週刊オックスフォード§2 スウェーデンの国際学会へ!欠航、野宿、ロンドン観光を経てオックスフォードに帰還

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【13日目・リア幸40】10/14 (土):せっかくなのでロンドン観光

野宿で痛む体を引きずり大都会・ロンドンへ

翌朝は5時ごろ起床。思ったよりもぐっすり眠れて気分はかなりスッキリとしている。起き上がってみたら体が痛い。そりゃそうだ、狭いベンチの上でほぼ身動きを取れずに何時間も過ごしたのだから。”今日はこれからどうしようかな…”と頭の中でプランを練り上げる。急に巡ってきたロンドン観光のチャンスを存分に活かしたいものの、あまりに急に訪れたものだから全くのノープランで朝を迎えた形。…とりあえずロンドン中心部に行こうかな。どうやったら行けるんだ?そうか、地下鉄があるのか。

ピカデリーラインに乗ってとりあえずキングスクロス駅まで向かう。電車の高さは結構低い。日本の地下鉄に慣れている身としては体をかがめてしまうほどの低さ。

50分ほど我慢して乗ってキングスクロス駅に到着。デカいな。札幌駅に匹敵する大きさ。デザインがもの凄く近代的。駅舎の中を歩いているだけでワクワクしてくるような感じ。

キングスクロス駅と言えばハリーポッターの9と3/4線。カートを持って壁に向かって突っ込むとホグワーツ行きの列車に乗られる。列に並んで私も写真を撮ってもらおうかと思ったがやめた。何だかちょっと気恥ずかしい。25歳というそこそこの良い歳をした院生が一人でニコニコ笑って写真を撮ってもらうほどの度胸を持ち合わせていなかった形。恥じらいを捨てて撮ってもらっておいた方が後悔しなかったかな?いや、コレぐらいなら構わない。オックスフォードでハリーポッターの舞台を日々体験しているから元は十分とれていると思う。

朝日に照らされたキングスクロス駅を背にして大都会・ロンドンへと繰り出す。寒いな。白い吐息がぶうわっと漏れる。同時期の札幌よりずっと寒い。10月でこの寒さだったら冬はいったいどうなっちゃうんだ…? ダウンジャケットのポケットに両手を突っ込みテムズ川目指して南下を開始。最初の目的地はビッグベン。”ロンドン”といえば真っ先に連想するあの時計塔を見に足取り軽く。

ロンドンには古さと新しさが共存する。中世にできた建物もあれば今世紀にできた摩天楼もある。日本の都市にはそのどちらかしかない。京都ぐらいが両方を兼ね備えている都市だけれどもそこまで都会じゃない。私は京都よりもロンドンのような両方を兼ね備えた都市の方が好き。ロンドンはちょっとゴチャゴチャしすぎているのでオックスフォードぐらいの規模感がちょうど良いかな。

テムズ川沿いを西進すると大きな観覧車が出現。コレがかの有名なロンドン・アイ。一周30分もかけてゆっくり回る。ロンドンを上から展望できて観光客に人気らしい。残念ながら訪問時間が早すぎて営業時間外。また機会があれば乗りたいな。上からロンドンを360度見回したらどのような感情を味わえるのか知りたい。きっとすごく気持ち良いだろうな。今日みたいに快晴だったら尚のこと素晴らしい景色が見られるだろうに。

遠くの方にビッグベンが出現。いや~、カッコいい!つい語彙力を失う。”誰かにビッグベンを背景に写真を撮って貰いたいな”と願いながら周囲を眺める。ちょうど同じ思いを抱いていた家族連れの観光客とバッタリ目が合い、互いに写真を取り合うことで合意、写真を撮っていただいた。

近くにあったウェストミンスター教会もパチリ。ド迫力。こんな大きな建物だったんだ。教会の上に掲げられていたユニオンジャックが青空に映えて美しい。日章旗の隣に掲げてどちらが美しいか競わせてみたかった。

バッキンガム宮殿に行こうと思ってウロウロしていたらつい迷子になった。何かの偶然でフラッと目の前にトラファルガー広場が現れた。血の日曜日事件や反戦デモなど話題に欠かないいわく付きの場所。美術館に無料で入れるらしかったが体力切れで断念 (註: この日は合計3万歩も歩いた。交通機関をあまり使わずロンドン観光するとコレだけ歩く)。

続いてテムズ川沿いを東進しロンドンブリッジを目指す。ハリーポッターと不死鳥の騎士団で見てからずっと行ってみたかった場所。カッコいいなぁ。今も現役で使われている橋らしく、大型客船が通るときは橋が真ん中から開いて船を通すそうだ。そのすぐ横にはロンドン塔が。城や宮殿、牢獄など様々な役割を担ってきたイギリスの重要な場所。そういえば夏目漱石も『倫敦塔』という短編を書いていたな。”漱石と同じモノを見ているのか…”と思うと何だかちょっと感慨深い。

郊外のホテルは極上の泊まり心地

流石に二日連続の野宿は無理だ。歩き疲れた体をベッドの上でじっくりと癒してあげたい。地下鉄を乗り継ぎVictoria Studioという宿へ。(1泊だし、ゲストハウスでもいいや)と予約したら個室のホテルだった。先週はその逆、ホテルのつもりで予約したらゲストハウスで意気消沈。イギリスのホテル事情はよく分からないな。今回は良い方に予想を裏切られたのでむしろありがたかったけれども。

宿にはキングサイズのふかふかなダブルベッドが完備。電子レンジに冷蔵庫、トイレやシャワーも一人用。最高じゃん。何だこりゃ。コレで一泊70ポンド (12,000円程度)で泊まって本当にいいのかな笑?

近くのスーパーで夕食を購入。一週間ぶりに野菜を食べて「あぁ、旨い!」と舌鼓を打つ。私は野菜が大の好物。スウェーデンでの野菜無しの生活にイライラを募らせており、やっと食べられた野菜が美味すぎてひと口何十回も噛みしめた。グラタンもレンジでチンして食べる。先週のゲストハウスはレンジが壊れて使用できず、レンチン用の食材をチンせず食べて「不味いな…」と吐きそうな思いに。イギリスで食べた初めてのアツアツの食品に感極まって涙がこぼれた。「なんだ、イギリスにも旨いモノあるじゃん👍」と少しだけ食事情を見直した場面。

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