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- 【58日目・リア幸50】11/28 (火):お酢でおびき寄せて一匹撃破!
- 【59日目・リア幸45】11/29 (水):ハエにラボの制空権を握られる
- 【60日目・リア幸70】11/30 (木):超音波撃退機でラボの制空権を取り戻す
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【60日目・リア幸70】11/30 (木):超音波撃退機でラボの制空権を取り戻す
ハエは容赦なく攻撃してくる。しかも日に日に増え続けている。イチイチ皿で攻撃しているのでは全く間に合わないじゃないか。しかも攻撃できてすらいない。傷んだのは私の局部だけである。ハエに対する人間からの物理的な攻撃は金輪際見合わせることに。所詮は虫だ。”無視”するに限る。寒いおやじギャグになってしまって大変申し訳なく思う。
ではハエに対して「参りました」と白旗を挙げるのか?ハエ-かめ間の平和条約、名付けてオックスフォード平和条約でも結んでハエ側に講和を持ちかけるのか?…なわけがない。そんな屈辱的なマネをして堪るかってんだ。だいたい、だ。今のまま一方的にやられっぱなしで条約を結べば、私に対して極端に不利な条件での講和となるだろう。日本領土を切り取られるやもしれぬ。佐渡、隠岐、対馬、それに硫黄島などがハエに占拠される可能性がある。一人の日本男児としてハエに負けたまま日本に帰っては来られない。絶対に勝つ。奴らを根絶やしにして「参りました」と降参させてから帰国してやる。
そうは言っても奴らは多勢。我らが日本軍はネコ一匹しかいない。ハエの猛攻撃に対抗するには何らかの武器が必要になる。 (何か良い手段はないかな…) と再び【ハエ 倒し方】で検索。とんでもないモノを見つけてしまった。ミサイル?違う。イージス艦?それも違う…『超音波害虫撃退機』である。
ハエやアブ、蚊やクモやゴキブリなど、「害虫」と呼ばれるモノは超音波を聴くと逃げて行くらしい。耳障りする周波数なのだろうか?その場所にいるのを躊躇するほどの効き目というから相当のパワーだ。ちょうど大学生が「試験」や「就職」と聞けば一目散に逃げて行くのと同じ。決して好き好んで聞きたくはない言葉だろう。不快な言葉の聞こえぬ場所まで全速力で退却するはずだ。設置はカンタン。装置のプラグをコンセントに差し込むだけ。そうしたら勝手に機械が起動し、24時間体制で室内に超音波を放ち続けてくれる。本当はこうした装置をオックスフォードの研究室のお金で買いたい所。ラボに教授や秘書さんが来ないモノだから相談できず、自腹で買うしかない。
Amazon UKにて£27 (5,100円)で購入[商品リンク]。本当はその半値以下でも入手可能な装置はあったが、あまりに安い商品を買ったらニセモノを掴まされかねない懸念を回避するための余分な出費。いかんせん”超”音波なので効き目を耳では確かめられない。実際、安い装置のコメント欄に「ちゃんと動いているの?虫がどんどん寄って来るんだけど…!」と声にならない悲痛な思いを吐露していらっしゃるユーザーが居た。にしても高い。5,000円以上ってどういうことだよ笑。5,000円もあれば国内の学会に一回出場できるじゃないか。サバ缶だったら10個は買える。セール中なら20個は買えるだろう。
Amazonで買った撃退機をデスクと出入り口に一台ずつ設置。コンセントに差し込むや否や、怪しげな青い光を放っていかにも期待できそうなオーラを放ち始めた。”頼むぞ、絶対撃退してくれよ…!!”と一縷の望みを託す。コレで撃退できなかったらもう終わりだ。ハエに降参するしかない。案の定、三匹から成るハエの編隊が私の頭上を周回し始めた。
何だよ、全然効いていないじゃないか…
と早くも嘆き節が全開だ。
しかし、いつもと様子が違う。一向に突撃してこないのだ。デスクに設置した撃退機は私から50cm離れたところにある。そこから半径3m圏内にまるで結界が張られているかの如く寄ってこない。どころか、普段より飛行時の勢いが感じられない。彼女にフラれた彼氏のようにシュンとして元気がなさそうに見えた。”これ幸い”とお尻ぺんぺんだ。「来られるものなら来てみろや!」と虎の威を借りる狐の有様。
おそらく悔しかったのだろう。一匹のハエが上から降ってきた。奴らにも騎士道はあると見える。バカにされたら名誉を挽回するために死ぬ気で闘うまでだ、と。手元にあった食器の皿を右手で持って”チョレイッ!”と一気に振り抜いてやる。見事、ハエにクリティカルヒットし、あっけなく気絶させてしてしまった。武士の情けだ、命までは取らぬ。地面に墜ちたハエを窓から外に出して逃がしてやった。仇討ちに来た二匹も同様に撃墜。仲間が立て続けにやられていく様子を見た仲間のハエは隅で「ぴぇん…」と怯えていた。
超音波撃退機のおかげでラボの空に静寂を取り戻せた。制空権は我が軍に有り!これでようやく胸を張り堂々と日本に帰ってこられるというものだ。
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