【学会発表】極限まで死角や盲点を減らせる史上最強の質疑応答対策『4W1H無限掘削法』とは?

こんにちは!札幌と筑波で電池材料研究をしている北大化学系大学院生かめ (D2)です。日本学術振興会特別研究員DC1 [学振DC1]として国から給与と研究費を貰いながら研究生活を営んでいます。

学振DC1の内定を掴むために是が非でも学会賞の受賞が必要でした。化学系領域の場合、①査読済み学術論文の筆頭著者にての出版歴、②国際学会での発表歴、そして③学会での受賞歴の3つを揃えた『三冠王』になればDC1の内定はほぼ確定だからです。三冠王を目指すにあたり、①と②は己の頑張り次第で何とかなるでしょう。しかし、③はに大きく左右されてしまいます。いくら素晴らしい講演をしたとしても、質疑応答で盲点から質問を飛ばされたら要領を得ぬ返答しかできず、賞を貰えません。よって、発表前に如何に効果的な質疑応答対策ができるかが焦点となるのです。

この記事では、より良い講演を行いたい方や学会賞の受賞を目論む方向けに、極限まで死角や盲点を減らせる史上最強の質疑応答対策『4W1H無限掘削法』について解説します。学会発表や学位論文審査会の発表成功させたい方はぜひ最後までご覧ください。

かめ

それでは早速始めましょう!

目次

専門書の目次と「4W1H無限掘削法」を使って盲点を無くそう!

ズバリ、我々が使うべきは専門書の目次。目次にはその書籍に収録されている専門語句があいうえお順に載っていますが、目次に載っている語句を一つずつ見ていき、それぞれの言葉からプレゼンに対してされるであろう質問へ各個に思いを巡らしていって下さい。その際、5W1Hのうち4W1Hを用いて自身に問いかけましょう。4W1Hとはすなわち、①What (何が?)②When (いつ?)③Where (どこで?)④Why (なぜ?) 、そして⑤How (どのように?)です。

一つの言葉から4W1Hで5つの質問を想定します。思い付いた5つの質問に再び4W1Hを用いて掘り下げれば合計25個の質問ができますね。さらに派生させれば125個、またまた分岐させれば625個。考えていこうと思えば無限に考えられるのです。目次に載っている全ての語句に対して深々と考えていけば盲点などほぼ無くなるでしょう。それでも予想外の質問が飛んでくる可能性も。大丈夫。発表前にこれだけ考え、思考のネットワークを張り巡らせておけば、専門書に載っている知識を少し応用するだけである程度なら答えられるはずです。

かめ

4W1Hで想定質問を作っていくこの手法を【4W1H無限掘削法】と名付けました。皆さんには是非この方法を使って貰って学会発表を大成功させていただきたいです (*≧∀≦*)

4W1H無限掘削法で用いる専門書は2つ。

  • 自分の専門分野の専門書
  • 専門分野を包含する分野の専門書

私の専門は電気化学。質疑応答対策に用いる書籍は①電気化学の専門書 [電子移動の化学]と②電気化学分野を包含する物理化学の専門書 [ムーア基礎物理化学]。学会発表対策は①のみで十分。学会の聴衆は自分と同じ専門領域。専門分野の範疇を出ない質問しか飛んできません。卒論発表会や修論発表会などの学位論文審査会の対策には②が必須。自分とは専門領域が少々異なる方からの質問をも想定せねばならないからです。少々広い領域をカバーしておけば安心して本番に臨めます。恐ろしい形相で待ち構えている教授陣の前で堂々と発表できるのです。

私の4W1H無限掘削法使用体験談

私が4W1H無限掘削法を見出したのはM2の後期のこと。「何か良い質疑応答対策法はないかな~」と専門書の目次をパラパラめくっているうちに閃いたのです。

それまでの私は事前に想定していたどストライクな質問しか返事できませんでした。ストライクゾーンに質問が来れば”待ってました!”とばかりにクリーンヒットを打ち返せるけれども、ストライクゾーンから外れた質問には意表を突かれて空振り。支離滅裂な返答しかできませんでした。返答できればまだマシな方。言葉が喉に詰まり、発声に苦しみ、何か言おうとしても言えず何十秒間も立ち尽くすだけのケースも。卒論発表会の時なんて酷かった。初歩的ながら盲点から飛んできた質問に戸惑い、1分ぐらい泡を吹いて何も言えないまま終わってしまいましたから。その際、「自分の盲点を減らさなければ修論発表会が卒論発表会の二の舞になってしまうのではないか…」と懸念したのです。

人間、誰しも思考の盲点があります。応答に困らされるのは、死角や盲点から質問が飛んできたとき。逆に考えれば、盲点を減らせば減らすほど要領を得た返答のできる確率が高まっていくでしょう。極論、盲点を完全になくせられたらどんな質問に対しても必ず答えられるはず。人間は機械や人工知能ではありません。盲点を無くすことはできないでしょう。しかし、盲点を減らす努力は出来るはず。修論発表会で良い講演を行うために4W1H無限掘削法を用いて己の盲点を消し去りにかかったのです。

修論の発表スライドを完成させたのが発表の1か月前。そこから発表までの間、二冊の専門書の目次を使って数万もの質問について考え、掘り下げていきました。頭の中で漠然としか分かっていなかった事項が次々と浮き彫りに。言葉で説明できるのとできないのとでは雲泥の差。全く異なります。ありとあらゆる専門語句に対して質問を投げかけ、想定される質問に答えられるか確認。これだけやって臨んだ修論発表会では全ての質問に答えられました。自己評価では100点の出来。ガッツポーズをかまして終えられたのです (*≧∀≦*)

目次に目を通しておくだけでも盲点を減らす効果あり

4W1H無限掘削法には膨大な時間が必要です。どれだけ少なく見積もっても1週間かかるでしょう。辞書のような厚さの専門書を用いたら1か月程度かかってしまってもおかしくありません。

発表までもう1~2日しかないよ!という方に応急策を差し上げます。発表までに専門書の目次へ目を通しておいて下さい。読むだけで構いません。時間が無いでしょうから目次を見るだけでOK。専門語句をとりあえずサーっと見て脳へ印象付けておけば、右脳の中の潜在意識が勝手に想定質問を考えてくれ、しかも答えまで出してくれます。発表本番で何か聞かれても (そんなの考えたこともなかったなぁ…) という思いをあまりしなくて済むはず。目次の一読には盲点を減らす、あるいは視野を広げる効果があるのです。当然、4W1H無限掘削法に比べると効力が落ちます。質疑応答対策を全くしないよりかは目次を一読しておく方が随分とマシです👍

最後に

極限まで死角や盲点を減らす【4W1H無限掘削法】、および時間の無い方向けの応急策の紹介はコレで以上です。皆さんの発表が大成功することを心から祈って記事を締めくくります。

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