真面目な学生必見!研究室生活で潰れないためには『サボり』のスキルが必要

北大と筑波の国研で電池材料を研究している化学系大学院生かめ (D2)です。猪突猛進な性格が祟ってストレスをためすぎる傾向が。研究を頑張りすぎた挙句、M2の8月とD1の12月には口から血を吐いて倒れてしまいました。私のようにクソ真面目なタイプほどシャカリキに頑張ってしまいがちなんですよね。しかし、研究活動で頑張りすぎは禁物。研究には終わりがない以上、上手く力を抜いてサボれないと早々にノックアウトされてしまいます。

この記事では、サボるのが苦手な方へ注意を促すため、研究室生活では上手に手を抜くべきという話をします。

  • 真面目な自覚のある学生さん
  • クソ真面目な学生のご友人

こうした方々にピッタリな内容なので、ぜひ最後までご覧いただければ幸いです。

かめ

元々サボりがちな方は読まないでください。サボるのが更に上手くなってしまいますから笑

目次

研究はその性質上、終わりなき果てしない戦いになりがち

先ほども記しましたが、研究には終わりがありません。当初は「A」というゴールを目指していたとしても、Aに到達したら次は「B」へ、Bにも達したら次は「C」へ…といった感じに果てしなく旅が続きます。もしも終わりがあるとするなら、その営みは研究とは呼べないかもしれません。所詮、研究のお面をかぶったお遊戯かおままごとに過ぎないでしょう。【理想を追求してどこまでも突っ走る営み】が研究というものであります。終わりがないのが研究の特質。終わりが見えたらゴールをもっと先まで延ばす。あるいは、ゴールポストを真横にずらす。研究者は研究し続けるためだったら喜んで目標の再設定を行います。

ロマンチストにとって研究は甘美でかつこの上なく楽しい営み。理想を追い求めて永遠に疾駆するのは本当に快感でしょう。一方で、現実主義者からすれば少々苦しいかもしれません。『そろそろこのぐらいで手打ちしませんか?』が通用しない世界ですから。私が持っているのは現実主義寄りの価値観。目標に到達できると分かった途端、「もうこれぐらいでいいんじゃないの」「これ以上突き詰めていくのはコスパが悪くないか?」とどうしても考えてしまいがちに。死ぬまで研究し続けねばならないだなんてあまりに辛すぎる。フィニッシュするたびにまた次のゴールが現れる研究の世界へは嫌気がさしています。

研究という終わりのない所業に取り組む以上、己の身に降りかかってくる仕事の量にも際限がありません。文字通り、無限に降ってきます。まるでペルセウス座流星群のように。いくら真面目に仕事をこなしても仕事量が減ってくれるわけでもない。どころか、真面目に仕事をやればやるほど仕事量が雪だるま式に増えていくでしょう。仕事の報酬は更なる仕事。お金でも休みでもなく仕事が増えます。真面目な人間から順に疲弊していくシステム。仕事をしなければしないで延々と仕事が溜まっていく一方なので仕事に手をつけざるを得ません。

休まねば体がおかしくなる。体を壊した所で誰も責任をとってくれない

人間は機械じゃありません。生身の肉体を持つ有機生命体であります。頑張れば頑張るほど疲労が心身へ蓄積されていく。真面目な人ほど熱心に働くから疲れが溜まっていきやすい傾向が。もしも体感疲労が直線的に増加するのならば疲労を察知しやすいでしょう。実際の所、疲労は指数関数的に蓄積されていくため、疲労に気付いた次の瞬間にはもう体が指示に従わなくなっています。心身の不調に気付いた時には手遅れ。うつ病や喀血、燃え尽き症候群など、立ち直りがたい症状に襲われています。

研究室でバカ正直に頑張っていたら、早晩、身体を壊してしまいます。やたら滅多に走るのはダメ。研究には終わりがないのだから、いつかエネルギー切れを起こし、バタッと倒れてしまうに決まっているでしょう。仮に自分が体を壊してしまったとしても、貴方へ寄り添って心配してくれる人などいないんですよ。指導教員や周囲の学生から『可哀想だね』と一言かけられるだけでお仕舞い。私自身、M2の夏に喀血したとき、指導教員から『ここで倒れられても困るんだけど』と更なる頑張りを求められました。我々学生は教員にとって、所詮、使い捨てられる駒の一つに過ぎないのです。周囲の人間は我々の体調不良の責任を誰も取ってくれやしない。自分の身を守れるのは自分だけ。先生や友達じゃない。自分ひとりだけ。

休まねば身体がおかしくなってしまうことは誰だって頭では理解しています。しかし、真面目な学生ほど休めません。むしろ、休めば不安が募ってきます。『研究をやらなきゃ、やらなきゃダメだ』と強迫性障害のようになってしまうのです。自分自身、修士課程進学後、喀血するまでの一年半は、休むコツが分からずに片時も安らげませんでした。休むのが下手すぎて200日間連続で登校してしまったことも。そりゃ血を吐いて倒れるのも当たり前。今になってみればそれが分かるんだけれども、あの当時、心に余裕がなかったときは休みたくても休めませんでした。

サボれ!頑張るな。ほどほどに頑張って卒業すればいい

真面目な学生ほど肝に銘じておいて下さい。サボれ!頑張るな。ほどほどに頑張って卒業すればいいと。

研究室では頑張れば頑張るほど新しい仕事が増えていきます。頑張っても仕事は片付きません。いつの間にか仕事が自己増殖し、To Doリストが何行も追加されていくのです。頑張り過ぎは厳禁ですよ。心身に過度な負荷のかからない程度に頑張れば問題ありません。土日まで使って仕事をやる必要はない。週末や連休では少なくとも一日は休みましょう。

追い込みスイッチが入ってしまいそうな時は、肩の力を抜いて意図的に手を抜きましょう。頑張ったらダメ。「頑張ったら罰金一億円」と肝に銘じて下さい。頑張らないで済むよう前々から準備しておくのが肝心。これから起こりうる状況を何パターンもシミュレーションし、事前に解決できそうな困難や課題の芽をササっと摘んでおくのです。頑張ることに頭を使うのではなく、なるべく頑張らないで済むよう頭を使って下さい。狡猾に、小賢しく、労力を抑えられる方法を徹底的に模索すべき。

学位を手に入れたときに青息吐息だろうが余裕綽々だろうが、ひとたび同じ学位を取得してしまえば社会では同列の扱い。学位取得に費やした苦労など関係ない。同じ学位なら同じ価値です。ならば、できるだけ消耗しないで大学を出られた方がだと思いませんか?限界まで頑張って能力を成長させる生き方もアリだけれども、追い込みすぎて潰れて学位を取れないよりかは程々に頑張って学位に至る方がマシ。みなさん、せっかくなら笑って卒業しましょう。就職先で活躍できる余力を残しておく方が後々の人生に追ってプラスです。

最後に

研究はその性質上、終わりなき旅になりがち。終わりのなさにとらわれることなく、マイペースを貫き通し、ほどほどに頑張って修了を掴み取って下さい。

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