こんにちは!札幌と筑波で蓄電池材料研究をしている北大化学系大学院生のかめ (D1)です。2017年4月に北大の総合理系に入り、2024年現在、同大学大学院の博士課程で研究生活を営んでいます。
持病『ミソフォニア』や受験のストレスの影響で高2の頃から音が気になり始めました。咳払いや鼻をすする音など、人間の出す音をうまく受け流せずにイチイチ反応して消耗したのです。現役&一浪の大学受験を乗り切る際は本当に辛かった。地獄は大学へ入ってからも続き、感情を音に荒らされ続けて今へと至る有様です。
音に苦しめられた人間として、後輩には同じ苦しみをなるべく味わって欲しくない。少なくとも苦しみを軽減させてあげたい。そこでこの記事では音に敏感な方を対象として、大学生活4年間を乗り切るテクニックについて解説していきます。
- 大学に入学後、ちゃんと生きて行けるか心配でたまらない受験生さん
- 大学で周囲の音に苦しめられている現役大学生&大学院生さん
こうした方々へのお得情報を記したので、是非最後までご覧いただければ幸いです。
この記事で述べる5つの技術を抑えれば大学生活が随分と楽になります。音に悩まされている方を一人でも多く救えたら嬉しいです^ ^
【学部選び】フィールドワーク多めor人の音を機械の音がかき消してくれる学科を選ぼう
音に敏感な受験生さんは学部・学科選びから注意する必要が。選んではいけない学科に入ると辛いのが4年間続くからです。
我々が選ぶべき学科は2つ。
- フィールドワークが多めの学科
- 人の音を機械の音がかき消してくれそうな学科
音に苦しめられた経験を思い返してみると、『屋内で』辛い思いを味わう場合が大半を占めているのではないでしょうか?私自身、教室や公共交通機関の中では嫌な思いをすれども、外で道を歩いていたりランニングしていたりする時は音が気になりません。気にならないというより「聞こえない」のかな?もしかしたら近くで誰かが鼻をすすっているのかもしれないけれども、風のそよめきや自動車の通り過ぎる音などが不快音をかき消してくれるのです。フィールドワークが多めの学科に行けば、音にあまり悩まされずに講義や研究へと集中可能。パッと思い浮かぶ学科は農学系や地学系、それに工学部土木系の3つぐらいでしょうか。
調べれみれば他にもあるかも。興味のある方は「フィールドワークが多めの学科」といった感じで調べてみて下さい!
音に苦しめられている方は”音をかき消してくれそうな装置を扱う学科”をキーワードに進路を選びましょう。学部生の間は講義がメインなのであまり恩恵を感じないでしょうが、大学院生になれば研究室での実験がメインになるので恩恵が盛り沢山。大きな音が常時発されている実験室に座っていると、人の発する音が機械音に打ち消され、全く気になりません。心が本当にくつろぐのです^ ^ 実験室にベッドを持って来て24時間過ごしていたくなるほど。私の所属する工学部だと、物理系と化学系 (*両方とも実験メインの研究室に限る)、それに機械系の研究室はほぼ確実に機械音がします。逆に静かなのは情報系と建築系。現在AI技術のブーム真っ盛りですが、特に情報系学科に入ると【音】で地獄を見ることになるでしょう。
【生活】部活やサークルは運動系を。静かな組織に入ると辛いよ
大学に入れば多くの方は部活やサークルにでも入るでしょう。私自身はタイミングを逸して結局入れずじまいだったものの、「入れることなら入っておきたかった…」というのが正直な感想。というのも、大学では何かしらの組織に入らねば友達を作る機会がほぼ無いためです。高校までと比べて大学では人間同士の距離感が遠くなってしまいがち。何ら組織に所属しなければ強い寂しさを覚えること必定。また、部活やサークルにでも入っておけば誰かから講義の過去問を貰えます。試験で好成績を取るために過去問は欠かせぬ必須アイテムなのです。
学生生活を彩る部活やサークル選びについてですが、音に敏感な学生さんにはココでもある種の制約がかかります。そう、【静かな活動は避けた方が良い】というもの。活動が密室や屋内で完結するような組織へ入るのはなるべく避けるべき。”不快な音をかき消してくれる音”の存在が見込めないモノは全てOUT。バンドや吹奏楽、合唱なんかはかなり良い選択だと思います。茶道や美術など静寂が時間の過半を占めるものへ入ると苦しい思いをするでしょう。
迷ったら運動系がオススメ。テニスやランニング、水泳や自転車なんて爽やかで気持ち良くて楽しいですよ。私は小学4年生から高校3年生まで乗馬をやっていました。音を気にせず思う存分楽しめる部活として馬術部も結構オススメ👍(*馬術部は体力的に結構ハード。体力に自信のある方に限ってオススメです)
どうしても音が怖い場合、いっそ部活にもサークルにも所属せず一人で黙々と活動してみるのを推奨します。そういった方には次の【趣味】の項目に書かれた情報が幾らか参考になるのではないかなぁ、と
