ミソフォニアの人が「天才」と言われる3つの理由

こんにちは!札幌と筑波で蓄電池材料研究をしている北大化学系大学院生のかめ (D2)です。鼻をすする音や咳払いの音など特定の音を聞くと堪えられなくなるミソフォニア (音嫌悪症)という病気を患っています。

ネットで「ミソフォニア」と調べてみると、「ミソフォニア ”天才”」という検索候補が挙がってきたんですね。カフカやダーウィンを始めとする偉人がミソフォニアだったことから天才説が浮上したみたい。別に”私が天才である”と皆さんに自慢したいわけじゃありません笑。「変人」とあだ名を付けられたことはあっても「天才」と言われた経験はまだないですから。

この記事では、ミソフォニアの人間が天才肌であるが所以を3つ考えてみます。

  • ミソフォニア天才説の理由を一緒に考えてみたい方
  • ミソフォニアに苦しんでいらっしゃる方
  • 自分自身を何とか好きになりたいミソフォニアの方

こうした方々にピッタリな内容なので是非最後までご覧ください。

かめ

それでは早速始めましょう!

本記事ではミソフォニア患者の対義語に”常人”という言葉を用います。ユダヤ教の選民思想の如く、我々ミソフォニア患者を決して特別視しているわけではない点にくれぐれもご注意を。

目次

聞こえる世界が全く違う。受け取り方が違えば常人とは異なるアウトプットが生まれるのも必然

常人とミソフォニアの人間とでは”聞こえる世界”が全く異なります。見える世界は価値観で変わるが、耳から入って来る音の感じ取り方はミソフォニアを持つか/持たないか次第で大きく変わってくるのです。

私自身、中学生まではミソフォニアじゃありませんでした。ココで言う”常人”のカテゴリーに属して普通に学校や家で暮らしていたのです。高校でミソフォニアを患って以来、常人時代と比べて音の受け取り方がガラリと変わりました。鼻をすする音を始めとする嫌な音、つまり『受け流せない音』が生じたのです。嫌な音を聞くと心臓の脈が一、二拍止まっちゃう場合も。瞬時にイライラが募る、もしくは途方もなく哀しい気分になります。こんなこと、常人時代には一度もありませんでした。簡単にスルーできた音さえ脳の中に留まり私を徹底的に痛めつけるのです。逆に、ヴァイオリンを始めとする高周波な音が耳に入ると笑顔が溢れる。気持ちが良くてたまらない。脳内に溜まった音のカスが一掃されてスッキリする感覚があります。

このように、ミソフォニアを患う人間とそうでない人間とでは、同じ世界に住んでいたとしてもそこから受け取られる情報が全く違います。インプットの内容は同じであってもインプットの『され方』が異なるためです。つまりインプットされる情報も異なる。聴覚が過敏であればあるほどインプットの『量』も増えてくるでしょう。よって、ある音を聞いたのち各々から繰り出されるアウトプットが常人とは異なったものに。量・質ともに違うでしょう。たとえ量は同じであっても、質、たとえば問題に対する考え方の角度は全く変わってきます。コレが天才と呼ばれる所以。人と違うアウトプットを生み出せるから天才と思われるのです。

常に脳が緊張モード。絶え間なく強化されている状態だから

お察しの通り、ミソフォニアの人間は常に緊張状態。”四方からいつ、自分の嫌な音を発されるか…”と常時ビクビクしているのです。同じ空間に自分以外の他人が居たらもう絶対リラックスできません。どれだけ豪華なソファーや料理を目の前に並べられたとしても、です。だって音が怖いんですもの。寛いだり美味しいものを食べたりしても、少しでも嫌いな音が耳に入れば今まで築いてきた楽しい高揚感がたちまち台無し。公共交通機関に乗っている時など地獄、文字通り針地獄。逃げようにも簡単には逃げられない状況へ心身が消耗させられるのです。「皆と居るより一人で過ごしたい」、コレが我々ミソフォニアの本音。世界に自分ただ一人しか居ない状況が最も楽なんですよね♪

