【北大】総合入試理系の出願選抜群選びのポイント

北大と国研で研究している化学系大学大学院生かめ (D2) です。一年間の浪人生活を経て、総合入試理系 (総合理系) ・総合科学選抜群から北海道大学へ入学しました。

総合理系には5つの選抜群が設けられています。①数学重点、②物理重点、③化学重点、④生物重点、そして⑤総合科学の5つ。受験生の皆さんはきっと迷うことでしょう。「いったいどの選抜群へ出願すれば良いの…?」と。私自身、選抜群の選び方に困らされました。総合理系には出願したいのだけれども、出願可能な選抜群の数が多すぎて選ぶに選べなかったのです。

そこでこの記事では、総合理系へ出願する方向けに、総合理系の出願選抜群選びのポイントを解説します。

  • 選抜群選びでお困りの方
  • 自分が出願しようとしている選抜群が自分に適しているのか確かめておきたい方

こうした方々にピッタリな内容なので、ぜひ最後までご覧ください。

かめ

それではさっそく始めましょう!

目次

博打を打つ勇気がある・理科が苦手なら数学重点

【配点】
・数学 200点 (44%)
・英語 150点 (33%)
・理科二科目 50点×2 (23%)

受験科目の中で得点が最も安定しない科目が数学。出題分野や問題との相性によって点数が大きく変わってくるのです。得意分野ばかりが出題されれば満点だって夢じゃない。大問の序盤で計算ミスをすれば一気に数十点失う可能性も。大当たりすればガッツリ稼げる。大外れすれば根こそぎ点数を奪われる。数学はある意味、ギャンブルのような科目。私自身、数学だけは浪人の最後まで成績が安定しませんでした。

数学重点への出願をオススメできるのは二種類のパターン。

まずは、ギャンブル科目『数学』に賭ける勇気がある人。受験本番は相当なプレッシャーで押し潰されそうになるかもしれません。数学は北大二次試験の第一科目。受験会場の雰囲気にまだ順応できていない朝一発目から重点科目へ挑戦することに。重圧をはねのけられ、平常心で数学へ挑める方にオススメ。数学に絶対の自信があるなら数学重点で構わないでしょう。

もう一つのパターンが、理科が不得意な人。数学重点では数学の配点が増える代わりに理科の配点が圧縮されます。理科が苦手な方にとっては嬉しい。不得意科目の出来が合否に反映されにくくなるからです。理科でどれだけ失敗しても合格の可能性を残せます。理科で背負ったディスアドバンテージを重点科目の数学で挽回できればOK。

理科が得意なら物理 or 化学重点

【配点】
・数学 150点 (33%)
・英語 150点 (33%)
・理科二科目 100点 (22%) & 50点 (12%)

理科は演習量がモノをいう科目。問題演習を重ねれば重ねるほど早く・正確に問題を解けるようになります。現役生と浪人生との間で最も差が付きやすいのは理科。浪人生は現役生より一年以上多く時間をかけて演習している分、理科で点数を荒稼ぎして合格を目論めるのです。物理は数学と同様、若干の博打要素が含まれます。大問の序盤で計算ミスをしたが最後、大問の終盤まで雪崩のように点数を失ってしまう恐ろしいケースが。それに対し、化学の成績はかなり安定します。計算ミスにさえ気を付けて試験に臨めば、ポイントゲッターとして大活躍してくれること間違いなし👍

物理 or 化学重点への出願をオススメするのは、ズバリ、理科が得意な方です。得意科目で周囲と差をつけたい人にはこの選抜群がピッタリでしょう。理科には数学ほど強いギャンブル要素がありません。賭けの要素をなるべく減らしたい方は化学重点へ、”物理が得意だから問題ない”という方は物理重点へ出願しましょう。なお、理科重点は数学重点と異なり、理科以外の科目の配点が圧縮されない点にご注意を。重点を置いた理科ひと科目 (100点) よりも英語や数学 (各150点)の方が高配点です。理科ばかり勉強していては他の科目で足をすくわれかねません。英語と数学、それに重点を置いた理科ひと科目を集中的に勉強していきましょう。

生物選択者は生物重点

【配点】
・数学 150点 (33%)
・英語 150点 (33%)
・理科二科目 生物100点 (22%) & 50点 (12%)

私は受験生時代、物理と化学の二科目を選択しました。生物を選ばなかった理由は、『受験で生物は点数が取りにくい』と聞いたから。生物では計算問題よりも記述式の問題が多く出されます。現代文と同様、回答に必要な要素をなるべく多く拾うことで高得点を目論めるのです。物理や化学では案外簡単にパーフェクトな回答を作成可能。計算ミスや問題の読み間違えさえなければ大丈夫。生物ではなかなか高得点を見込めません。必要な要素を書き切られておらず、減点をたくさん食らって低い点数で終わってしまう場合が多くあるらしい。物理や化学よりも生物の方が暗記量が多く、ひと通り学習を終わらせるのが大変。自分の感覚だと、生物は他の理科科目と比べて点数を取りにくい印象。

生物重点への出願をオススメしたいのは、生物選択者の方。点数を取りづらく、物理選択者と差が付いてしまいやすい生物ですが、生物重点なら生物選択者とだけ競えば良いのでフェアな競争になるのです。他の選抜群では物理&化学選択者も生物&化学選択者も同じ土俵に上がって戦うことに。正直言って、物理&化学選択者の方が幾らか点数を取りやすくて有利。生物重点なら物理選択者がほとんどいません。もし居たとしても大丈夫。物理に傾斜配点はかかっていないので、全得点に及ぼす物理の影響はごく僅かです。

生物重点は科目選択でつく差を気にしなくて済む選抜群。生物選択者にとっての楽園ですから、生物選択者は出願をご検討願います。

心配性・どこに出願するか迷ったら総合科学

【配点】
・数学 150点 (33%)
・英語 150点 (33%)
・理科二科目 75点×2 (33%)

ここまで重点、重点とうるさく述べてきました。読者さんの中には (別にどの科目にも重点をかけたくないんだけれども…) と思って読んでくださっていた方がいらっしゃるかも。仮に重点をかけた科目で失敗したらどうするの?他の科目で挽回できないかもしれないじゃん。ポイントゲッターで確実にポイントをゲットできる保証がない以上、傾斜配点をつけずに二次試験へ臨んだ方が安牌なんじゃないの? …と。

総合科学への出願をオススメするのは、どの科目にも重点を置きたくない心配性な方。もしも本番でひと科目ミスをしたとしても、他の科目で点数を取り返す可能性を残しておきたい方。私自身、試験本番での失敗を案じて総合科学へ出願しました。もう後がない浪人生である以上、二次試験では極度の緊張に襲われ、頭が働かなくなるかもしれません。重点科目で失敗する可能性はある。いや、自分のことだから、重点を置いた科目で気合を入れすぎ、余計に緊張してケアレスミスを連発してしまうはず。だったらどこにも重点を置かぬのが得策。全ての科目を勝負科目とすれば緊張が分散できるのではないか、と考えました。

どの選抜群へ出願しようか決めかねている方にも総合科学がオススメ。総合科学は5つの選抜群の中で最も定員数が多いからです。他の選抜群より倍率が低い年が多め。私が出願した年度では、確か、五選抜群の中で一番倍率が低かった記憶があります。合格のしやすさで言ったら総合科学が一番。倍率的にも、重点科目での失敗を恐れずに済むメンタル面での好影響的にも総合科学がオススメ。

最後に

北大学総合理系の出願選抜群選びのポイントは以上。受験生の皆さんが出願先を選ぶ際、参考にしていただけると幸いです。

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