大学受験を不本意な結果で終えて第一志望以外の大学へ行くことになった人へメッセージを送る

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悔しさを忘れるな。前へ進む原動力にしろ

不本意進学が決まると、周囲から決まって声がかかります。

「受験のことは忘れて遊びなよ」
「過ぎたことは仕方ない。気持ちを切り替えて」

私も札幌へ引っ越す前に親から、入学後は先輩からもよく声をかけてもらいました。ありがたいんですけど、第一志望に落ちたショックは根が深い。一言で切り替えられるなら、志望校への想いもその程度だったということです。想いが強いほど傷は深く残ります。私の場合はM2でようやく京大への未練を乗り越えました。コンプレックス解消まで6年もかかったわけです。

第一志望を諦めた人間は、第二志望以下のキャンパスに立つだけで、複雑な感情が込み上げるものです。私は北大生である自分を受け入れられず、B1の頃は下宿で週に一度は泣いていました。北大のだだっ広いキャンパスを歩くたびに京大の風景が頭をよぎり、講義に出てもなかなか集中できませんました。

でもね、殻に閉じこもると、私と同じ道を歩んでしまいます。行きたかった大学への想いをさらに拗らせて、キャンパスの中でひとり孤立していく。私はB1からB4まで、拗らせにかなりの時間を奪われました。博士課程を修了した今だからはっきり言えますが、あの4年間はもっと有意義に使えたはずです。

皆さんは、受験で味わった悔しさを、前へ進む原動力に変えてください。行きたかった気持ちは胸にしまっておいていい。むしろ胸に刻み込んで、悔しさを努力のエネルギーに変換してほしいんです。

大学生は自由時間が膨大にあります。使い方次第で何者にもなれますし、無為に過ごせば瞬く間に4年が経つでしょう。もし4年間何かに打ち込み続けたら、すごい人間になれますよ。ひょっとしたらその道のプロになって、好きなことで生きていけるかもしれません。物事を継続するのは大変ですが、受験の悔しさが足を動かし続けてくれます

進学先の大学で一番を取りにいけ

では、何を頑張ればいいのか。勉強でも部活でも、テーマは何でも大丈夫です。進学先の大学で一番になることを目標にしてください

一番分かりやすいのは講義の成績です。一つの科目でいいので、そこで一番を取りに行く。

私の場合はB1で微分積分学のクラス内トップを目標に定め、受験期並みに勉強しました。教科書の演習問題を試験前に5周し、マセマ出版の問題集も繰り返し解いた結果、前期・後期でA/A+のクラス内最高成績です。

一度でもトップを取ると「やれるじゃないか」と思えるんですよ。受験で折れた自信が少しずつ修復されていくでしょう。

ある程度のところまでは誰でも到達できますが、もうひと踏ん張りして壁を越えた先に成果が待っている。受験ではあと一歩を踏み込めずに負けたわけだから、大学4年間で「あと一歩」を踏み込める人間に変わればいい。まずは講義のトップ争いから始めてみてください。

ある程度のところまでは誰でも到達できますが、もうひと踏ん張りして壁を越えた先に成果が待っている。受験ではあと一歩を踏み込めずに負けたわけだから、大学4年間で「あと一歩」を踏み込める人間に変わればいい。講義の成績でトップを取るのは、その最初の練習台としてちょうどいいんです。

進学先でトップを取ったあとも、上を見続けてください。行きたかった大学の学生には絶対に負けないと燃え続ける。受験の悔しさを燃料に、日々の鍛錬につなげてください。無心で頑張っている間は受験のトラウマから解放されて精神的にも楽になります。私自身、受験のトラウマから逃れたくて勉強に没頭していた面がありますね。

理系なら研究の世界で見返せ

理系は大学3・4年で研究室に配属されます。受動的な座学から、自分で手を動かして新しい知見を得る毎日に変わりますし、研究室生活は楽しいですよ。何を勉強するのも自由ですし、研究に没頭するうちに行きたかった大学のことが頭から抜けていくかもしれません。それはそれで良いことです。

研究室では年に何度か学会発表の機会があります。全国学会には、我々が行きたかった大学の学生や教授も参加します。私の場合、学会のプログラムに京大の名前を見つけた瞬間、不合格の記憶が蘇って頭の中がぐちゃぐちゃになりました。

行きたかった大学の学生は賢く見えるでしょうし、弱気になるかもしれません。しかし、受験の結果と研究の実力は別物ですから、怖気づく必要などないんです

受験も研究もやり切る力が必要ですが、研究ではさらに自分で問いを立てる力が求められます。受験では誰かが出した問題を処理する一方、研究では何をどこまで突き詰めるか自分で設定します。質が全く違うのです。

受験で強い学生は、情報処理能力や要領に優れています。ただ、問いを立てる力と情報処理能力は全く別物です。不本意進学者は日々「悔しさをどう昇華すればいいのか」と試行錯誤しているでしょう。問題設定力は日頃の試行錯誤で自然と高まります。そう、ラボ配属後に成果を出す下地は、十分すぎるほど整っているんですよ。

研究の世界は実力主義。学会で質の高い講演をすれば学生講演賞をもらえますし、研究のレベルを上げていけば、行きたかった大学の学生に先んじて受賞できるでしょう。論文も同じで、突き詰め方と運次第で、海外のビッグジャーナルに手が届く水準までになります。

私自身、学振DC1を取得し、筆頭著者の論文を複数本出し、博士課程を早期修了しました。受験で京大に落ちたあの日から考えれば、想像もつかない場所まで来ました。不本意進学のスタート地点からでも、研究の世界ではいくらでも巻き返せますから。

最後に

不本意進学の悔しさをバネに成果を出し、行きたかった大学に「合格させておけばよかった」と後悔させる。そこまでたどり着けたら痛快ですよね。

4年あればやり切る力はしっかり鍛えられます。大学生活の中で知的にも精神的にも成長し、大学受験を良い思い出として振り返れる自分を目指してください。私は博士課程を修了する間際になって、ようやく受験のことを水に流せるようになりました。

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