研究室生活春夏秋冬vol.54 D2・8月|冷蔵庫とミニPCをGET!難産だったA報を投稿。三年ぶりにTOEICを受験

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2日:悲願達成。ようやく冷蔵庫を手に入れた!!(リア幸40)

B1からD2・8月までの七年半、冷蔵庫無しで暮らしてきた。北大進学時、親から『冷蔵庫を買ってやろう』と言われるも、「北海道は涼しいから冷蔵庫なんか要らんやろ」とスイートポテト並みに甘い目論見を発揮。せっかくの申し出を断り、冷蔵庫無しで北海道へ。ちなみに進学時、洗濯機もテレビも買って貰わなかった。必要なモノは自分でお金を貯めて買う心積もりだった。最初から親に甘えていてはダメ。屯田兵のように全くのゼロから新生活をスタートする気概が必要。

B1~B3は文字通り、冷蔵庫無しでの生活。冬場は大丈夫だった。野菜やアイスなど、傷んだり溶けたりするものは外に置いておけば自動的に冷凍されるから。卵が全球凍結してしまうのには弱らされた。白身がカチカチに凍るため、沸騰したお湯の中に卵を入れて解凍してから食べた。問題なのは夏場。冷蔵庫無しでは食べ物がすぐに痛む。いくら本州より多少涼しいとはいえ、北海道も日中は30 ℃を越えて暑くなる。米は発酵して納豆の如くネバネバになるし、キャベツは一晩で傷んで真っ黒になった。学部生のとき、私はド貧乏だった。一日二食を食べるのがやっとの有様。路端の雑草を摘んで茹でて食べて飢えをしのいだことも。道草を食わねばならぬほど寒い懐事情だから、傷んだ食べ物をも食べねばならない。身体に悪いと承知しながらも発酵した米を食べた。イグアスの滝の如く激しい下痢を催すまでが恒例行事。

B4に上がって研究室に配属。研究室には学生部屋に冷蔵庫が備え付けられていた。炊飯したお米を冷凍庫に入れて保存。食べる時にレンジでチンして解凍。家に置いていた卵と野菜を冷蔵庫の空きスペースへ入れさせて頂いた。おかげで食べ物が傷まず、腹を下すことは金輪際なくなった^ ^。しかし、平日はもちろん、土日も研究室へ行かねばならなくなった。研究熱心だからじゃない。自分の食べ物が入った冷蔵庫が研究室にあるから土日も研究室に行かざるを得ない。毎日研究室へ通い詰める癖は冷蔵庫不所持により植え付けられた。幸か不幸か研究にもハマり、”博士課程”という現代の底なし沼に足を突っ込む決意を下すまでに。

私は今、博士課程を一年繰り上げ、二年で早期修了しようとしている。今回が北海道で迎える最後の夏になるはず。夏になってから一か月が経過。あと二か月耐えれば冷蔵庫の要らぬ季節になる。しかし、もうこれ以上は我慢できなかった。この世に生まれて初めて【冷蔵庫が欲しい】という強い感情に駆られた。抑圧していた物欲が暴発したわけではない。冷蔵庫の為に毎日研究室へ通い詰めるのが滑稽に思え、かつアホらしくなった。異常だよ、異常。冷蔵庫を買えば済む話なのに。なぜ買わないんだ。なぜ痩せ我慢をする。買うお金はある。なんせ私は同世代で700人しか居ない、天下のニホンガクジュツシンコウカイトクベツケンキュウインDC1だもの。たった5万円出せば冷蔵庫が手に入る。諭吉さん…じゃなかった、栄一さんを5人出せば買える。いや、わざわざ5名もご足労頂かなくなって良いかもしれない。普通のスペックの冷蔵庫なら栄一さん4人で済む。4万ぐらい気前良く出せずに何が日本男児だってんだ。たかが4万円でビビっていたら、この先、車も家も結婚指輪も買えねぇぞ。

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