【総力特集】博士課程の魅力100選! 研究をトコトン楽しむための大学院生活大全

目次

31. 質問上手になる

にゃん

質問って、上手い・下手があるの?

かめ

あるねぇ。何が分からないのか分からないような曖昧な質問から、核心をつく火の玉ストレートな質問まで様々ある

にゃん

博士課程では研究で「なぜ?」とたくさん考えるから、自然と質問も上手くなるんだろうね

かめ

どんな研究も、ひとつの問いから始まる。仮説と仮説を結ぶのも問いだし、問いの質に応じて到達点の高さが変わってくる。良い研究をしようともがく過程で、良い問い方ができるようになるんだよ

にゃん

じゃあ、何か質問したらなんでも答えてくれる?

かめ

いいよ。何が聞きたいの?

にゃん

生きる意味って、何だと思います?

かめ

それは私も気になっている

32. 抽象と具象を行き来できるようになる

にゃん

研究って、実験結果を眺めて考えるだけ?

かめ

実験結果を見たら、なぜそうなったのかを理論で考える。その理論が合っているなら、次に何が起こるか予想して、また実験する。抽象と具象を行き来するんだよ

にゃん

実験して、考えて、また実験して?

かめ

そう

にゃん

食べて、祈って、恋をして?

かめ

それは名作映画なんよ

にゃん

行ったり来たりしてるなぁ

かめ

三年間、ずっとそんな感じ

33. 一つの出来事に、複数の解釈を思いつけるようになる

にゃん

実験で何か結果が出たら、原因は一個に絞るの?

かめ

最初は何個か候補を出すよ
試料由来の誤差かもしれないし、温度のせいかもしれないし。あるいは、装置の機嫌の問題かもしれない。常に、あらゆる可能性を想定しておく

にゃん

犯人候補を並べるんだ

かめ

うん。そのあと、一個ずつ確かめる。温度が怪しいと思って調べたら、温度は関係なかった、みたいなこともある。容疑者、釈放だね

にゃん

おめでとうございます

かめ

ありがとうございます
で、次に別の被疑者を取り調べする

にゃん

なんか、刑事ドラマみたいになってきたぞ。犯人が見つかったら、どうするの?

かめ

もちろん逮捕する。んで、拷問する。徹底的に取り調べる

にゃん

かわいそう。やめてあげなよ

かめ

容赦すると後で仕返しされるから、徹底的にやりこめる

34. 考えを改めることに前向きになれる

にゃん

何か月も信じていた仮説が間違っていたら、へこまない?

かめ

へこむよ。終わった、と思う。文字通り、目の前が真っ暗になる

にゃん

辛いねぇ…

かめ

ただ、間違っていたと分かったら、次に進めるじゃん。軌道修正できるのは嬉しいよ。間違ったまま進む方が、あとで大変だからね

にゃん

昨日まですがりついていた信仰を、今日捨ててもいいの? ねぇ、本当にいいの? 神さまを捨てるの?

かめ

捨てるよ。新しいデータが出たなら、主張もデータに応じて変えなきゃね

にゃん

にゃんこ…
昨日までラーメン派だったけど、今日からは寿司だ! 寿司しか勝たん! みたいな感じ?

かめ

なんかちょっと違う気もしなくはないけど、だいたいそんな感じ

35. 教科書に書いてあることを疑えるようになる

にゃん

教科書に書いてあることって、全部正しいんでしょ?

かめ

学部生の頃は、自分もそんな感覚だったよ。でも研究を始めると、教科書では説明できない現象に出会う

にゃん

教科書と実験結果がケンカするの?

かめ

する、する
教科書にはこう書いてあるのに、自分のデータは違う。そうなると、実験をやり直して、論文を調べて、それでも同じ結果が出るなら、自分の目の前で起きている現象をちゃんと考えなきゃいけない

にゃん

教科書より、自分の実験結果を信じるの?

