西広島駅前で味わう本格尾道ラーメン、WANの一杯【実食レビュー★4】

仕事終わりに西広島駅で電車を降りた。改札を出て歩くと、赤ちょうちんのお店が見えてくる。尾道ラーメンWAN 西広島駅前店。

広島で生まれ育った私は、尾道ラーメンを常食してきた。ひょっとしたら、お好み焼きよりもハイペースで食べてきたかもしれない。我が血液の1/3は、尾道ラーメンのスープでできている。

のれんをくぐって店内に入ると、湯気と香りが顔面を直撃した。煮干しの香ばしさが先に届き、その奥から醤油の焦げた甘みが追ってきて、背脂の獣臭もじんわり混ざってくる。深く息を吸うと、口の中に唾が溜まった。ああ、早くラーメンを食べたい。お腹すいた……

カウンターに腰を下ろし、看板メニューの尾道ラーメンを注文。せっかくなのでチャーシューの追加トッピングもオーダーする。

視線をメニュー表に落とすと、注意書きが目に入ってきた。スープは最後にお召し上がりくださいとのこと。麺と具で尾道の世界観を存分に味わい、味わい尽くしてから最後にスープへ向かうのが、この店の食べ方らしい。ふ~ん、そういうお店もあるのね。と思っているうち、目の前にどんぶりが置かれた。

着丼。

スープは濃い飴色で、表面に背脂の白い玉が浮かんでいる。油膜が照明を受けてとろりと光り、青ネギが鮮やかなアクセントを添える。湯気が顔に当たって、額がじっとり湿った。

ルールに従って、まずは麺から箸を入れる。

中細ストレート麺がスープを纏って、口へちゅるりと滑り込んできた。表面はツルツル滑らかなのに、噛むと芯にしっかりコシが残っている。背脂のまろやかな甘みと、醤油の塩気が、麺と一緒に口の中で広がった。これは旨い。一口で脳が覚醒した。三啜りもすれば額に汗が滲み、首筋がどんどん温まってきた。

チャーシューを箸で持ち上げてみると、赤身と脂身の境目がスープに溶けかけていた。噛んだ瞬間、繊維がほろりとほどけた。脂身が舌の上でじゅわっと溶け、肉の甘みが口の中で拡散していく。

麺と具を平らげて、いよいよ締めのスープ。両手でどんぶりを持ち上げ、ふちに口をつけて啜った。

背脂の甘みがふわっと舌に広がり、醤油が激しく主張してくる。一拍遅れて、煮干しの旨みが舌の奥に染みてきた。喉を通った後で鼻から抜けるのは、焼き醤油のまろやかな余韻。順番に到着する味が、最後にひとつの形へと収斂する。なるほど、”スープは最後にお召し上がりください”の理由が分かった気がする。

・・・・・・・

味の評価だけで言えば、私は迷わず満点を差し上げたい。スープの設計に妥協がなく、麺の質感や茹で加減も的確で、薬味の使い方にも抜かりがない。とても美味しい。

それでも総合評価は★4とさせていただく。追加トッピングにチャーシューを頼んだが、本当に追加されたのだろうかというほどお肉のボリュームが少なかった。このお店のラーメンはスープが最高に美味しいので、チャーシュー追加よりも替え玉で麺を味わった方が満足するのではないか、と思った。

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