ヒースロー空港へ
海外生活最終日。イギリスを中心に3か月半過ごした海外へとうとう別れを告げねばならない。名残惜しいことこの上ない。もう少しだけ長く、せめて半年ぐらいは海外で暮らし続けたかった。体調さえ悪くならなきゃ引き続き旅行を楽しめたのに。いや、そもそもオックスフォードのラボが惨憺たる有様でなければ、わざわざ旅行などせずともラボで実験を楽しめていた。選んだラボが悪すぎた。責めるべきは過去の自分だ。
まずはパディントン駅へ。”ザ・ヨーロッパ”といわんばかりのレンガ造りな建物の間を歩く。行きかう歩行者は横断歩道の信号を華麗に無視。イギリスほど気持ち良く信号を無視させてくれる国は他に存在しない。私もこっそりと信号無視させていただく。大丈夫。イギリスの警官だって平気な顔して信号無視しているから笑
紫の看板が目印のエリザベスラインへ。2022年に開通したばかりの新しいピカピカな路線。空港バスや地下鉄と比べて存在が知られていないのか、乗客はまばら。椅子を広々と使わせて貰えて助かった。ちなみにエリザベスラインはユーレイルパスで乗車可能。パディントンからヒースロー空港までエリザベスラインで£14ほど取られるはずが、ユーレイルパスを使えばなんと無料で次から次へと乗り放題というワケだ👍
空港に着いたのが12時。飛行機が出発するのは19時ごろ。空港に着いたは良いものの、出発までの7時間をどうにかして暇潰ししなけりゃならぬ。そこはブロガー。記事を何本か書けば良い。文章を書き綴っていたら時間があっという間に過ぎ去っていく。チェックインが始まる15時まで一瞬で時を移すことに成功。
今回登場するのはカタール航空。【世界で一番豪華な航空会社】とまことしやかに呼ばれているエアライン。航空便のチケット用紙がいつになく上質。機内でのサービスに否応なく期待がどんどん高まってくる。聞くところによると、エコノミークラスでもドリンクサービスにワインが出るらしい。信じられない。ワインってビジネスクラスの飲み物じゃなかったの…?もしもワインの存在を確認出来ればせひ白ワインを頼んでみようと思う。赤ワインを飲んだら泥酔しかねないから白ワインで勘弁しておこうじゃないか。
15時半に保安検査場を通過し、カタール航空のものらしき搭乗ゲートへ。18時過ぎまで再びブログを記して時間つぶし。今回は東京までドーハ経由で向かう予定。ドーハは世界有数のハブ空港。私のように乗り換えで利用する方が多く居る。カタール航空の搭乗ゲート前には乗客がぞろぞろと集まってきた。機内が窮屈じゃなければいいなぁ。行きの東京-ロンドン直行便は満員で窮屈過ぎてしんどかったから、帰りの便ぐらいは隣の席が空席だったらいいなぁ。
ロンドン→ドーハ
予定より少し遅れて機内への乗り込みが始まった。(この飛行機に乗ったらもう海外はおしまいなのか…) と切なさで息もできないほど胸がいっぱいで苦しく感じられた。なんだかんだ言って海外を存分に楽しんでいたものな。思い通りに行かないハプニングだらけの毎日だったけれども、ソレはソレで”非日常”として楽しんでいる自分が居たのも事実。明後日から慣れ親しんだ日常が戻ってくる。さぁ、覚悟を決めて未来へと踏み出そう。
事前に通路側へ座席指定。隣には残念ながら、老人のご夫婦が座っていらっしゃった。通路側に私、中央席に旦那さん、そして窓側に嫁さんといった順番。旦那さんが早速私の右側の肘置きを完全占領した。嫁さんはお疲れなのか、離陸前から既に眠りに落ちていた。もの凄いいびきを立てていた。肘置きといい、いびきといい、不快感MAXの空旅となった。保安案内ビデオはアラビア語字幕。音声は英語なので辛うじて映像の内容を理解できた。
飛行機離陸後、いびきと手すりの占領は常態化した。この二人に気分を害されるのはイヤだったため、座席前にあるスクリーンでオセロをし、そこに意識を完全に集中した。オセロなんてするのは小学生以来かもしれない。久々にやってみると結構面白くてハマった。隅を占領すれば有利なのは知っている。だが、相手もソレを知っている以上、互いに隅を狙いあって訳の分からぬ状況に陥ってしまう。また、ゲーム終了直前までトリプルスコアをつけて勝っていたのが、数枚のプレーを経るとあっという間に枚数が逆転するから不思議。まるで人生のようじゃないか。勝負は最後まで諦めたら/気を抜いたらダメってことだ。
一度目の機内食は離陸から1時間後に配られた。ビーフとチキンとベジタリアン料理の3択。私はビーフを選択した。”煮込みビーフ”というから如何にも美味しそうじゃないか、と。実際、口へ入れた瞬間にフワッと溶けたほど肉が柔らかかった。コレは機内食のレベルじゃない。三ツ星レストランのメインディッシュに出しても通用する近所のスーパーで売られているカスみたいな総菜と比べたら月とスッポン。もう二度とスーパーの総菜を食べられなくなるほどの美味しさだった。
到着1時間前に軽食が配られた。CAさんによるとサンドイッチらしい。夜中に二食目をお腹に入れるのは困難。明後日の昼、札幌に帰ってから昼食代わりに食べようかな。
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