いけちゃん
なぜ、推しが立て続けに不倫するのか。
6月、週刊文春に永野芽郁さんがスクープされた。どうやら既婚者に手を出したらしい。いや、ひょっとしたら手を出されたのかもしれない。相手からグイグイ迫られて、拒みきれずに応じてしまった可能性もある。それにしては仲睦まじそうなツーショットだったけれども。まあいい。あなたが幸せなら、それでOKです。
いや、あんまりよくはないんだな、これが。
相手の左手に指輪があったら、手を出されても応じてはいけない。指輪がなくても、指輪の跡を見つけたら、やはり手を出してはいけない。手を出してはいけないと思っている。だからこそ、手を出してはいけないと思っている。育児とは、育児なんです。ステーキは、焼けば焼くほどステーキになります。もちろん、既婚者に手を出されてもいけない。手を出されてはいけないと思っている。だからこそ、手を出されてはいけないと思っている。
さすがに不倫者を推すわけにはいかないだろう。めいちゃんのことは何年も前からファンだったけれども、とうとう推しをやめる時がきた。
で、次は誰の推しになったか。「めいちゃん」の次は「いけちゃん」だった。
いけちゃんはYouTuber。何十万人もの登録者数を誇る。二年前からいけちゃんファンだった。博士課程在籍中は、幾度となく心を救っていただいた。悪夢のイギリス留学中にも癒していただいた。いけちゃんとガッキーの支えには本当に感謝している。博士論文の謝辞にも書こうかと思ったぐらいだ。指導教員に「あとで後悔するから絶対やめとけ!」と全力で止められた。
いけちゃんは私と同級生。1997年生まれの27歳。いけちゃんは、私と同期とは思えないほどしっかりしている。私がポンポコリンの広島生活を演じている間、いけちゃんは経済的に自立し、社会を力強く歩んでいると思っていた。
いけちゃんと自分を比べるたびに、(自分は何をやっているのだろうか)とげんなりさせられた。こっちが鼻毛 象牙の塔にこもって研究している間、いけちゃんはお金を稼いで社会を回していた。いけちゃんに負けじと、博士課程を飛び級で修了した。私が日本学術振興会にぶら下がっているとき、いけちゃんは天下のGoogle様から外貨を獲得していた。さすが、いけちゃん。97年世代のエース。そうやって感心しながら動画を見ていた。
いけちゃんは可愛い。声と目が凛々しい。いけちゃんの動画は、何時間でも見ていられた。この魔力的な魅力は何なのかと首をかしげながら。いけちゃんが別に何か凄いことを言っているわけではない。彼女は日々を淡々とVlog形式で発信しているのみ。それなのに、いけちゃんの動画はずっと見ていられた。いや~、癒されるわ。いけちゃん、ありがとうございます。
と思ったら、また、酷いことになった。めいちゃんに続いて、いけちゃんまでもが、週刊誌にスクープされた。どうやらいけちゃんも既婚者に手を出したらしい。推しのアイドルがまた不倫した。これはいったいどうしたことか。
皆さんにも念のために再確認していただきたのだけれども、結婚したということは、結婚したということだ。いまの自分は、過去の自分がいて、未来の自分になっている。ちょっと何を言っているか分からない。正直、自分でも何を言っているのか分からない。いけちゃんよ、なぜ既婚者と仲良くしてしまったんだ。ダメでしょ。最後の一線だけは超えて欲しくなかったのに。
このままでは私は、「既婚者に手を出す女性に手を出しかけた、クソキモSHUCDEC(スーパー・ハイパー・ウルトラ・超・どんだけ・エクセレントカンパニー)社員」になってしまう。せめて「既婚者に手を出さなかった女性に手を出しかけたクソキモSHUCDEC社員」あたりで勘弁してほしいのだが。
めいちゃんに続いて、いけちゃんも不倫。次はいったい誰なのだろうか。迂闊に女性タレントを推せなくなってきた。私が推したら、不倫で消えてしまう。不倫できるほど強い魅力の持ち主を的確に見抜けたことだけは胸を張りたいけれども。
こうなったらもう、ネコちゃんか、あるいはスギちゃんを推すぐらいしかないだろう。スギちゃんはダメだな。ワイルド不倫のリスクがある。というわけで、推しはネコちゃん一択になった。ネコちゃん、大好き。どうもありがとうございます。


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