大学受験を不本意な結果で終えて第一志望以外の大学へ行くことになった人へメッセージを送る

こんにちは!札幌と筑波で蓄電池材料の研究をしている北大工学系大学院生のかめ (D1)です。高三の時に京大農学部へ不合格となり、一年間の浪人生活の末、北大の総合理系へ入学しました。一浪時も京大進学を志していたので北大進学はやや不本意な結果。(あぁ、京大行きたかったなぁ…)と京大への憧れを捨てきれず、大学生活4年間をほとんど無為に過ごしてしまいました。

この記事では、過去の私と同じく不本意進学が決まった方へエールを送りたいと思います。大学生活はかけがえのない大切な時間。『4年』という長い期間を有益に過ごしてもらいたくて記事を書くことに決めました。

かめ

それでは早速始めましょう!

目次

その悔しい気持ちを4年間忘れず、前向きに努力を積み重ねる原動力へと転換しよう

不本意進学が決まった方へはよくこんな言葉が送られます;

  • 受験のことなんて忘れて思う存分遊びなよ♪
  • 過ぎてしまったことは仕方がない。気持ちを切り替えて学生生活を楽しんで!

私自身、札幌へ移住する直前に親からこうした言葉を送られましたし、大学一年生(B1)の時にもひと学年上の先輩からよくこのような趣旨の言葉を掛けられていました。

でもね、行きたい大学へ行けなかったショックって簡単には癒えないものなんです。「忘れなさい」と言われて”ハイそうですか”と忘れられるなら誰も苦労しやしませんよ。もし受験で負った心の傷がすぐ回復するなら志望校への想いも”その程度のものだった”ということです。ほとんど思い入れがないからすぐ”あの大学”のことを忘れられるのだし、(さ~て、大学生活を楽しむぞー!)と気持ちを切り替えられるわけであります。私の場合、大学院修士2年生になってようやく京大へ行きたかった症候群を乗り越えました。行きたい大学へ行けなかったショックはこのように非常に長い年月を経なくては癒えないのです。

不本意進学をした人にとっては第二志望校以下の大学構内へ足を踏み入れることすら辛いでしょう。(なんでオレが/私がこの大学へ行かなきゃいけないんだよ…)とモヤモヤしたり葛藤したりと複雑な心情を抱くはず。分かりますよ、私だってそうでした。自分が北大生であることを認めたくなく、B1の頃は下宿で一週間に一度はうぇんうぇん泣いていたぐらいです。ただ、(自分は他の学生とは違うんだ)と殻に閉じこもってしまっては私と同じ轍を踏む結果に。”あの大学”への想いをさらに拗らせ、だだっ広いキャンパスの中でひとり孤立してしまうのです。

この記事で伝えたい一つ目のメッセージは、【大学受験で味わった悔しい気持ちを前へと進む原動力に変えなさい】というもの。”行きたかった”という想いを忘れなくていい。むしろ絶対に忘れないよう胸にしっかり刻み込んでおき、溢れんばかりのその悔しさを (もう同じ思いは二度としないぞ!)と前向きに努力を積み重ねる力へ転換して欲しいのです。大学生は膨大な自由時間を持っている。使い方次第でどのような人材にだってなることができます。でも無為に過ごせばあっという間に時が経つ。実際、日本の大半の大学生はスマホやゲーム機を片手に自堕落な4年間を過ごしています。そんな中でもし4年間、何かを努力し続けられたならば、周囲に圧倒的な差をつけ傑出した存在になれるでしょう。物事へ継続的に取り組むのは本当に難しいものの、受験で味わった悔しさを思い返せば”こんな所で止めるわけにはいかない”と気持ちを奮い立たせられます。

進学先の大学で一番になれ!トップを取っても謙虚さを忘れず日々の鍛錬を欠かさずに

「では何を努力すればいいの?」と疑問に思ったかもしれません。結論を言えば何でもOK。勉強でもいいし部活でもいい。研究でも読書でもどれでもいい。『進学先の大学内で一番になること』を目標に取り組んでみましょう。

最も分かりやすいのは大学の講義成績ですね。全部の科目とは言わないけれども、何か一つ”この科目だけはAを取るぞ!”と定めて命懸けで一番を取りに行ってください。私の場合、大学一年次に”前期・後期の微分積分学でトップを取ろう”と決めて受験期並みにガリガリ勉強しました。教科書の演習問題を試験前に手を動かして5回解き、別途マセマ出版の問題集を購入して繰り返し演習していました。試験では目論見通り会心の出来。成績も前期/後期でA/A+とクラス内最高成績を獲得しました👍