【趣味】一人で完結するモノを選ぶべし。オススメは読書とブログ執筆
音に敏感な人間には悲しいかな、【他人が近くにいるときは常時音に怯えねばならぬ】という宿命があります。他人の発する音が気になる以上、他人の存在が常人以上に気になるのは極めて真っ当です。ならば、気晴らしの趣味はなるべく自己完結するものを選ぶべき。複数人で行う活動は常に音の危険が付きまといますから、最初からそんな心配をせずとも構わぬソロ活動がピッタリなのです。
音に敏感な大学生へオススメの趣味はズバリ、読書です。音に敏感な方は普段の生活で疲れ切っているはず。文豪の記した綺麗な文章を読めば心が癒されますよ^ ^本は我々の嫌いな音を発さないから信頼を委ねられます。声もしないし動きもせず、100%の静けさを約束してくれる。本は人のようにコロッと裏切ることはありません。次の読み手が現れるのを「まだかな、まだかな…」と首を長くして待っているだけ。過去に文豪が記した美麗な文章へ己の意識を埋没させる。文章を読んでいるだけにもかかわらず、いつの間にやら著者の文豪と対話しているような不思議な気分に浸っていくはず。同じ著者の本を何作も続けて読んでいけば、自分の普段使う言葉まで文豪の影響を受けていくのです。漱石さんの本を読んでいくと漱石特有の温かみのある語彙が、芥川さんの本を読んでいけば芥川仕込みの切れ味抜群な表現法が自ずと身に着くのです。
学生時代に本を読んできた人と読まなかった人との差は歴然。4年後、互いの会話が噛み合わぬほどの語彙力格差がみられるのです。心の癒しにもなる読書。せっかくなら学生生活を通して続けてみませんか?
【講義】耳栓を付けて授業を受けよう。講師に事情を説明すれば案外すんなりと受け入れてくれる
音に敏感な方がどうしても密室を避けられないのが講義の場面。コレばかりはもうどうしようもない。不快感を甘受するしかありません。
少しでも不快感を抑えるテクニックをご教授したいと思います。耳栓を付けて講義に出て下さい。ヘッドホンじゃ講師側の不快感に繋がるので耳栓を選びましょう。たいていの薬局で売っています。もし最寄りの薬局で見つけられなければAmazonや楽天で買ってください。
黙って耳栓を付けて講義に出たら講師に怒られてしまう可能性も。「なんだ君は!私の話を聞きたくないって云うのか?!」と顔を真っ赤にしながらあなたへ大声で怒鳴ってくるかも。講義が始まる前に講師へ諸々の事情を伝えておくと安全ですよ。”どうしても音が気になるから…”と伝えれば大抵の講師は納得し着用を認めてくれます。学費を払っているのはコッチ。快適に講義を受ける権利を受益者として当然有しているはず。講師に迷惑をかけるわけじゃない。だから普通は問題ありません。講義とテストのときとで事情はまた別。テストが近づいてきたら、講師へ後日また「テストの時に耳栓を付けてもいいですか?」と個別に相談してみてください。
【恋愛】音の敏感さを理解してくれる寛容なパートナーを探そう
最後に恋愛。何だかんだコレが最重要です。「彼氏/彼女なんて要らないっ!」と仰るのであればテキトーに読み流して下さい。恋人の必要性を少しでも感じていらっしゃる方は是非この章を熟読して下さい。
音に敏感な方にとって一番支えになるのが恋人。彼氏/彼女へ抱きつくだけで大抵のストレスは消え去りますから。私の場合、音に敏感でも大学生活を何とか乗り越えられたのは、大1の1月から大4の5月まで付き合ってくれていた可愛い彼女の存在が大きい。どれだけ講義で音が辛くても彼女の顔を思い浮かべたら「音になんか負けていられないな…!」と力がみなぎってきましたもの。思い返せば、音に関するトラブルが高校以来の再発を見せたのも彼女と別れた大4の5月から。自分にとっての癒しの要を失った頃から音に振り回され出しました。当時の彼女には本当に感謝しています。「自分を長いあいだ音から守ってくれて本当にありがとう」と伝えたいです。
私の例からも明らかなように、パートナーの存在は音に関するストレスを著しく軽減します。恋人が我々の嫌いな音を発さないでくれれば尚良いですね。もし発した場合、事情を説明したら理解してくれる寛容さを有すパートナーだと文句ありません。そうした理想的な相手がなかなか見つからないのが難しい所。であれば、音の問題で苦しんでいる者同士がカップルになっちゃうのも一案かなぁ、と。互いが互いに良い影響を及ぼし合って関係が長続きしそうです。
最後に
音に敏感な方専用の大学生活4年間を乗り越える技術はコレで以上。皆さんの大学生活が少しでも良いものとなることを願って締めくくります。
ミソフォニアやそのご家族の方へ。もしより具体的なアドバイスをお求めでしたら、以下のコメント欄からメッセージをお送りください。一通ずつじっくりと読み、個別に丁寧に回答いたします。
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