北大生が在籍中にフルマラソンに挑戦すべき理由【最高の環境をフル活用せよ】

大学に入るまで、私はランニングとまるで無縁の人間でした。わざわざ自分の脚で42kmも走るなんて、なぜそんな苦行を好き好んでやるのだろうと本気で思っていたくらいです。

しかし、北大に入学して最初の春、気持ちが一変しました。

正門からメインストリートへ歩き出すと、左右にポプラやイチョウの並木が続いていて、その奥にロータリーまでまっすぐ伸びる道が見えます。信号は一つもなく、木漏れ日の下を風だけが通り抜けていく。この景色を前にして、「ここ走ったら絶対に気持ちいいだろうな」と思っていました。

翌日にはランニングシューズを買い、軽い気持ちでジョグを始めました。走ってみるとやはり気持ちが良くて、どんどんのめり込んでいきました。気づけばフルマラソンに出場し、100kmのウルトラマラソンに出るまでになったのです。

北大のキャンパスには、ランニング未経験の人間すら走らせてしまう力があります

一度走り始めてしまった人間は、そのうちフルマラソンを走りたくなります。環境がいいと練習が続くし、練習が続くと距離を伸ばしたくなるし、距離を伸ばしていった先にフルマラソンがあるのです。

ただ、この環境は在学中しか使えません。卒業してあのキャンパスを離れた今、自由に走れた日々がどれほど贅沢だったか身に沁みています。だから、北大生は在学中にフルマラソンを走っておくべきだと思っています。

寿司屋に入ったら寿司を食べるでしょう? 北大生になったら、ランニングをしましょう。そういうことです。

目次

あんなに練習環境の良いキャンパスは北大だけ

北大のキャンパスは、外周をぐるっと一周すると約7kmあります。しかもこの全区間が信号ゼロです。

市街地を走った経験のある方ならピンとくると思いますが、赤信号に引っかかるとせっかく上げた心拍がストンと落ちて、それまで刻んでいたリズムが台無しになります。北大の外周にはその煩わしさがありません。一度走り出せば、自分が止まりたくなるまでずっと走り続けられるのです。

北大は夏場も走りやすいです。キャンパスにはこれでもかと緑が生い茂っていて、頭上の葉が日差しを遮ってくれます。そもそも札幌は本州に比べて気温が低く、湿度も控えめ。8月でも朝夕であれば気温20℃前後で涼しい風が吹き抜けるので、快適に練習していけるでしょう。

北大には長いメインストリートがあります。ロータリーからロータリーまでの直線距離が約1.2kmあり、インターバルトレーニングにちょうどいい長さなのです。1.2kmを全力に近いペースで駆け抜けて、ロータリーを回りながらゆっくりジョグで呼吸を整える。落ち着いたら、再スタートして追い込む。これを何本か繰り返し行うだけで、心肺機能を底上げする本格的な練習ができてしまいます。

さらに、北大には学生が自由に使える陸上競技場があります。トラックの路面は土で、アスファルトに比べて着地がずっと柔らかいのが特徴です。マラソン練習でいちばん怖いのは故障ですから、膝や足首をいたわりながら心肺を追い込めるのはありがたいです。もちろん、使用料は無料。月額数千円のジムに通うより、まず自分の大学のトラックを走ってみてほしいと思います。

練習で汗をかいたら、サークル会館の前へどうぞ。ホースがありまして、ここで豪快に水浴びができます。真夏の練習後に水を頭から被ると、全身の熱がスーッと引いていって、気持ちがいいですよ。周囲の目が気になる方もいるでしょう。大丈夫です。走り終えた直後の人間から羞恥心はきれいに蒸発しておりますので、安心してください。

ここまで読んでお気づきでしょう。外周のランニングコースから、メインストリートでのインターバル、土の陸上トラック、練習後の水浴びに至るまで、すべてが大学の敷地内で完結しています。これほど練習環境の整ったキャンパスは、全国を見渡してもなかなかないでしょう。だから、北大生は在学中にこの恵まれた環境を使い倒していただきたいのです。

北海道マラソンよりも、秋の大会を推したい

北大生がフルマラソンに出ようと思ったとき、まず頭に浮かぶのは、おそらく北海道マラソン(道マラ)でしょう。毎年8月下旬に開催されて、1万人以上のランナーが札幌の街を駆け抜ける道内最大のマラソン大会です。

道マラに出ていただいても構いません。それはそうと、私としてはもっと条件の良い選択肢があると思います。

いくら北海道といえど、8月下旬は暑いです。レース中に25℃を超えることは当たり前ですし、年によっては30℃近くまで上がります。暑さのなか42.195kmを走ると、身体への負担がかなり大きくなるのです。初めてのフルマラソンにこの条件は、酷です。なんとかフィニッシュしたとしても、頭には暑くて辛かった記憶が刻まれるでしょう。大学を離れてからも走り続けたいとは思わないのではないでしょうか。

ちなみに私は北大に8年いて、道マラは一度も走りませんでした。暑い時期の出走を見送り、涼しい季節のレースに出ていました。走るなら、もう少し涼しくなった秋がおすすめです。

10月であれば、根室管内の中標津町で開催される別海町パイロットマラソンがあります。この大会の魅力は、完走後のご褒美。フルマラソンを走り切った暁には、道東の濃厚な乳製品と、立派な鮭を一本丸ごといただけます。鮭は直接持って帰ることもできるし、後日、郵便で家まで届けてもらうことも可能です。

11月であれば、札幌の真駒内で行われる作.AC真駒内マラソン(作マラ)を推します。こちらは私もB2とD2のとき二回走りました。

作マラの良いところは、ペースメーカーがつくことです。2時間50分を切りたいシリアスランナーから、5時間や6時間かけてとにかく完走したい方まで、幅広いペース帯で先導してもらえます。初めてのフルマラソンでいちばん怖いのはペース配分の失敗。レースの興奮で前半につい飛ばしすぎ、30km以降でゾンビになるのが様式美なのです。その点、ペースメーカーに付いて行けば、序盤から適切なペースで刻んでいけるし、終盤まで足を持たせられるでしょう。

最後に

フルマラソンを完走すると、日常のしんどい場面での踏ん張りが変わります。

大げさに聞こえるでしょうか。実際、42.195kmを自分の脚だけで走り切った事実は、その後の人生でじわじわと効いてきます。卒論の〆切に追われているとき、就活で心が折れそうなとき、あのときフルマラソンを完走できたのだから大丈夫だろうと、根拠ゼロの自信が湧いてきます。

北大のキャンパスは、皆さんが大学に在籍中は使い放題の最高な練習環境です。卒業して街なかを走るようになると、200mおきに赤信号で止められるコースに苦しむ日が必ず来ます。あのストレスフリーな外周7kmがどれほど恵まれていたか、離れてから痛感するのです。

だからこそ、北大生のうちにフルマラソンへ挑戦してみてください。走り終えたあとの自分は、走る前の自分よりも頼もしくなっているはずです。

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

カテゴリー

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次