自分の子供には中学受験をさせたくない理由【中学受験経験者が語る】

札幌と筑波で電池材料研究をしている北大化学系大学院生かめ (D2) です。親から中学受験をやらされ、小学四年生から中学受験塾に三年間通い、第一志望校に落ちて第二志望の中学校へと進学しました。

中学受験には何一つとして良い思い出がありません。やりたくもない勉強をやらされた記憶、テストで悪い点を取って親に詰められた記憶、本命校の受験に落ちて努力が報われなかった記憶など、散々な思い出が。自分にもし子供ができても中学受験をさせたくありません。子供の方からやり出さない限り、”勉強しろ”ともせっつきたくない。ハッキリ言って中学受験は子供に有害。大人が受験ビジネスで儲けるために子供を巻き込んでほしくありません。

この記事では、中学受験経験者として、自分に子供ができたとしても中学受験をやらせたくない理由を話します。子供に中学受験をさせようか迷っていらっしゃる親御さんにピッタリな内容なので、ぜひ最後までご覧いただければ幸いです。

かめ

それでは早速始めていきます

目次

勉強が大嫌いになった中学受験

小学四年生の4月から中学受験塾に通い始めました。小4の頃は算数と国語の二教科。通塾頻度は週2~3回程度。小5あたりから算数・国語・理科・社会の四教科授業に。通塾のペースは平日ほぼ毎日になりました。好きだった科目は社会科。昔から歴史漫画が好きで親に買ってもらっていたおかげか、社会科だけは好きで、かつ得意でした。嫌いな科目は社会科以外の3つ。特に国語に関しては絶望的。日本人離れした国語力を発揮。

塾では社会科よりも社会科以外の方がたくさんの授業があります。それゆえ、得意な科目よりも苦手な科目の講義の方が多いことに。これが苦痛で仕方がありません。先生の話が全然分からないからこれっぽっちも面白くなかったのです。いくら注意して先生の話を聞いてもサッパリ理解できない。自習をしてもイマイチ分からない。何が分からないのかも分からないから質問に行けない。当然、社会科以外のテストはからきしダメ。面白くない→授業が分からない→テストで点を取れない→親に怒られてもっと面白くなくなる…

中学受験勉強を経て、『勉強』という行為自体が大嫌いになりました。あれほど好きだった社会の勉強すら嫌いになりかけたぐらい。勉強嫌いとして中学校に進学した結果、中1時代の勉強時間は一日12分。教科書をパラパラめくってその日の授業内容を復習する程度。成績はめちゃくちゃ悪かったです。270人いる学年で200~250番台でした。

子供に勉強させて嫌いにさせるぐらいなら、勉強させず、放っておいてくれた方が健やかに育ったかと存じます。10歳前後の子供に勉強させて何の役に立つのだかわかりません。

頑張って勉強しても第一志望校に行けず、胸の中には劣等感だけが残った

不得意なら不得意なりに頑張って勉強に取り組みました。難しすぎて何が書いてあるのか意味不明な算数のテキストを解読したり、暗記だけで点数を取れそうな単元を集中的に覚えて対策したりした。中学受験ではその当時の最善を尽くしました。しかし、努力は報われず、第二志望校への進学となったのです。不合格になった時はボロボロに泣き崩れましたね。「あぁ、自分はこの中学校に行けないんだ…」と、全身の力が抜け、胸を虚無感が支配しました。

受験が終わって自分の中に残ったのは、第一志望校に対する強烈な劣等感。自分はアイツ等よりも頭が悪くて劣っているんだ、、、と。中学生時代、市内で第一志望校の制服を着た学生を見るたびに劣等感がぶり返してきました。受験のことを忘れたくっても、登下校時、毎日のように彼らの制服を見てしまうから忘れられません。悔しくて悔しくてたまりませんでした。何とかして見返してやりたかった。しかし、勉強が嫌いになった以上、勉強でリベンジするのはもう無理な話。解決困難な劣等感だけが残ったわけです。本当に辛かった。中学をやめたくなったぐらいに。

遊び方を知らないまま中学生になった

中学受験をしない世間の小学生たちは、公園で鬼ごっこをしたりジャングルジムで遊んだりしています。ワーワー騒ぎながら走り回り、仲間とじゃれ合って絆を深めているようです。私ときたら、小4から塾の中へ缶詰めでした。日光ではなく蛍光灯に照らされて。遊具にではなく白い壁と机に囲まれて。外で遊び回れたのは学校の休み時間だけ。運動不足でブクブク太って、学校にて”デブ”といじめられたのも仕方がありません。

小さい頃から勉強漬けで過ごしてきた結果、遊び方を知らぬまま中学生になりました。【遊び】という概念が分からないのです。これまでの暮らしに遊びはありませんでした。同級生と一緒に学校外で遊んだことも、食事を食べに行ったことも、ワイワイ騒いだ経験もなかった。そのせいか、中学に入ってからひどく苦労しました。誰かと一緒に遊べないから、友達の作り方が分からないのです。学校内では一人ぼっち。一人で過ごしているといじめの標的に。中一から中二までこっ酷く虐められました。

かめ

遊び方が分からないせいで大学生になっても苦労しました。大学生にとって”楽しい”とされている飲み会やカラオケに行っても全然面白くなく、一人で過ごす時間が自然と増えて一人ぼっちの学生生活となったのです

自分の子供には中学受験をさせたくない。勉強するなら外で走り回って遊んで欲しい

私にとって中学受験は何の益をも生まぬ苦しい時間でした。勉強が嫌いになり、劣等感が芽生え、おまけに遊び方を知らぬ不健全な中学生になったのです。私の親としてはコレで満足だったのかもしれません。なんせ、子供の状態がダメになればなるほど、より簡単に子供を支配できるようになりますからね。しかし、子供の立場的にはたまったものではありません。その後の人生でひどく苦労させられるほどのハンディキャップを背負わされたも同然だから。子供のくせに遊び方が分からないって、ハッキリ言って異常ですよ。算数や理科の勉強をする前に遊び方の勉強をした方が良かったでしょう。

もしも自分が子供を授かったなら、子供には勉強させるより、外で思い切り走り回ってもらいます。丈夫で健康で明るい子供に育て、知的好奇心MAXの状態で成人させたいです。その方が前向きに勉強できると思いますよ。間違っても中学受験などさせません。仮に受験をさせるとしても高校受験からでしょう。受験勉強よりも受験突破後の未来の方へエネルギーを使ってもらいたいです。

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