27日(リア幸60)
A報がアクセプト!!!
終戦。無事にアクセプトされた。こんなに早くアクセしてもらえるとは思っていなかっただけに驚いた。まるで神様に早期修了を手助けしてもらっているみたい。『アクセプトさせてやるから頑張れ。耐えろ、正気を保て!』と喝を入れられているようだ。毎週神社へ走ってお参りに行ったご利益がここに顕れた。今週末は今回の論文アクセプトのお礼参りへ行こうと思う。11月の京都の学会では、暇な時間に伊勢神宮へでも行こうかな。いや、勝利の神様だったら石上神宮の方がいいかもしれない…
A報のアクセプトにより、博士課程で残された仕事は学術論文一報の投稿と博士論文の提出のみとなった。延々と続いたTo Doリストにもようやく終わりの兆しが見えた。学術論文はもう既に日本語原稿が完成してしまっている。博士論文だって夏休みの間にほとんど仕上がった。あとは自分がどの程度で満足するかの勝負。安牌に済ませることもできるし、今までと同様、精神の限界に挑戦して完璧な論文執筆へ挑むことも可能。今年はまだ研究以外にも「国家試験」と「フルマラソン」と「TOEIC」がある。時間に余裕があれば電子書籍だって書きたい。研究へばかり時間を割くわけにはいかない。しかし、研究へ邁進できるのはおそらく人生でこれが最後の機会だろうし… 研究は自分が満足できる程度にやりたい。後になって”もっとやっておけばよかったな”と後悔しないで済むようにしたい。
研究室の後輩の学振DC1審査結果開示…
午後、学振DCの審査結果が開示された。博士課程へ進もうとしている無謀なM2の審査結果を見届けた。
残念ながら彼は不採用。不採用ランクはB (上位20~50%) だった。学振DC1は業績量で決まるゲーム。圧倒的な実力を備えるトップ層内定者を除けば採用の可否はほとんど運で決する。DC1なら英語の論文出版歴があれば採用される可能性が大。惜しいことに、彼が申請書を提出したときは英語論文の”査読中”だった。ステータスが”受理済み”ならばおそらく内定していたはず。残念だ。だからあれほど口うるさく「さっさと論文書けよ」と言っていたのに。論文を書けるデータが揃ってから書き始めるまでに一年もかけてはダメだ。データが揃ったらとりあえず書き始めないとDC1申請に間に合わない。
彼の申請書作りに協力したからなのか、彼の不採用がまるで自分のことのように悔しい。DC1のバトンを彼に受け継げなくて申し訳ない。内定すると思っていたんだけれどもなぁ。世の中はそう単純にはできていないらしい。彼にはぜひ来年リベンジしてもらいたい。D1時代は北大のフェローシップでしのいでもらい、D2からは学振DC2へ採用されて豪遊生活を味わってほしい。彼にはあと二回チャンスがある。さすがに三振はしないだろう。出し続ければ一度ぐらいなら当たるんじゃないか?
二年前、自分は研究室開設以来初めての課程博士進学者となり、かつ研究室史上初の学振DC1採用者となった。学振DC1で科研費を貰えたおかげでD1の10月からイギリスへ留学できた。もしもDC1に落ちていたら英国留学はできなかったはず。このブログを開設する気にもなっていなかったんじゃないだろうか。苦労して稼いだ科研費で赴いた留学は残念ながら最悪な結末に終わった。しかし、そもそもDC1に内定しなければ最悪な経験さえ積めなかったわけだ。「お金はあるけど留学しない」と「お金がないから留学できない」は同義ではない。喀血するほどの辛い思いを味わったイギリス留学だが、留学へ行けただけでも僥倖だし、留学という選択肢を行使できる環境にあって本当に良かったと思う。
夜、同じ研究室から博士進学するもう一人の後輩から連絡が来た。彼女の方はDC1に通っていたらしい。落ちた方は『オレ絶対受かると思うんですよね~^ ^』と自信満々だったのに不採用。通った方は『通るかどうか分かりませんが…』と終始自信なさそうな感じだったけれども採用。世の中って本当に何があるか分からない。ありとあらゆる出来事は運に左右されているのではないかと勘ぐってしまう。実力の過大評価は死に直結する。かといって過小評価もメンタルに悪影響を及ぼすだろう。私は自分の力を過小評価するタイプ。過小評価もほどほどにしておかなきゃまた喀血する羽目に陥るから注意したい。
28日(リア幸75)
広島へフライト
来月1日の内定式へ参戦するため広島へ飛んできた。
地下鉄代をケチるため、北大構内をトコトコ歩いて南下する。木々が徐々に色彩を帯びてきた。緑だったのが黄色や橙色に変わってきた。もうすぐ紅葉の季節が訪れる。最近は朝晩の寒暖差がものすごいし、綺麗で美しい紅葉が見られたら嬉しい。そういえば、研究室に配属されて以来、北大の紅葉を見たことがない。紅葉の時期はたいてい筑波へ実験に行っていた。今年は紅葉シーズンを最初から最後まで札幌で過ごせそう。学生ラストの一年だから北大の春夏秋冬を両目に焼き付けておきたい。
このたびの広島への移動には神戸空港行きのスカイマークを利用。広島空港行きのフルキャリアへ乗るよりも、神戸までスカイマークで、神戸から広島まで新幹線で行った方がトータルで安上がりだから。研究室の後輩曰く、札幌から岡山まで行くのにも神戸空港経由の方が安いらしい。フルキャリアは高すぎて困る。スカイマークぐらいサービスを簡素化しても問題はないだろう。というか、広島-札幌間にもスカイマークを飛ばして欲しい。ANAとJALの二便しかないのは不便極まりない。
