【カンタン自炊】電気ケトルを用いた失敗しない「ゆで卵」製造法

北大と国研で研究している化学系大学院生かめです。八年間の学生時代において、ほぼ毎日自炊して過ごしました。

八年間の学生生活を、ほぼ毎日自炊して過ごしました。自炊と言ってもたいしたものは作っておらず、野菜を切って肉を焼く程度のごくごく質素な食事です。学部生のころ、「誰でも作れる」と謳った料理本の1ページ目で見事に撃沈して以来、料理本は全部嘘つきだと思って生きてきました。難しいものを作ろうとしたら続きませんからね。

この記事では、八年間ヘビーローテーションしてきた最強の自炊料理「ゆで卵」をご紹介します。ゆで卵だって立派な自炊です。皆さんへの特別サービスとして、サルでも作れる方法をお教えしましょう。読み終えてもゆで卵を作れなかったら、あなたはおサルさん以下。最寄りの動物園でキーキー言っているボス猿と入れ替えてもらってください。

かめ

それでは早速始めましょう!

目次

【STEP0】スーパーで卵を買う

卵を買わないことには始まりません。適当に良さそうなものを見繕って買ってください。殻の色は何色でも大丈夫です。自分が一番美味しそうだなと思える色を選びましょう。私は橙色が好きで、白だとちょっと気が乗りません。理由は特にないのですが、食べ物の好みに理由を求めるのは野暮ってもんです。

ちなみに卵はスーパーの棚で一番安いやつを買えば問題ありません。高い卵を買ったところで、これからやることはお湯にぶち込んで放置するだけで、卵のポテンシャルの99%を無視した調理法なので、高級卵はもったいない。節約は自炊の基本です。

【STEP1】パックを開ける

卵を割らないよう、家まで注意深く運んでください。慎重かつ大胆に。ここで卵を割ってしまう方は、この先の工程をクリアできる見込みがありませんので、どうかお引き取りください、ありがとうございます。

パックを開ける前に、ちゃんと個数がそろっているか確認してください。

イギリス留学中、15個入りの卵パックを買ったのに中身が13個しかなかったことがあります。激怒ですよ、激怒。激おこぷんぷん丸。購入したスーパーへ怒鳴り込みに行ったのですが、インド系移民の店員に「お前の言いがかりだ!!」ともの凄い剣幕でブチ切れかえされ、すごすごと引き返しています。

日本のスーパーで個数不足は考えにくい事態ですが、念のため確認しておきましょう。チェックが済んだらパックを開封し、いよいよゆで卵作りの開始です!

【STEP2】電気ケトルへ入れる

作りたい数の卵を、殻付きのまま電気ケトルへ入れてください。私の1.2Lケトルには8個入りました。頑張れば10個いけますが、水位のことを考えてMAXまでは詰め込みません。水を入れすぎると突沸したときにヤケドして危険です。ゆで卵を作ろうとして救急搬送されたら笑い話にもなりませんから、少し控えめの個数にとどめておいてください。

卵はなるべくギチギチに詰めましょう。高校化学基礎で習う最密充填構造になるよう配置するのが理想的です。大学受験で化学を選択した方にはおなじみでしょう。選択しなかった方は「とにかくぎゅうぎゅうに詰める」と覚えておけば大丈夫です。

【STEP3】水を入れて沸かす

卵を入れた電気ケトルへ水道水を注ぎ込みます。一番上の卵がギリギリ浸かりきるくらいの高さまで入れてください。全体が浸かる水位で十分なので、入れすぎる必要はありません。もったいないですし、お湯を捨てるときに重くて腕がプルプルします。

ふたを閉じ、普段お湯を沸かすのと同じ要領でスイッチをONに。電気ケトルがフルパワーでアチアチのお湯を沸かしてくれます。あとは待つだけ。ここから先は電気ケトルに全てを委ねましょう。人類の英知が詰まった家電を、全身全霊で信じてください。

【STEP4】ブクブクし始めたらスイッチを切る

ここが唯一の注意ポイントです。電気ケトル式ゆで卵では、自動停止機能に頼らず自分の手でスイッチを切ります。

卵を入れているせいか、水が沸騰してもスイッチがなかなか自動で落ちません。放置すると延々と沸騰し続けて電気代がもったいないし、水が枯れると殻が焦げて大変なことになります。水がブクブクし始めたタイミングで、手動でOFFにしてください。

一つ注意。ケトルの前でぼーっと待っていると時間がもったいないからと離れたくなりますが、沸騰の瞬間を見逃すと、卵が茹ですぎになります。スイッチを入れたら、ケトルの前で待機。 スマホをいじりながらでいいので、ブクブクし始める音を聞き逃さないようにしましょう。耳をすませて、清らかな御心で水面を観察してください。

【STEP5】待てば完成

ゆで卵の固さを調整するには、二つのパラメータをいじります。

  • ブクブク沸騰させる時間(白身の固さに影響)
  • 余熱で温める時間(黄身の熟し具合に影響)

まず沸騰時間について。ブクブクタイムが長いほど卵の表面が高い温度にさらされ、白身が固くなります。卵の白身は高温で白く変質するタンパク質でできているので、温度が高ければ高いほどガッチリ固まる仕組みです。

固めが好きな方は、本格的にブクブクし始めてから15〜20秒後にスイッチを切ってください。 柔らかめが好きな方は、ブクブクし始めた直後にスイッチオフ。私は中間が好みなので、普段は5秒後に切って、いい感じの温泉卵を作っています。

次に余熱時間について。ケトルのスイッチを切ったあと、お湯の余熱で卵の内部までゆっくり火が通っていきます。余熱タイムが長いほど黄身に届く熱量が増え、固い仕上がりに。逆に余熱タイムを短くすれば、黄身がとろりとした半熟卵が出来上がります。半熟派はスイッチオフから1時間後、固ゆで派は2時間後にお湯から引き揚げてください 私は固め派なので、沸騰終了から2時間ほど待ってから食べています。

電気ケトル式ゆで卵製造法のここが最高

電気ケトル式ゆで卵の推しポイントは、ケトルと電源さえあれば完結する手軽さです。鍋もコンロも要らないし、湯切りもケトルを傾ければ終わりますし、後片付けもほぼゼロ。大学生のワンルームでも、出張先のビジネスホテル(←これ盲点でしょ)でも、電気ケトルさえあればどこでもゆで卵を作れます。

私はこれまでたくさんの料理を作ってきましたが、これ以上簡単な自炊料理を私は知りません。いくらなんでも、ゆで卵ぐらいならサルにだってできるでしょう。できなかったら本当にサル以下です。

ご自身がホモ・サピエンスを名乗れるかどうか、一度試してみてはいかがでしょうか。

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