【学会発表】布ポスターと紙ポスターを比較!結局どちらを用意すべきか

北大と国研で研究している化学系大学院生かめ (D2) です。国内外で13回の学会発表を行った経験があります。ポスター発表は計三回行いました。日本からスウェーデンまでポスターを持って行って発表したことも。

発表用のポスターを印刷する生地には二種類あります。一つ目が「布地」のポスター。二つ目が「紙素材」のポスターです。選択肢が複数あったらどちらに印刷しようか迷ってしまいますよね。布が良いのか?いや、紙の方が良いのか? 堂々巡りが始まってなかなか決められません。

私自身、布地と紙素材それぞれでポスターを作って発表したことが。この記事では、実体験を踏まえ、布ポスターと紙ポスターそれぞれのメリットとデメリットについて解説していきます。ポスター発表用の印刷生地選びでお困りの方にピッタリな内容なので、ぜひ最後までご覧いただければ幸いです。

かめ

それでは早速始めましょう!

目次

布ポスター

メリット

布ポスターのメリットは以下の二点⇩

  • そう簡単には破れない
  • アイロンでシワを簡単に伸ばせる

そう簡単には破れない

布ポスターの良さは丈夫なこと。外部から何かしらの負荷が加えられてもそう簡単には壊れません。両手で思い切り引っ張っても破れないのです。物理的に損傷させる方法は、燃やすか、ハサミで切るか、油性ペンで落書きするぐらいしかない。多少手荒に扱っても壊れません。発表前夜に丸めてチャンバラとして叩き合いに用いてもOK。丈夫なおかげで会場まで安心して運べます。発表中、セッション聴講者の衣類が引っ掛かっても決して破れないでしょう。

アイロンでシワを簡単に伸ばせる

ポスターの幅や高さは大きいです。自分の背丈ほどもあるポスターを作る場合だってあるかもしれません。当然、そのままの形では持ち運びできないでしょう。近隣地域で発表するときは丸めて筒にしまって、航空機を用いる遠距離移動の際は何重かに折り畳んでリュックやスーツケースの中にしまい込む必要が。布ポスターは服と同じく、丸めたり折り畳んだりするとシワが付いてしまいます。シワッシワの状態で発表すると、他の発表者のポスターと比べて見栄えに劣り、聴講者をなかなか集められません。布ポスターならシワを伸ばせます。宿泊施設でアイロンをお借りし、折り目に沿ってプレスしていけばシワが目立たなくなるのです。

かめ

スウェーデンの国際学会へ出たときもホテルのフロントでアイロンを借りられました。宿にアイロンの備えがあるか不安な方は事前に問い合わせておくと安心かも♪

デメリット

布ポスターのデメリットは以下の二点⇩

  • 紙ポスターよりやや重ため
  • 画質が低い

紙ポスターよりやや重ため

布ポスターは紙ポスターより若干重ため。重たくて持ち上がらないというほどの重さではありませんが、リュックに入れて背負ってみたとき、布ポスターの存在を感じる程度の重さがあるのです。布ポスターを筒へ入れて持って行く方は事前に腕と肩回りのストレッチを行っておきましょう。ポスターを持ち運ぶと意外に体が凝りますから。スーツケースにポスターを入れて国際学会へ出る方は重量制限にご注意を。スーツケースは23kgまで。ポスターのせいで預け入れ荷物が23kgを越えないように気を付けて下さい。

画質が低い

布地の素材ゆえ、ポスター表面が若干荒め。どれだけ高性能な機械を使って印刷しても画質の低さはごまかせません。写真や図表はもちろん、文字もどこかぼや~っとしてクリアでない印象を受けます。遠目からポスターを眺めた際は鮮明に見えるものの、至近距離から眺めれば細部の粗さが目立ってしまうのです。図表の鮮明さが命の方には布ポスターをオススメできません。綺麗に印刷できる布地があればいいのだけれども、そんな上質な素材はきっとものすごく高価で庶民には手が届きません。

紙ポスター

メリット

紙ポスターのメリットは以下の二点⇩

  • 画質が良い
  • 布ポスターよりも若干軽い

画質が良い

紙ポスターの下地はツルツル。印刷機が図表をきめ細やかにプリントアウトしてくれ、仕上がりがものすごくきれいです。布ポスターと比べても解像度が段違いに良い。寝起き直後とブラックコーヒーを飲んだ後の視界ぐらいクリアさが違います。不明瞭感が一切ありません。まるでパソコンのディスプレイをそのまま紙へ貼り付けているのかと見まがうほどにクリア。図表の画質へ重きを置く方は紙ポスターへの印刷一択。紙ポスターは薄い色の表現が得意。布ポスターでは朧気になってしまうような薄い色でも鮮明に映し出してくれます。

布ポスターよりも若干軽い

個人的な感覚ながら、同じサイズのポスターなら布よりも紙の方が若干軽い気が。筒に入れ、手で掴んで運んだ時、握力の消耗具合は紙の方がわずかながら抑えられています。もっとも、紙と布とではたかだか数百グラムしか変わりません。下地を重さで選ぶのはピント外れでしょう。

デメリット

紙ポスターのメリットは以下の二点⇩

  • すぐに破れる
  • 折り畳んだが最後、シワを伸ばせない

すぐに破れる

紙ポスターはホンッッットすぐに破れます。少しでも手荒に扱ったが最後、簡単に破れがついてしまうのです。印刷してから発表会場で講演を終えるまで気が抜けません。講演中に何かが/誰かが引っ掛かってビリっと破れてしまう可能性も。破れはテープがなければ修復不能。破れない布地のポスターと違い、破れる心配がつきまとうのは精神衛生的によろしくありません。講演後、研究室前の廊下にポスターを貼ると、一年以内にどこかしらが破れちゃいます。自然の風や通行人の風圧、あるいは物理的な接触でボロボロになってしまうのです。廊下に貼る前提でポスターを作るなら布ポスターがオススメ。布なら何年経っても破れないし、経年劣化の恐れもありません。

折り畳んだが最後、折れ目を伸ばせない

紙ポスターはシワを伸ばせません。折り目が付いたが最後、その部分を元通りに修復するのは極めて困難。アイロンなんて使ったら焦げます。最悪、ポスターが燃えて火災事故に至るかも。筒に入れて運ぶのならば大丈夫。リュックやスーツケースの中に折り畳んで収納するのはオススメできません。

かめ

紙ポスターは物理的ダメージに弱い傾向が。ポスターを丁寧に扱える方、扱う自信のある方には紙ポスターがオススメです

どちらで印刷するか迷ったら「布ポスター」

ここまで布ポスターと紙ポスター双方の長所と短所を解説してきました。

布ポスターは物理的ダメージに強いものの、画質の低さがネック。紙ポスターは画質の高さは抜群だけれども、物理的ダメージには滅法弱い。どちらで印刷するか決めかねていらっしゃる方がまだいらっしゃるかもしれません。迷ったら「布ポスター」がオススメ。布なら雑に扱っても大丈夫。収納用の筒を持って行かずに済む。解像度の低さはトークで何とかなります。布ポスターで発表してみて、やっぱり紙の方が良いなと思ったら次からは紙へ印刷して行きましょう。

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