勉強に限らず部活でもOK。体育会系なら部活内で一番強いプレイヤーに、文化系なら周囲から一目置かれる存在になるまでひたむきに努力を積み重ねましょう。我々不本意進学者が受験に失敗したのは『受験勉強をやり切れなかったから』なんです。合格者より追い込みが足らず、やり切る力が不足していたが故に第一志望校へ落ちてしまった。要するに詰めが甘い。馬力が足らなかった。”あと一歩”を乗り越えられなくて不合格を喫してしまったわけです。受験時代の自分から本質的に成長するには【やり抜く力】を伸ばさねばならない。ある程度のところまでなら誰だって到達できるけれども、そこからもうひと踏ん張りして何個か壁を越えてやっと成果を掴み取れるのです。

現状に決して満足せず、上だけを見据えて己を4年間磨き続けるべし。もし所属大学でトップになったとしても、井の中の蛙にならないよう十分注意してください。(”あの大学”の連中には負けないぞ…!!!) と闘う気持ちを燃やし続けるのです。その燃料は先に述べた”受験での悔しさ”に他ならず、有り余る悔しさを動力に変えて日々の鍛錬に繋げましょう。無心で頑張っている間は受験での喪失感から解き放たれて精神的にかなり楽になる。私の場合、受験で患ったトラウマから逃れたくて勉強に没頭したという背景があります。

(理系なら)研究の世界でやり返せ!学会賞受賞や圧倒的な研究成果で”あの大学”の連中を刮目させよ

理系学生は大学3・4年次になると学科内の研究室に配属されます。今までの受動的な座学とは異なり、自分が主体的に手を動かして新たな知見を得る毎日です。研究室生活は本当に楽しい。何を勉強するのも自由。誰からも縛られることなく日々研究活動に没頭できます。もしかしたら楽しく研究するうちに”あの大学”のことなど脳裏から抜け落ちていく可能性も。それならそれでOKです。楽しいに越したことはありませんから、今後も思う存分研究に勤しみ、素晴らしいラボライフを送ってください^ ^

研究室生活では年に何度か学会発表することになります。小規模な支部会程度ならいざ知らず、全国学会ともなると”あの大学”の学生や教授も会場で講演を行うでしょう。私の場合、所属する全国学会に必ず京大の関係者が参加します。そしてプログラムへ”京大”の二文字を発見した瞬間、受験で不合格になった瞬間が想起されて脳みその中がグチャグチャになるのです。みなさんの行きたかった”あの大学”の連中はおそらく非常に賢く見えるはず。

  • あんな賢そうな連中に勝てるわけがない…
  • やっぱり自分はあいつらに敵わないのか…

と弱気になってしまうかもしれません。しかし、受験で負けても研究で再び負けると決まっているわけではありません。というのも、受験と研究とでは成果を出すのに必要な力が質的に異なっているためです。

受験でも研究でも【やり抜く力】が必要な点は完全に一致しています。そもそもある程度の継続力や根性がなければ物事は何も上達しません。ところが受験と違い、研究では”自分で問いを立てる能力”が非常に重要になってくる。誰かから出された問いを次々と”処理”する受験と違い、研究では「何を・どのように・どこまで」突き詰めていくのかを自分で考え設定します。受験で抜きん出た結果を出す学生さんは情報処理能力や要領の良さに優れている。でも自分でQuestionを打ち立てることに対してはほとんど素人も同然です。問題設定力は研究室配属以前の泥臭い積み重ねによって培われます。一朝一夕には鍛えられず、長い年月をかけゆっくり少しずつ根付いてくるものなのです。その点、我々不本意進学者は

かめ

この悔しさをどう昇華すればいいんだ…こうすればいいんじゃないか?

と日々創意工夫しているでしょう。このように問題設定力は日頃の試行錯誤で自然と高まっていますから、研究室配属後に次々と問いを立て続けて成果を出せる下地が既に整った状態なのです。

研究の世界は実力主義。受験で勝てなかった”あの大学”を見返すチャンスで溢れています。たとえば学会発表。質の高い講演をした学生に『学生講演賞』が与えられますが、一生懸命実験して研究のレベルを上げていけば”あの大学”の学生に先んじて学会賞をGETできちゃいます[関連記事]。論文出版もやり返すチャンス。流石にNatureクラスの異次元な研究成果は学生の間には出せないでしょうが、海外のビッグジャーナルぐらいならば研究の突き詰め方と運次第で狙える水準に達します[関連記事]👍

最後に:自分を合格させなかったことを”あの大学”に後悔させるぐらい4年間で成熟してみせよう

自分の経験を踏まえ、不本意進学者が悔しさをバネに有意義な学生生活を送るヒントをこの記事の中へ詰め込みました。悔しさをバネに勉強なり研究なりで成果を出し、”あの大学”に「アイツ合格させておけばよかった…」と後悔させられたらコレほど清々しいことはありませんね^ ^。4年もあれば文中で述べた【やり切る力】をしっかりと培えます。大学生の間に知的・精神的に成熟し、生まれ変わった新しい自分でもって大学受験を(良い思い出だったな)と捉えられるようになってください(*≧∀≦*)

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