定刻通り神戸空港へ到着。ポートライナーと地下鉄を乗り継いで新神戸駅まで。山陽新幹線で一気に広島へ。200km以上もの道のりをわずか一時間少々で走り抜けた。駅では大勢の女性出待ちファンが。模範的北大生の私ではなく、今宵広島でライブをやる男性グループを今か今かと待っていたらしい。あんなに大勢の女性から黄色い歓声を浴びせられたらさぞかし気持ちがいいだろうな。自分も一度でいいから可愛い女の子にキャーキャーもてはやされたい。
53回目の献血 (血漿)
実家に荷物を置き、すぐ本通の献血センターへ行ってきた。今日を逃すとしばらくは献血できなさそう。来週以降は10/13の100kmマラソンに備えてコンディションを整えていきたいし、それが終わったら今度は11/23の福知山マラソンに向けて血気盛んに練習したい。フライトの疲れだとか何とか言っていられない。いつ行くの?今日でしょ。私の血液を待っている人がいるんだ。
広島の献血センターは、札幌の行きつけの献血ルームより数段階クオリティーが低かった。飲み物のバリエーション然り、献血イスの数も然り。まさか景品に何も貰えないとは思っていなかった。来年からはここへ通い詰めなきゃいけないのかと思うと気分が憂鬱になる。まぁ、ボランティア活動だと思って粛々と通うしかない。景品に期待しているようでは全人教育を受けた模範的大学生失格である。
今回で献血は53回目。あと47回行って100回目に到達し、金色有功章をもらったら献血を引退するつもり。
花火大会!
献血ルームのすぐ近くにある電停から路面電車で宮島口へ。大勢のカップルに囲まれながら一人で花火大会へ行ってきた。今年は忙しくて札幌で花火を見られなかった。花火の音と匂いしか楽しめず、花火を見たくて仕方がなかった。そんな折、宮島で花火をやると知った。これは行くしかない。たった一人でも、連れがいなくても、花火を愛でて真夏の終わりに頬を緩めることぐらいならできる。それぐらいの息抜きぐらいはさせて欲しい。早期修了に向けてラストスパートするにはいま休んでおくしかない。
花火は大鳥居のすぐそばで打ち上げられるそう。せっかくなら打ち上げ場所の近くで見たい。フェリーで宮島へ渡ることに。
打ち上げ開始予定時刻を5分ほど経過。「いつ始まるんじゃろね〜」「そうじゃねぇー」とざわつく群衆を一発の花火が不意打ちしてショーがスタート。
大勢の観客の話し声をうち破る爆音が一帯へと響き渡る。大小様々な花火が惜しげもなく次々と打ち上げられた。赤色、桃色、青色、緑色、黄色など、無限にも思えるカラーコンビネーションの花火が初秋の夜空を華々しく彩る。綺麗だなぁ。なんて美しいんだ。札幌でも花火を見られれば良かったなぁ。このような時に炎色反応云々と考え始めては熱が冷める。科学徒しての頭と庶民としての頭とを適宜使い分ける嗜みが欲しい。この時ばかりは何も考えず、花火の美しさにただ見惚れた。瀬戸内の夜空へ燦然と輝く2500発の花輪を全て見届けた。来年の花火大会には彼女を連れて行きたい。一人でも勿論楽しいけれども、好きな人と一緒に行って観れば楽しさは倍増するはず…
花火を見ていてふと思い出した。自分が高二のとき付き合っていた一つ年下の彼女との初デートは宮島花火大会だった。あの当時はたしか8月中旬 (8/14?) の開催だったっけ。花火大会への道中、いろんなことを話せて楽しかった。マイブーム、好きな歌、好きな食べ物についてなど高校生らしい会話。帰りのフェリーに乗っているとき、またデートしてくれる?と聞いたら「はい!」と即答してもらえた。あのときは飛び上がるほど嬉しかったなぁ。勢い余ってフェリーの階段から転げ落ちて瀬戸内海に沈んでしまうかと思った。宮島の雑踏の中、はぐれちゃいけないからと二人で固く手を繋ぎ合った。私が握手みたいに手を繋ごうとしたら、彼女の方に「手はこうやって繋ぐんですよ」と指を絡ませて恋人繋ぎに直された。自分、手に変な汗をかいていなかっただろうか?少し濡れていたような気もする。今となってはどちらの汗だったのかなんて確かめようがないけれども。
自分が高校時代に備えていた瑞々しさなどとうに失わてれている。ピチピチの男子高校生だった私も、今ではアラサーの泥沼へ片足を突っ込みかけた一匹のおっさんだ。感受性の泉が枯れ果てる30代へ突入するまでにもう一度恋人を作りたい。何のために早期修了するかって、20代の時間を少しでも長く取るためにするんだ。願わくば一緒に花火大会や各種イベントへ行ってくれる彼女が欲しい。高校時代の青春の記憶を上書き保存して未来へと歩みたい。味気ない灰色のラボライフを送っているがゆえ、過去の記憶が美化され、理想がどんどん高くなってしまっていっている。過去に囚われるな。今を生きろ。厳しくて切ない現実を直視し、最善を尽くしてなるべく良い未来を創造できるように頑張ろう。
いざ、早期修了戦線へ。教授陣から博士号を奪取し、地元・広島での新生活をスタートさせよう。
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