社会で命を繋ぐにあたり、人の音が全くしない空間で暮らしを完結させるのは困難。オンラインで仕事の全てが片付くエンジニアやフリーランスならまだ良いものの、営業職やサービス業に就く会社員だと人との接触がほぼ不可欠。聴覚を中心とした緊張感が常に維持されているわけです。絶え間なくプレッシャーを受け続けている状態。正直、めちゃくちゃ辛いですよね… どこに行っても如何なる時でも音に潰されかねない儚い生活は。

別の視点から考えてみると、脳が絶え間なく強化され続けている状態ともとれるのではないでしょうか?24時間筋トレをしてムキムキになっていくボディービルダーのようなイメージ。筋肉は使わないとき活動を停止しているけれども、脳はその持ち主が死ぬまで活動を停止しません。起きている時は言うに及ばず、我々人間が眠りについている時も心臓を動かすために活動しています。つまり休みが要らないわけです。否、休んだら人が死ぬから「休むに休めない」という方が正解かな?年中無休で働ける脳味噌を強化し続けたらどうなるか?きっと、並外れたパワフルな脳味噌が出来上がるに違いありません。こうして天才は誕生します。記憶力に長けた脳味噌、優れた発想力や表現力を持つ脳味噌など、各々の持つ特性によってさまざまな天才が生まれるのです。

ミソフォニアの人間は常に先を予測して行動します。今から何秒後に周囲の誰がどのような音を発しそうか計算しておくのです。それもこれも、身体が受けるダメージを軽減するため。ある程度構えて準備していないと、不意打ちで嫌な音を聞いてしまったら体に尋常ではない大ダメージを負うからです。不断の不断な予測によって自然と大局観が養われます。この現代に大局観を備える人はあまり多くありませんから、それが天才と呼ばれる所以なのかもしれません。

緊張量が多いからこそ、フッと力を抜いた瞬間にアイディアが雨後の筍のように降ってくる

新しいアイディアの浮かびやすい場所は総じて『三上 (さんじょう)』と呼ばれております。三上とは馬上・枕上・そして厠上の3つ。現代社会に当てはめてみれば①乗り物②ベッド③トイレの3つ。三上がアイディアの源泉たりうる所以は気を抜きリラックスできるから。己の緊張を緩めた途端にアイディアが天から降ってくるのです。

ただ、我々ミソフォニアの人間は三上でもリラックスできません。乗り物など緊張しっぱなし。至近距離で鼻をすすられあっという間にノックアウトされる可能性も。三上でさえ休めない我々が休める場所は家の自室のみ。この世の唯一のセーフティーゾーンで思う存分羽を休めるのです。

私の過去の経験上、アイディアは事前の緊張が強ければ強いほどたくさん降ってきやすい傾向に。乗り越えたイベントがハードであればあるほど独創的かつ大量のアイディアが得られるのです。ミソフォニアの方の緊張量はもはや言うまでもありません。時には息もできぬほど張り詰めた緊張感に見舞われながら生きていますから。したがって、一瞬でも緊張状態が解けた途端、まるで雨後の筍のように次々とアイディアが噴き出してくるのです。その勢いは武田騎馬軍団の如く、アイディアの緻密かつ正確なること一糸乱れぬファランクス隊形 [参考画像]の如し。また、ミソフォニアの方は常人とは情報の感じ取り方が違う。おまけに脳は24時間強化体制。「天才」と呼ばれるに相応しい圧倒的なアウトプットを発揮できるメカニズムが自然と整っているのです。

最後に

ミソフォニアの方が天才肌であるが所以の考察は以上。個人的には、ミソフォニアの方が天才肌なのも必然かなぁと感じました。

本記事がミソフォニアの方に元気を出して貰えるキッカケになれば幸いです。辛くても何とか生きて行きましょう。辛くて仕方がない方は私と文通でもしてみませんか?コメント欄、またはお問い合わせページよりメッセージをお送り願います。

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