北大と国研で研究している化学系大学院生かめ (D2)です。一年間の受験浪人を経て北大総合理系に合格し、学部・修士・博士と北大へ八年間在籍しています。
自分の浪人生活は辛かった記憶しかありません。「自分は本当に来年から大学生になれるのだろうか」「また落ちてしまうのではないか」と疑心暗鬼に。一浪の夏、勉強する気持ちがプツリと切れ、その一瞬だけは『二浪』が頭をよぎりました。二浪は無理。それだけは耐えられない。あまりの恐怖が勉強の発奮材となり、そこからヒーヒー言いながら勉強して北大の入試にどうにか間に合わせた形。浪人が一年で終わって本当に良かった。二年目に突入した人間も複数知っていますし、二浪の脅威はすぐそこまで迫っていたのだなと改めて感じます。
この記事では、大学受験の浪人生活を一年で終わらせるコツをご紹介します。
- 合格確率を高めたい受験生全員
- 何としてでも二浪を避けたい一浪生
こうした方々にピッタリな内容なので、是非最後までご覧いただければ幸いです。
それでは早速始めましょう!
【3月】落ちた要因を徹底分析せよ
浪人生の皆さんが現役合格できなかったのには何かしらの原因があるはず。自分がどうして受験に失敗したのかじっくりと考えてみてください。徹底的に分析しましょう。心・技・体それぞれで自らの至らなかった要素を洗い出し、浪人期間中、何をどこまで強化すればいいのかリストアップしてみるのがオススメ。いくら闇雲に勉強したって勉強に費やした時間の割に学力が高まりません。弱みの克服に時間を集中投資しつつ、得意科目を更に得意にしていくことで爆発的な学力上昇を見込めるのです。
私の場合、現役合格できなかった要因を「基礎力不足」と「ケアレスミスの多発」と捉えました。浪人前期は基礎力構築に集中。一問ずつ丁寧に演習していってケアレスミスの撲滅にも成功。弱点がなくなったおかげで成績が上昇。夏の京大オープンでは農学部A判定&冊子掲載。浪人後期も学力を少しずつ伸ばしていけました。おかげで北大へ二位で合格したのです。もしも現役時代の受験で露呈した弱点を放置していたら北大に受からなかったかもしれません。敗因の分析は本当に大切。何をおいてもまず真っ先に取り組んでください。
予備校へ通え。異性には気を付けろ
自宅浪人 [宅浪] はあまりオススメできません。勉強するモチベーションの低下や家族との関係悪化に繋がります。ここは是非、予備校に通って下さい。河合塾や駿台、代ゼミに北予備など、家から最寄りの予備校へと通いましょう。予備校では気の合う浪人仲間を作れます。仲間同士で競い合い、時には支え合って志望校合格を目指していただきたい。予備校の学費は年間70~80万円。二浪回避のためなら支払う価値は十分あるかと存じます。
予備校に行ったら異性がいます。共学出身ならいざ知らず、男子校生は女子に、女子校生は男子のことが少々気になるかもしれません。浪人生の中には恋愛に夢中な人も。講義そっちのけでラウンジへ行ってカップルだけの世界に入って何時間も話し込んでいます。浪人の辛さから目を背けるため。勉強するよりも恋人と話していた方が楽しいのは分かります。ただ当然、勉強しなけりゃ成績は上がりません。良くて現状維持。たいていは急降下するでしょう。受験直前に焦って勉強を始めても間に合いません。勉強不足で二浪生活に突入してしまうケースが多いのでご注意願います。
予備校に通うなら異性には気を付けてください。特に男子。恋愛は大学へ行ってからでも遅くはありませんよ。
「もう後はない」と覚悟を決めて日々勉強すべし
浪人を一年で終わらせるには強い覚悟を持って勉強するのが肝要。背水の陣を敷き、「落ちたら終わりだぞ」と思い込み、不合格への恐怖感で自らを駆り立てて日々勉強すべきです。
