真面目な学生必見!研究室生活で潰れないためには『サボり』のスキルが必要

土日も研究室に来てしまう。やらなきゃ、やらなきゃと追い立てられて、休むことに罪悪感がある。心当たりのある方は、この記事を最後まで読んでください。休めない状態を放置した私は、口から血を吐いて倒れました。

北大博士課程を一年短縮修了した、技術開発エンジニアのかめです。どうにか博士号を取れたのですが、実は、M2の8月とD1の12月、喀血して倒れています。2回やっているあたり、学習能力に深刻な問題がありますが、猪突猛進な性格が祟って、限界を超えるまで自分にブレーキをかけられなかったんですよね。

研究に終わりはありません。終わりのない研究に全力で突っ込めば、研究が片づく前に自分の体が壊れます。だからこそ、真面目な院生ほど、意図的にサボる技術が要ります

この記事では、頑張りすぎの危険性と、戦略的に手を抜く考え方についてお話しします。

  • 真面目な自覚のある学生さん
  • クソ真面目な学生のご友人

元々サボりがちな方は読まないでください。サボるのがさらに上手くなってしまいますから。

目次

研究には終わりがない。頑張るほどに、仕事が増える

当初はゴールAを目指していたはずなのに、Aに到達した瞬間、次はBが見えてくる。Bをクリアしたと思えばCが待っている。ゴールに到達したら喜んでゴールポストを奥へずらす。あるいは真横にずらす。研究者はゴールの再設定を嬉々としてやる生き物であって、理想を追い求めて走り続けること自体を楽しんでいるんですよね。

ロマンチストなら、永遠に走り続ける研究生活は最高に甘美でしょう。一方、私のような現実主義者には少々しんどい。目標に手が届きそうだと分かった瞬間、「もうこのへんでよくないですか」「これ以上やるのはコスパ悪くないですか」と考え始めてしまうし、ゴールを達成するたびに新しいゴールが現れるので、なかなか胃が痛くなるんですよね。

研究には終わりがない以上、仕事の量にも際限がありません。ペルセウス座流星群みたいに、やるべきことが文字通り無限に降ってくるのです。真面目にこなしてもこなしても仕事は減らず、むしろ真面目にやればやるほど雪だるま式に増えていきます。

仕事の報酬は、お金でも休みでもなく、さらなる仕事です。頑張った人間に新しい仕事が回ってきて、頑張った人間から先に疲弊していきます。かといって手をつけなければ仕事は溜まる一方なので、やらないわけにもいきません。

やっても増えるし、やらなくても溜まる。研究室の仕事は、その構造上、どちらに転んでも消耗するようにできています。

体を壊しても、誰も責任をとってくれない

人間は機械ではありません。生身の肉体を持つ有機生命体ですから、頑張れば頑張るほど疲労は心身へ蓄積されていきます。また、真面目な人ほど熱心に働くぶん、疲労も溜まりやすいでしょう。

厄介なことに、疲労は直線的には増えてくれません。毎日少しずつ溜まっているように見えて、ある日突然、ドカンときます。疲労は指数関数的に蓄積されていくので、「あれ、ちょっと疲れてるな」と体の異変を自覚した次の瞬間には、もう体が言うことを聞かなくなっている。不調を自覚したときにはすでに手遅れで、うつ病や燃え尽き症候群、あるいは私のように喀血する羽目になるわけです。

研究室で愚直に頑張り続けていたら、遅かれ早かれ体を壊します。しかも、仮に倒れたとしても、寄り添って心配してくれる人はまずいません。指導教員や周囲の学生から「大変だったね」と一言かけてもらって終わりです。私自身、M2の夏に喀血したとき、指導教員から「ここで倒れられても困るんだけど」と言われました。すばらしい労務管理ですね。大学院をやめてしまおうかと思いました。

教員から見れば、我々学生は使い捨ての駒に過ぎません。周囲の人間は我々の体調不良に対して誰も責任を取ってくれないし、取る義理もないんですよ自分の体は自分で守るしかない。先生でも友達でもなく、自分で、です。

休まなければ体がおかしくなる、なんてことは頭では誰だって分かっています。でも真面目な学生ほど休めないんですよね。休めば不安が押し寄せてきて、「研究をやらなきゃ、やらなきゃ」と強迫的に追い立てられてしまう。

私自身、修士課程に進学してから喀血するまでの一年半、休むコツが全く分からなくて片時も安らげませんでした。休むのが下手すぎて、200日間連続で登校してしまいました。そりゃあね、血を吐いて倒れますよね。今振り返ればよく分かるんですけど、あの当時は心に余裕がなさすぎて、休みたくても休めませんでした。

サボれ。頑張るな。ほどほどに頑張って卒業すればいい

真面目な学生ほど肝に銘じてください。サボれ。頑張るな。ほどほどに頑張って卒業すればいい

研究室では、頑張れば頑張るほど新しい仕事が湧いてきます。いつの間にか仕事が自己増殖して、To Doリストに知らない項目が追加されていくでしょう。このような環境で頑張りすぎは厳禁ですよ。心身に過度な負荷がかからない程度にやれば十分ですし、土日まで使って仕事を進める必要なんてありません。週末や連休では、少なくとも一日は必ず休みましょう。

追い込みスイッチが入りそうになったら、意図的に手を抜いてください。頑張ったら罰金一億円ぐらいの気持ちでいたほうがいい。

頑張らないで済むよう、前もって準備しておくことが大事です。起こりうる状況を何パターンもシミュレーションして、事前に潰せる課題の芽はササッと摘んでおきましょう。頑張ることに頭を使うのではなく、なるべく頑張らないで済むように頭を使う。狡猾に、小賢しく、省エネの方法を徹底的に模索してください。

もうひとつ大事な話をします。青息吐息で学位を取ろうが、余裕綽々で学位を取ろうが、同じ学位なら社会では同列扱いです。学位取得までの苦労がどれほどだったかなんて、誰も評価してくれませんからね。

限界まで追い込んで能力を伸ばす生き方も否定はしませんが、追い込みすぎて潰れて学位を取れないよりは、ほどほどに頑張って学位を取るほうがはるかにマシです。せっかくなら、笑って卒業しましょうよ。就職先で活躍できる余力を残しておくほうが、後々の人生でプラスに働きますから。

最後に

研究は終わりのない旅ですが、終わりのなさに飲み込まれる必要はありません。マイペースを貫き通して、ほどほどに頑張って修了を掴み取ってください。

辞めたいなって、一日100回ぐらい思います。でも、ほどほどにやっていれば、案外なんとかなるものですよ。

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