北大博士課程を一年短縮修了した技術開発エンジニアかめです。
博士学生時代は日本学術振興会特別研究員DC1として活動していました。日本政府から月20万円の給与をいただいて活動していたのです。
研究遂行経費は二年連続で申請しました。数少ない節税対策を利用せぬわけにはいかないでしょう。初年度の研究遂行経費利用額は66.5万円。満額の72万円まではあと5.5万円届きませんでした。おかげで追徴課税を食らったのです。昨年の反省をふまえ、今年度こそは経費枠を満額利用してやろうと決心。どうすれば研究関連の出費に72万円使えるかなと悪だくみし続けた一年でした。
この記事では、特別研究員二年目の研究遂行経費枠利用結果を発表します。これから特別研究員になる方、研究遂行経費の申請内容でお困りの特別研究員さんらにピッタリな内容です。ぜひ最後までご覧ください。
かめそれでは早速始めましょう!
学会関係経費:4,500円
学会の年会費一年度分を支払いました。4,500円は、わざわざ科研費を使って払う規模の額ではありません。ポケットマネーからの支出を経費枠に組み込むことに。結局、この学会には出ませんでした。この学会の支部会が主催する別の学会へ臨時会員として参加したのです。残念ながら年会費は支払い損。まぁ、お布施だと思って支払っておきましょう。
各種研究集会等への参加費:2,000円
上記学会の交通費を組み込んでいます。交通費は交通費でも、ホテルと学会会場の往復交通費。
科研費では旅費交通費を賄えます。実際、学会参加に伴う航空便代とホテル宿泊料は満額カバーできました。しかし、空港ーホテル間やホテルー学会間の交通費は研究費から出せません。こういう所で自腹になった分を研究遂行経費へ組み込むわけです。本当は2,000円どころじゃ済みませんよ。軽く5,000円は超えているでしょう。しかし、交通費領収書の発行を失念しておりました。領収書が無ければ経費としては認められません。泣く泣く経費非計上といたしました。
学術調査に係る経費:415,270円
研究環境整備:341,528円
- 外付けCDドライブ:2,680円
- スライドガラス:4,826円
- WiFiルーター:5,980円
- 英語学習教材:1,650円
- 27インチモニター:41,800円
- イヤホン:14,080円
- キーボード:4,801円
- ミニPC:112,080円
- PC用マウス:1,985円
- 専門書:5,411円
- デスクチェア:35,278円
- プロジェクター:20,000円
- 博士論文仮製本ファイル:2,431円
- 課題解決通信講座受講料:66,870円
- 段ボール:2,578円
- 研究資料整理棚:11,818円
研究遂行経費は様々なものが認められます。研究に関する支出と認められるものであれば何だって計上できるのです。昨年度はスマホ通信料はもちろん、スマホのカバーフィルムや保護ケースまで経費として認められました。生成型AI使用料(後述)も経費計上できる前例を作っておきました。今年も前年度に倣って経費を大量計上。経費認定されそうなものはとりあえず全て書いておく作戦です。
生成型AI使用料:32,015円
4月から8月までChatGPTを、11月から3月までClaude AIを使いました。論文の英語校正やアイディアの壁打ち板役として獅子奮迅の活躍を見せてくれたのです。
AIを使わぬ研究活動など考えられません。今やAIなしでは仕事を進められなくなってしまいました。博士論文だってAIのおかげで完成したようなもの。AIがくれた執筆のアイディアに基づいて文章を書いていっただけ。人間の仕事って何なんでしょうね。AIを使うのが仕事? もうじき人間よりもAIの方が賢くなるかもしれません。やがて、人間がAIにアゴでこき使われるようになる気がするのですが…
スマホ通信料:41,727円
スマホの通信料を全額組み込みました。スマホなんて、研究連絡ぐらいにしか使いませんからね。
利用しているのはUQモバイル。ひと月あたりの利用料は3,500円前後。端末代支払い込みでこの価格。ドコモやauなどのフルキャリアと比較したら1/3ぐらいの値段。D1前期にドコモからUQに乗り換えました。回線速度は全く変わっていません。ただ利用料だけ安くなりました。出費が減るのは嬉しいこと。早く端末代を支払い終えて月々の通信料をもっと抑えたいものです。
所属・関連機関への交通費:60,800円
国研への共同研究打ち合わせに関する旅費交通費を計上しています。
最近の東京近郊のホテル代は高いですね。一泊で1.5万円もします。23区内なら一泊で2万円を超えるでしょう。ただのビジネスホテルでこの価格。2万円も払うなら路上睡眠すら選択肢に入ってきます。
最近はどの都道府県のホテルもインバウンド客向けの価格設定になりました。特別研究員にはあまりに優しくないお値段です。せめて日本人と外国人のホテル代を別料金にしてくれればいいんですけどね。外国人には日本人の倍額を吹っ掛けてみてもいいでしょう。特別研究員にまで宿泊代を吹っ掛けないで。破産します。研究できなくなる。ワカモノヲイジメテタノシイカ!…と連呼する人が昔いましたね。
追徴課税が心配
さて、今年度の研究遂行経費申請額は計48.3万円。昨年度よりも20万円近く経費額が減ってしまいました。ということは、ですよ。昨年度よりも多額の追徴課税が発生します。追徴課税率は約10%。経費未使用分は24万円。よって、最大2.4万円もの新たな税金支払いが発生することに。脱税だけはいけません。課せられた税金はちゃんと払います。
今年度こそは経費枠を満額使い切ってやろうと思っていました。追徴課税額ゼロ円で乗り越える予定だった。まさか、昨年度よりもお金を使わないとは。ちゃんと研究していたんですけれどもね。いったいどうすれば経費枠を満額使い切られたのでしょう。凡人の私には考えもつかぬウルトラC級の使い方があるのかもしれません。
【2025.5.9追記】二年目の研究遂行経費は366,713円で確定
48.3万円で請求した経費が「36.7万円」で決着しました。今年度からレギュレーションが変わったのでしょうか。スマホ通信料を計上できなくなってしまいました。英語学習教材もアウト。通信講座受講料さえ経費に入れられません。
私用と分けられぬ費用は経費計上できないのがルール。昨年はスマホ代と英語教材を計上し、認められました。そもそも、スマホや英語は研究にしか使いません。私なんかに連絡してくるのは研究界隈の人間に限られています。日常で英語なんか使わないって。ラボや国研でしか使わない。スマホ代も英語本代も明らかに研究用途なのに。今年は経費認定されませんでした。残念です。大変遺憾であります。



経費枠を36万円も余らせてしまいました。3万円以上の追徴課税を被弾することになっちゃいました…




















コメント