浪人生の仕事は勉強。使命は合格。受からなければ存在する価値がありません。来春の合格だけを目指し、自分を日々限界まで追い込んでいきましょう。予備校代で親に何十万円も使わせてしまうのです。我々が浪人しなければ親が老後に仕えたはずの貴重なお金を浪人に使わせていただく。コレで合格しなければ不義理ですよ。親の想いに報いるためにも全力で勉強して必ずや合格を勝ち取りましょう。
テキストがボロボロになるまで繰り返し演習せよ
予備校で貰えるテキストは受験のプロが本気で作ったもの。『コレを完璧にして臨めばどの大学でも合格できる』と太鼓判を押す最高傑作。学力向上に必要なエッセンスがギュギュっと濃縮されています。一問だって、いや、一行たりとも無駄な内容は含まれていません。テキストがボロボロになるまで何度も問題演習してください。演習しすぎて問題と解答を暗記してしまうぐらい徹底的に。大学受験対策はテキストと過去問だけで十分と言っても過言ではありません。予備校講師も言っていました。『コレだけやっておけば十分だから、一年間コレだけをやり続けなさい』と。
受験に対する不安が募って仕方がない浪人生は、つい、他の参考書へと浮気しがちに。参考書を買えば買うほど学力が高まった気になり、精神の波が穏やかになるのでしょう。私自身、現役生時代は参考書の浮気魔でした。同じ問題を何度も解くと飽きるため一度しか解かず、次々と他の問題集に手を伸ばしてしまっていたのです。一問ずつ大切に解いていたならまだマシだった。まるで解き散らかすように雑な扱い方をし、基礎力の不構築を招く最悪な結果に。現役時代の反省を活かし、浪人時代は参考書の浮気を封印。予備校のテキストと自分で決めた問題集 (各科目一冊) に絞って勉強していました。
参考書の浮気性は参考書に嫌われてしまいます。学力を高めたくても上手くいかないでしょう。参考書からの好意を勝ち取りたければ、一つの参考書を繰り返し使って愛してあげる必要があるのです。
模試の受験を怖がるな。積極的に受けに行け
浪人生にとって模試は恐怖の対象。自分の合格確率を定量評価されるためです。勉強が順調に進んでいる人でも模試は怖い。最初に受けた模試の結果が返ってくるまでの間、「自分の勉強方針は合っているのだろうか…?」と不安に苛まれます。あまり満足に学力を積み上げられていない人なら尚のこと模試が恐ろしいはず。いくら現実逃避したくても容赦なく『E判定!合格確率20%以下!』と厳しい現実を突き付けてくるから。私自身、浪人時代は模試が恐ろしくてたまりませんでした。模試のある一週間前からプレッシャーでお腹が痛くなって下痢気味になったぐらい。
それほど恐ろしい模擬試験ですが、我々は恐ろしいからこそ受けに行かねばなりません。のしかかるプレッシャーをはねのけ、頭を正常に働かせる実地訓練になるからです。国公立大の二次試験は模試の比じゃないほど緊張します。模試の10倍、いや、100倍は緊張してしまうかもしれません。本試で失敗したら今度こそ終わり。併願校を受けていなければ二浪生活に突入してしまうでしょう。絶対にミスできぬ極限状態で実力を発揮するには、本試とソックリな疑似的緊張状態を模試で体験しておくのが効果的。模試で実力を発揮できれば本試でも力を出せる可能性が高まります。
予備校生の場合、通っている予備校が主催する模試は無料で受験できることが多いです。私が通っていた河合塾なら全統模試や大学別オープン模試が受け放題。マーク模試と記述模試、それに自分が行きたい大学のオープン模試を積極的に受けましょう。失敗しても大丈夫。本試で同じ失敗をするよりも先に模試で失敗しておく方が傷は浅いですから^ ^
最後に
大学受験浪人生活を一年で終わらせる5つのコツについては以上。一人でも多くの浪人生が苦境を一年で脱せられるよう祈っています。
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