かめ

何度やっても再現するなら、実験結果を信じるよ。教科書って、これまでに分かっていることを人間がまとめた本だからね。研究が進めば、説明が書き換わることもある

にゃん

小学生の頃は教科書に落書きしたら怒られたのに、博士課程に行くと内容にケチをつけ始めるんだ

かめ

言い方、ひねくれすぎだろ

36. 別の分野で学んだことを、自分の仕事に持ち込めるようになる

にゃん

博士課程って、自分の専門だけ勉強していればいいの?

かめ

他分野の論文も読むよ。別の分野で面白い測定法や解析法を見つけたら、自分の研究にも使えんかな~って考える

にゃん

よそのウチから道具を借りてくるの?

かめ

そんな感じ。医学系の画像解析手法を材料研究に応用するとか、物理で使われている考え方を化学へ持ってくるとか

にゃん

学問に国境なし、専門分野にも国境なし

かめ

使えそうなものを見つけたら、とりあえず自分の研究畑に連れて帰る。で、尋問する

にゃん

また拷問だ

かめ

尋問だって

37. 議論の楽しさを知る

にゃん

研究室の議論って、どんな感じ?
先生に詰められるのかな

かめ

それもあるけど、

にゃん

あるんだ笑

かめ

笑うなよ
話が面白い方向に転ぶときもある。自分では原因Aだと思っていたのに、誰かから原因Bもありそうと言われて、話しているうちに原因Cが出てきたりする

にゃん

ひとりで考えるより色々な見方を取り入れられそうだね

かめ

そうそう。気づいたらホワイトボードが文字でびっしり埋まっている

にゃん

なんか楽しそう♪

かめ

楽しいよ。自分の考えを話すことで、頭の中も整理されるしね。そのまま実験やシミュレーションを回すこともある

にゃん

ごはんは食べないの?

かめ

ときどき忘れることがある

にゃん

ごはんはちゃんと食べた方がいいよ…

38. たくさん失敗できる

にゃん

研究に失敗はつきものなんだよね

かめ

うん。同じミスを何度も繰り返すのはダメだけど、仮説検証のためにやった実験で的を外すのは仕方ないよ

にゃん

博士課程の三年間で、失敗コレクションがどんどん増えそう

かめ

死ぬこと以外はかすり傷の精神で、どんどん失敗したらいいんだよ。失敗すればするほど経験値が積み重なって、何事も巧くなっていくんだから。それに、一度失敗して痛い目に遭えば、次は同じ失敗をせずに済むでしょ

にゃん

なんか、エジソンみたいなことを言うね

かめ

失敗は成功の母です

にゃん

成功は?

かめ

次なる失敗の母です

にゃん

にゃん…

39. 待つことが上手くなる

にゃん

研究を何年かやっていると、待つのも上手くなるのかな

かめ

そういえば、なったね。データを見てすぐに「原因はこれだ!」と決めるのではなく、論文を読んだり翌日にもう一度データを見たりして検討に検討を重ねられるようになる

にゃん

その場で答えを出した方が早くない?

かめ

早いよ。でもね、次の日になって、「あ、全然違うわ」って気づく場合があるんよ。昨日は原因Aしか見えていなかったのに、一晩置いたら原因Bもありそうだなとか。散歩している途中にひらめく場合もある

にゃん

頭の中で寝かせておくのか
カレーみたいだね

かめ

研究結果を一晩寝かせると、熟成されて味が変わる

にゃん

腐ることもある?

かめ

実験ミスに気づいて、全部ボツになることもある

にゃん

腐ってんじゃん

40. ネガティブ・ケイパビリティが育つ

にゃん

ネガティブ・ケイパビリティってなに?

かめ

考えても答えが分からないときに、分からないまま抱えておく力のこと。博士課程ではネガティブ・ケイパビリティが激伸びするよ

にゃん

分からないままでいいの?

かめ

データが足りなければ、やむを得ない。原因Aでも説明できるし、原因Bでも説明できるとき、Aに決め打ちしたら自分が勝手に答えを作ったことになるでしょ。科学に恣意性を持ち込むのはご法度なのです

にゃん

でもさぁ、気になるじゃん
Aなの? Bなの?
どっちなの!?

かめ

分かりません

にゃん

イヤだぁぁぁ!!
決めてくれぇぇぇ!!

かめ

耐えましょう

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