
10日:初めての英語論文アクセプト

1月に投稿した英語論文の査読結果が2月中旬に返ってきた。”minor revision”という結果で、考察部分への説明追加と査読者からの質問への回答で受理される見込みだった。私と指導教員、つくばの共同研究者の三人で、丁寧な対応と英文表現に細心の注意を払いながら修正作業を進めた。
3月10日、待望のアクセプトメールが届いた。初めての論文受理に喜びが込み上げ、11月のつくばでの苦闘を乗り越えてきて本当に良かったという安堵感に包まれた。指導教員は「B4で海外雑誌にアクセプトされるなんてちょっと考えられないよ」と、私を励ましてくださった。おそらくこの時だった。研究の面白さに取り憑かれ、「修士の2年間では足りない、もっと長く研究を続けたい」という思いが芽生え始めたのは。
下旬:全国学会で汚名返上

アクセプトされた論文内容を携え、下旬の全国学会に臨んだ。卒論発表での失態を帳消しにすべく、並々ならぬ決意で準備を進めた。講演1ヶ月前からスライドを作成し、毎日のように原稿とスライドの微調整を重ねた。B4での屈辱はB4のうちに晴らしたい―その一心で、最高の準備を積み重ねていった。
3月中旬に行われた研究室メンバーでの発表練習では、多くの改善点を指摘され、それらを丁寧に修正していった。学会当日は、オンライン開催という環境も幸いし、緊張することなく発表に臨むことができた。質疑応答でも冷静さを保ち、全ての質問に滞りなく回答。1月の支部会で専門的な質問をされた北大の先生からの質問にも、今回は動揺することなく対応できた。
パソコンの画面を閉じた瞬間、思わず「やったぜ」と心からのガッツポーズが飛び出した。これまでプレゼンで成功を収めたことがなかったが、「練習すれば自分でもできる」という大きな自信を得た。この経験を境に、プレゼンへの恐怖が消え、むしろ楽しみになっていった。
それまで「プレゼンはセンスで決まる」と思い込み、努力すら放棄していた。確かに、卓越したプレゼンターになるにはセンスも必要だろう。しかし、通常の発表を無難にこなすには、センスではなく地道な努力こそが重要だと気づいた。むしろ、センスの不足を自覚しているからこそ、人の何倍も努力する必要がある。この学会での経験は、その後の人生における貴重な教訓となった。

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