研究室生活春夏秋冬vol.28 M2・6月 リジェクトにあまりのショックで苦悶。博士入学試験に出願

中旬:失意のさなかで2回目の論文投稿

Cell Pressとの4か月間にわたる死闘が、あえなくリジェクトで幕を閉じた。私のメンタルは、マリアナ海溝の深部へと沈み込んでいった。

何をするのも億劫で、愛してやまないランニングさえ足が重かった。投稿直後のエディターズキックなら、傷は浅くて済んだはずだ。だが、ポジティブな査読結果を受け取り、アクセプトの期待に胸を膨らませていただけに、突如のリジェクトは私の心を深く抉った。

とはいえ、手をこまねいていては論文は日の目を見ない。次なる投稿先、Royal Society of Chemistry(英国王立化学会, RSC)発行のIF38を誇る某雑誌へ向け、フォーマットを整えていった。

リジェクトの痛手は大きく、どの雑誌に出しても受理される気がしなかった。指導教員から「大丈夫だ!ファーストオーサーがそんな弱気でどうする」と励ましを受けても、失った自信は簡単には戻らない。「きっとまたリジェクトだろう」という暗い予感を胸に、2回目の投稿を済ませた。

下旬:大学院試験への出願手続き

博士への道を目指し、下旬に出願手続きを済ませた。3万円の受験料を払い、354円分の切手を封筒に貼り付けるのは、修士入試と変わらない光景だった。

だが、修士入試との違いは明確だった。英語はそして最大の違いは、内部進学者の入学金が0円という点だ。私は博士課程の入学金も自分で払うつもりで、2年間せっせと26万円を貯めてきた。この資金を温存できると思うと、心が躍った。我が専攻の博士課程入試は毎年、倍率1倍以下。きちんと出願し、試験に臨めば合格は確実だ。対策も当日の研究計画プレゼンのみ。オンライン実施なので、極度の緊張もなさそうだった。

だが、面接での質問内容だけは気がかりだった。教授陣からの厳しい追及はないだろうか。研究計画の不備を指摘されはしないか。考え始めると不安が募り、「大丈夫かな…怖いな…」と心配は尽きなかった。

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