こんにちは。札幌と筑波で蓄電池材料研究を行う工学系大学院生のかめ (M2)です。
研究室生活春夏秋冬M1シリーズ第四作目は、M1の7月のアレコレについて記していきます。
それでは早速始めましょう!
論文作成の無間地獄
自身二報目となる今回の論文。B4の12~3月にアクセプトまでの一連のプロセスを経ていたおかげで、取っ掛かりはかなりスムーズなものとなりました。
まずは図表を作り、その後図表を注意深く観察し、そして考察を書いたりイントロを書いたり…と段取り自体は順調でした。
しかし、B4時代に書いた一報目の論文とは論文のボリュームが圧倒的に異なっておりました。
一報目の文量を1とすると、今回書こうとしている二報目の文量は5、ヘタしたら10ほどのメガボリュームでしたから、一つ一つのプロセスがいちいちハードで困難を極めたわけであります。
7月中は図表作成と図の観察だけで終了してしまいました。
やれどもやれども終わりが見えず、
ホンマにこの論文を書き切れるのかな…?
と早くも不安になってきました。
しかし、論文を書き切らなきゃ学振DC1内定がおぼつかないし、CNS系列雑誌に論文を載せて世界デビューを果たすことも叶わなくなってしまいます。
ここは思い切り根性論で”頑張るしかないぞ”と己を奮い立たせ、土日関係なく研究室へ行くことで論文執筆から逃げられぬ環境を作っていました。
就活や中間報告が息抜きとして機能
あまりに論文執筆が過酷すぎて、本来は面倒であろう就職活動やゼミでの中間報告が息抜きとして機能しました。
ゼロからイチを生み出す”産みの苦しみ”を味わう論文執筆に比べたら、
- 就活なんて数ある企業から条件を絞り込んでインターン先を選ぶだけの作業にすぎませんでしたし
- 中間報告なんて既に手元にある実験データをプレゼンするだけのおしゃべりタイムだと感じられましたし
いずれも論文を書くより頭を使わずに済むので随分と楽だと思いました。
インターンでは研究室内には伝わってこない実社会の事や企業の内情を知られて非常に興味深かったです。
また、インターンはコロナ騒動の影響ですべてオンライン実施だったため、家や研究室に居ながら会社の人の話を聞けたのが凄く有難かったですね。
中間報告に関しては、論文執筆に使うデータについて説明するだけだったので、スライドの用意もプレゼンの練習も最小限で済みました。
本番も少々長くしゃべりすぎた他は特に何も問題はなく、質疑応答の際に先生方から「めちゃめちゃ研究頑張ってるね~」とお褒めの言葉までいただけました。
このようにして適宜現実逃避しながら論文執筆を進めていた私ですが、現実逃避後に再び現実を直視する際の辛さに耐えきれなくなりました。
しまいには現実逃避する気力すら奮い出せなくなってしまい、やがて焦点を【論文執筆を如何に早く終わらせるか】に移して作業へと没頭するようになりました。
Dの意志:90→50%
先月末まで90%と、ほぼD進確定の様相を見せていたものの、今月末は一気に50%まで急落することとなりました。
論文執筆が辛すぎたのと、息抜きとして参加した就活が思ったより楽しかったからですね。
こんな辛い思いをし続けなくちゃならない『研究者』という職業なんて私に務まる訳がありません。
少なくとも絶対向いてない。仮に研究者になったら5年以内に精神を病んで倒れちゃうと思いました。
しかし、心のどこか片隅から、「本当にココで研究の道を諦めてしまっていいの?」と就職へ舵を切ろうとする私を呼び止める声が聞こえたのです。
研究自体は大好きです。実験は好きだし、試行錯誤するプロセスも好き。だから、”実験成果をまとめるプロセスが嫌いだから”というだけで投げ出すのは勿体ないじゃないかと思ったのです。
翌月の夏季休暇中の一か月間、自分のDの意志について真剣に深く考えました。
次回記事ではその模様について記したいと思います。
次回予告
研究室生活春夏秋冬M1・7月編に関してはコレで以上となります。
次のM1・8月編では
- まだまだ続くよ論文執筆
- 自分のDの意志は幾ばくか?D進して何がやりたいのか?
これら2つの内容でお送りします。
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