CやDが多い講義も、全部分かります。

総合理系の学生は、自分の興味関心よりも点数の取りやすさを優先して履修科目を決めてしまいます。シラバスを読んで面白そうだなと思っても、成績分布を見てCが多かったら受講を避けるのです。「この講義、つまらなさそうだな」と思っても、成績分布を見てA+が多かったら履修する。完全に打算です。

当然、試験は過去問で乗り切ります。気合を入れて一夜漬けで乗り越える人もいます。試験前夜に友達から過去問をもらい、それを丸暗記して、試験に臨む。試験では過去問演習で覚えたことを思い出しながら解答する。当然、試験が終わったら全部忘れている。ものの数時間で頭の中は空っぽです。

一年次は”教養課程”と言われています。残念なことに、成績最優先で講義に臨む学生は、十分な教養を身につけられぬまま二年次に進むことになるでしょう。

もちろん、自主的に勉強して、将来に向け準備している学生もいます。講義をちゃんと聞いて、ノートを取って、復習して、知識を定着させている人もいますよ。尊敬します。えへへ、ありがとうございます。しかし、そんな人はごく少数で、私を始め、大半の学生はスッカラカンなまま二年生になります。ありがとうございます。どっちやねん。

⑬総合理系、実は院試で有利説

ここまでネガティブなことばかり書いてきましたが、最後にひとつだけ、総合理系の良いところをお伝えしましょう。

総合理系の学生は、入学早々ガリ勉になります。高い移行点を掴み取るために皆必死です。その結果、総合理系の学生は勉強習慣が保たれ、二年次以降も良い成績をとる傾向があります

一方で、学部別入試で入ってきた学生は、所属先がもう確定しているので、あまり本腰を入れて勉強しません。彼らは後期入試をパスしてきました。東大や京大に落ちて北大に来ているので、頭のポテンシャルは後期勢の方が間違いなく圧倒的に高いはず。しかし、そんな彼らも、勉強しなくなってしまえばただの凡人。せっかくの才能も磨かなければあっという間に劣化してしまうのです。

理系北大生の多くは大学院に進みます。工学系の場合に限った話ですが、コースの成績上位1/3程の学生は、筆記試験が免除になり、院試がほぼ面接だけになります。

実は、筆記試験免除を掴み取るのは、総合理系出身の学生の方が多いです。「いやいや、総合理系の方が人数多いんだから当然でしょ」と思うかもしれません。ところが、人数の差を差し引いても、免除を勝ち取る割合は総合理系出身者の方が高いんです。後期入試勢は一年次からサボってしまって、勉強習慣が抜け落ちてしまいます。そのため、二年次や三年次の講義成績が振るわず、免除を得られず、院試の筆記試験を受ける羽目になる。

大学院試の面に関してだけは総合理系有利です。総合理系で鍛えた勉強習慣は、決して無駄にはなりません。

最後に

以上、北大総合理系のリアルな大学生活をお伝えしました。

様々な苦労を乗り越えて自分の専攻を決め、専門分野を深めていく過程は、振り返ってみれば貴重な経験でした。過去問ゲーに明け暮れ、移行点に振り回され、フリクションボールペンで痛い目を見て、楡陵祭では勉強しながら夜番をこなす。こんな一年間を過ごした総合理系の学生たちは、確実に何かを得ています。それが何なのかは卒業してから分かります。今はまだ分かりません。

これから総合理系に入学する皆さんは、ぜひこの「あるある」を頭の片隅に置いて、入学後の生活に備えてください。そして、できれば私のように雰囲気で専攻を決めるのではなく、一年間をしっかり使って、自分の将来を考えてほしいです。過去問集めに夢中になりすぎず、ちゃんと自分の興味や適性と向き合ってください。総合理系って、一年しかないんです。これ、意外と知られていないんですけれども。一年って、あっという間に過ぎ去りますよ。

それでは、皆さんの北大ライフが充実したものになることを祈っています。

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