北大と国研で研究している化学系大学院生のかめ (D1)です。日本学術振興会特別研究員DC1として国からお給料を頂いています。先日の記事では私のモーニングルーティンを書きました⇩
この記事ではその続編として、模範的北大博士課程大学院生である私のデイタイムルーティンを書いていきます。
それでは早速始めましょう!
研究室生活午前の部 ~9:30-11:30 体系的な知識の構築~
研究室への到着は通常9時30分頃。ゼミがある日は30分ほど早めに到着し、準備を整えます。
午前中の最初の仕事は、意外にも「午後のTo Doリスト作成」から始まります。なぜ午後の予定だけを組むのか。それは、午前中の作業が既に確立されたルーティンとして定着しているから。この午前中に築いたリズムを午後の作業にも活かしていくのです。
午前の柱となるのが「論文一報高速読破」という日課。一報あたり20~30分で集中的に内容を吸収していきます。以前は紙に印刷しないと頭に入らなかった論文も、今では画面上で効率よく理解できるように。これは、デジタルでの読書に慣れてきたことや、専門知識の蓄積による理解力の向上が理由かもしれません。読む論文の選定は、前日の帰宅前に済ませておきます。質の高い研究を見極める目を養う重要な作業ではありますが、頭がクリアな午前中には、より本質的な読解作業に集中したいという考えからです。
続いて行うのが「論文執筆」。文章の構築や図表のブラッシュアップを地道に進めていきます。ここで直面する最大の課題が言語の壁。日本語で構想し英語で発表するという二重構造が、単純な翻訳では対応できない難しさを生んでいます。ただし、最近のAI技術の進歩は、この言語の壁を着実に低くしつつあります。ChatGPTやClaude AIなどへ原稿を放り込むだけで学術論文の出来上がり。AI技術の恩恵を最も受けているのは研究者かもしれません。論文執筆の難度が格段に下がって業績を集めやすくなりましたから。
笑いと栄養補給の贅沢な時間 ~11:30-13:00 こだわりの昼食~
11時半ごろから昼食を食べ始めます。食べるのはいつも必ず”一人”で。誰かと話しながら食事をすると、しゃべるのと11時30分からは、待ちに待った昼食タイム。これは必ず”一人”で過ごします。誰かと会話しながらの食事では、味わいを十分に堪能できないという考えからです。
私の食生活は、B1からずっと昼食と夕食の二食体制。夕食を19時に済ませてから翌日の昼食まで、実に16時間半の絶食期間が設けられることになります。この空腹感が、昼食をより一層美味しく感じさせてくれるのです。
毎日の昼食は、家から持参する以下の組み合わせで構成されています:
- 【主食】雑穀&小豆&有機すりごま入り玄米 0.7合
- 【主菜】味噌をかけたサバ缶水煮
- 【添え物】ゆで卵または生卵 1~2個
この組み合わせを6年以上継続しています。栄養失調や体調不良を経験したことは一度もありません。添加物を極力排除したシンプルな食事が体にとって理想的なのでしょう。私にとって食事とは、単なる味覚の愉しみではありません。身体が必要とする栄養素を的確に補給する重要な手段なのです。
昼食時は、YouTubeの動画を観ながら食事を楽しみます。サッカー、野球、アイドル、雑学、将棋、音楽など、ジャンルは多岐にわたります。お笑い番組では、勢いよく笑いすぎて玄米を鼻からぶっ飛ばしそうになることも。研究室の後輩たちからは「かめさん、昼ご飯を食べているときが一番幸せそうですね」と冗談交じりに言われます。あながち間違ってはいないかもしれません。真剣な研究よりも他人の軽妙な会話を聞いている方が心が安らぐのは確かですから。
研究室生活午後の部 ~13:00-17:00 計画的に課題をクリアする~
13時。YouTubeの誘惑と決別し、午後の作業モードへ。午前中に作成したTo Doリストに従って、知的負荷の高い作業から順に着手していきます。通常は論文執筆から始まり、講義のレポート作成、専門書の読書、各種書類作成へと移行。疲労や飽きを感じたら、即座に異なる作業へとシフト。特に面倒な押印作業は、意識が低下する夕方に回すようにしています。
帰路 ~17:00-17:45 効率的な生活管理~
研究室を後にするのは通常17時頃。作業の進捗によって、16時30分に早々と切り上げることもあれば、18時まで残ることも。論文投稿直前期を除き、18時以降の在室は避けるようにしています。早めの帰宅が、翌朝のランニングパフォーマンスを左右するからです。
コアタイムのない自由な研究室の環境に感謝。研究室運営の縛りの少なさが自己管理の徹底に役立っています。帰路では、3日に1度ほどのペースでスーパーに立ち寄り、食材の補充も行います。D2の8月までは冷蔵庫を持たない生活スタイル。スーパーマーケットを「動く冷蔵庫」として活用していました。そんな私も今では冷蔵庫ホルダーに。腐りやすい生鮮食品を躊躇なく買って家に保存できるようになりました。主に購入するのは、鶏もも肉、キャベツ、アボカド、バナナなど。菓子パンや惣菜類は購入しませんが、走り込んだ後の楽しみとして、2週間に1度ほど和菓子を買い求めます。ベランダでウィスキーと共に味わうみたらし団子は格別な美味しさ。「これからも頑張ろうかな」と心の活力を得られるのです。
最後に
以上が、私の研究室での一日です。次回は、帰宅後から就寝までのナイトルーティンについてお話しさせていただきます。
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