イギリスに3か月留学して良かった5つのこと

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外国人を見て、ビビらなくなった

留学前の私は、日本で外国人を見かけるたびに少しビビっていました。見慣れない髪の色や、聞き馴染みのない話し言葉が視界に入った瞬間、日本人とは異質な対象に対する畏怖の念がにじみ出てきます。英語で何かを尋ねられても緊張して返事ができず、知っている単語をどうにか並べる作業で精一杯でした。

3か月半ほど留学した結果、ビビる気持ちは綺麗に消えました。留学中は周囲を外国人に囲まれていましたし、彼らの姿を毎日眺めて声を毎日聞いているうちに、ただの人間として自然に視界に入るようになっていきました。留学3か月目には、街中で見知らぬ外国人から道案内を頼まれてもスラスラ応対できるまでに育ちました。

英語と海外に対する抵抗感が、薄くなった

渡英前の海外渡航経験はほぼゼロで、幼少期に親に連れられてハワイ旅行に出かけたぐらいです。英語自体もあまり上手くなく、特にリスニングが超絶下手くそでした。難解なイギリス英語を聞き取れる自信など、これっぽっちもありませんでした。YouTubeでネイティブの英語動画を再生しても、ちょっと何を言っているのか分からないな、と首を傾げて再生を止める日々を過ごしていたほどです。”海外”という場所そのものが、得体のしれない怪物のように思えていました。

イギリスに3か月住んでみて、英語と海外への抵抗感が著しく下がりました。相変わらず完璧に聞き取れる段階には届きませんが、相手が何を言っているかぐらいは把握できるようになりましたよ。話すほうも最低限なら出来るようになって、日常会話なら、特に詰まらず意思疎通ができるようになりました。

加えて、海外生活の具体的なイメージが手に入ったのが大きいです。海外が漠然とした恐怖の対象ではなくなり、意外と身近で親しみの持てる面白い場所として顔を持ち始めました。着ぐるみの中の人が、ただの近所のおじさんだと知ったときの気分に近いかもしれません。

憧れの場所『オックスフォード』の空気感を存分に味わえた

私は小学生のころから、映画ハリー・ポッターシリーズの大々々々々ファンです。賢者の石から死の秘宝Part.2まで、何回観返したか自分でも数えきれません。そんな大好きなハリー・ポッターのロケ地の一部が、オックスフォードに点在しています。

ホグワーツ食堂のモデルになったクライストチャーチに足を踏み入れたとき、(うわぁ~、ここがホグワーツか…)と顎関節症なのも忘れて口を開けっ広げました。ハリーがディメンターに襲われる公園に至っては、平日の昼間にひとりでベンチに座り、本気でディメンターが現れるのを期待して30分ほど粘っています。出てきませんでしたね、当然です。

子どもの頃からずっと、オックスフォードに行ってみたいな、と心の底で願ってきました。憧れの土地に3か月も住める時間を貰えたことそれ自体が、私にとって何よりのご褒美です

日本を、外側から眺められるようになった

日本を離れてイギリスに住むと、両国を並べて、ここは日本のほうが良いな、でもこの点はイギリスのほうが良いな、と比較できるようになります。日本の内側に居るあいだは見えなかった事柄が、外から覗き込むと急に見えてきました。

最近、「日本はオワコンだ」と知った風におっしゃる方が増えています。あの手の話、私は大嘘だと思っていますよ。

イギリスに住んでみて、日本はなんて住みやすい国だったんだ、としみじみ感じさせられました。歩道は綺麗に掃かれていて、コンビニで買うおにぎりさえ味の水準が高く、物価は良心的で、大学の事務窓口に至っては超親切。おまけに日本語がどこでも通じる。最高の国じゃないか、と思うのです。もう日本から二度と出たくありません。

イギリス留学で日本を客観視して、日本の弱点も同時に見えてきました。皆さん、ちょっと真面目すぎますって。もう少し手を抜いて生きてもバチは当たらないのではないでしょうか。あと、街を歩くときはもう少しニコニコしましょうよ。暗い顔で俯いて歩いていると、運気もチャンスも気の毒に思って通り過ぎてしまいますから。イギリス人って、いっつも笑顔なんですよね。何か皮肉でも考えていらっしゃるのでしょうか。

母国語で高等教育を完結できる日本は、実はとんでもなく凄い国だと気づいた

英語をペラペラ話す国の人々は、英語を話さないと困る国に生まれたから、必要に迫られて話せるようになっています。話せなければ職や学びの機会を逃すため、仕方なく英語の勉強に時間を投じるのです。

一方、日本人は自国内で生活を完結させるかぎり、外国語習得は必ずしも必要にはなりません。学校で英語を習いはするものの、使いこなせずとも受験以外の場面で大きく不利益を被る場面はない。日本人の英語が一般にヘタクソなのは、英語を学ぶ必要のないほど自国が豊かで発達しているからです。国内で大多数の国民の生活が完結する以上、英語の勉強に本気を出さないのも自然な流れ。話す機会がろくにない言語を、わざわざ熱心に勉強しますか、という話です。

日本は自国の言葉で小学校から大学までの教育を提供できる国。各分野の学部レベルの専門書が母国語で揃っていて、大学でも最先端の知識を習得できます。これって、地球上ではかなりレアな部類に入ります。

オックスフォードには世界中の国から留学生が次々とやってきます。世界トップの人材とコネクションを作る目的もあるはずですが、自国の言語で高等教育を完結できる仕組みが整っておらず、留学先で母国語の代わりに英語を借りて学ぶしかないケースも少なくありません。

日本人があまり留学しないのは、東大や京大をはじめとする発達したアカデミアによって、自国で十分な学びを得られるからです。これ、本当に凄いことなんですよ。わざわざ外に出なくてもいい、という事実そのものが豊かさの証拠といえます。

日本も今後さらに発展しないと、世界に置いていかれます。Japan as No.1の時代にあぐらをかいているわけにもいきません。変えるべき箇所はいくらでもあるでしょう。とはいえ、日本を頭ごなしに否定する自虐思想は、即刻改めるべきだと思います。どうして自国のプライドを自らズタズタにするのか、心底意味が分かりませんね。

日本には日本の良さがあります。世界ランクで全てが決まるわけではありません。日本の大学世界ランクが低かったとしても、日本人から見た日本の大学が良ければ、それで十分ではありませんか。日本人にとって居心地の良い日本のアカデミアを大事にしていきたい、と強く感じた3か月でした。間違っても日本の大学で英語を公用語にする方向に舵を切ってはいけない。

日本人にとって最適な日本語で学べる環境を、私たちは墨守する責任があります。

次回の記事では、留学して良くなかったことを4つご紹介します。留学の陰と陽どちらの側面も眺めたうえで、留学に行くべきかどうかじっくりと考えていただけると幸いです。

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