研究室配属前にやっておきたいラボライフの事前準備5選

こんにちは!札幌と筑波で蓄電池材料研究を行う北大工学系大学院生のかめ (M2)です。研究室生活も3年目。来年度から博士課程へ進学すると4年目の研究室生活が始まります。今でこそ研究室で何の問題もなく過ごせているものの、配属当初は研究スキルが欠如していて全く何もできませんでした。(配属前にもっと準備しておけば良かったなぁ)と思うことが数多くあり、サクサクと研究を進める先輩らを見て (凄いなぁ…)と感心するばかりでした。

この記事では、研究室生活を少しでもスムーズに始められるよう、研究室配属前にやっておきたいラボライフの事前準備5つご紹介します。

  • 早く研究を始めたくて仕方がない意欲的な方
  • 少しでも研究室配属後の時間を良いものにしたいとお考えの方

こうした方々にピッタリな内容なので、ぜひ最後までご覧頂きたいと思っています。

かめ

それでは早速始めましょう!

目次

パソコン系の事前準備

まずはパソコン関連でできる事前準備のご紹介です。以下では

  1. ブラインドタッチの習得
  2. 人工知能 (AI)操作力の養成
  3. 検索力と質問力の強化

これら3つについて解説します。

ブラインドタッチの習得:文書作成速度が格段に上がる。余った時間はリラックスタイムへ

一つ目にやっておいて欲しいのはブラインドタッチの習得です。ブラインドタッチとは”キーボードを見ずにタイピングすること”を意味しており、配属までに練習してできるようになっておくのがオススメです。

ブラインドタッチができるメリットは、論文やプレゼンの原稿などの文書作成速度が格段に上がるというものになります。私自身は遅ればせながらM2の前期にブラインドタッチを習得したのですが、習得する前と後では3~4割ほどタイピング速度が上がって作業が捗るようになりました^^タイピング速度が速ければ速いほど文書があっという間に出来上がりますし、余った時間はリラックスタイムにあて気力の充実に費やせるのです。

完全にブラインドではなくても”チラ見タッチ”ぐらいで構わないですから、研究室配属までにタイピングの練習をやっておくことを強くオススメしておきます。ブラインドタッチはWordで好きな文章を書くのでも練習可能なのですが、ネット上にブラインドタッチ用のフリーソフトが転がっているのでソレを使うと楽しいですよ。私のオススメはe-typing(関連リンクへ)。初心者でも1~2週間程度続けてやればタイピング速度が随分と速くなります♪

AI操作力の養成

二つ目にやっておいて欲しいのがAIを使いこなす練習です。AIというのは具体的に言うと、『chatGPT』などチャット型AIを指しています。

私、M2の2月に初めてchatGPTを使ってみたんですけれども、あまりに出来が良くて思わず度肝を抜かれてしまいました。

  • ”分かりやすく説明してくれ”と指示したら噛み砕いた表現を用いて分かりやすく説明してくれますし
  • ”Excelの関数を書いてくれ”とお願いしても数秒で複雑な関数を出力してくれますし

(時代はここまで進んだか…)と情報科学技術に驚愕させられちゃいました。また、Microsoftからリリースされたチャット型AIに関しては、会話形式で受け答えしてくれる上に情報源のURLまで添付してくれるのです。おかげで専門的な情報の信憑性をすぐ確かめられます。しかも情報が正確なものですから割とアテにできちゃいます。

皆さんにはこうしたチャット型AIをうまく使いこなし、ご自身の論文執筆やプレゼン発表へ活かしていただきたいのです。完全にAIに頼ると誤情報に足元を掬われかねないから注意が必要なのですが、かといって使わないのは勿体ないので疑いの目を持ちながら使ってみて貰いたいです。私の場合、プレゼン用に作った原稿をchatGPTのチャット欄へそのまま貼り付け、『中学生にでも伝わるような表現に直して』と原稿を手直ししてもらうケースが大半ですね。”少しでもプレゼン内容が伝わりやすくなればいいなぁ”との願いを込めてchatGPTに頼りまくっています。

AIの進化はもう止められない流れです。”AIなんか嫌い”と抵抗しても時代の波に呑まれて終わりですから、頑なに拒絶するのではなくAIの力を借りて仕事を捗らせるのがオススメです♪

検索力と質問力の強化:人に聞くべき事とネット検索で解決すべき事の分別をつけられるように

三つ目にやっておいて欲しいのが検索力と質問力の強化です。チャット型AIを駆使したりネット上から自分の欲しい情報を仕入れたりするには的確な検索ワードを入力する力 (検索力)が不可欠であり、それでも情報を得られなかった場合は生身の人間に質問して情報を引き出す力 (質問力)が求められます。

普段何気なくWEB上を彷徨っているだけでは検索力と質問力は身につきません。最近のアルゴリズムの進歩には目を見張るものがあり、人間の検索履歴からその人の興味のあるコンテンツを判断して優先的に表示してくれるからです。例えばYouTubeなんて典型例。検索ワードを入力せずともオススメ動画にいくつもの面白そうな動画が上がっています。しかもどれを閲覧しても大抵はそれなりに面白いですから、検索せずとも済むため検索力が衰えていく一方というワケであります。

研究室に入りますと、YouTubeとは違い、口を開けているだけでは誰も貴方のお口へ情報を放り込んではくれません。欲しい情報は自分の手で掴みに行かねばなりませんし、そのためにはネットで調べたり図書館で調べたりと数多の泥臭い行為を要するのです。どうしても分からないことがあれば先輩や先生に聞けば良いのですが、相手はAIではなく人間ですから、やたら滅多に質問をすると相手の時間を奪っちゃいます。最初は”まだ研究室に入りたてだから”と甘く見てくれていても、何でもかんでも周りに聞いていると”コイツ、また時間を奪いやがって…”と相手を不快にさせがちなので、研究室配属前までに検索エンジンやチャット型AIを相手に検索力と質問力を鍛えておくのをオススメします。

生活系の事前準備:ストレス発散の手段を確保

ラボライフが始まる前に生活面でやっておいていただきたい準備はストレス発散手段の確保です。研究室生活は皆さんの予想以上にストレスフル。実験やゼミの用意など色々な面で思い通りにならず、ストレスやもどかしさで胸がいっぱいになっちゃいます。私の場合、書いた論文が1年以上アクセプトされなくて[関連記事]喀血するほどストレスがたまりました。生まれつきストレスをためやすい体質だったのに加え、極度のストレスを発散する手段を有していなかったのが悪かったですね。

私のようにストレスをため込むと体が動かなくなる可能性があり、そうなると研究室をドロップアウトし中退する確率も飛躍的に高まってしまいます。せっかく研究するのなら、少しでも楽しくしてもらいたい。という事で、研究室配属前に各々の性格に合ったストレス発散法を確立しておくのを強くオススメいたします。私の場合、日曜日の午後に大学のデスクトップお家でAmazon Prime Videoの映画を観るのが大きな楽しみとなっています^^ また、地元・広島のサッカーチームの試合を大学のデスクトップお家で観戦しても心がホカホカ温かくなってきます(*≧∀≦*)

研究室って超閉鎖的な特殊空間なので、ひとたび人間関係を拗らせると研究室での居心地がめちゃくちゃ悪化するのです。だから多少の不満はグッとこらえて我慢することとなるのですが、我慢を重ねると健康を害するほどのストレスがたまるため、研究室でたまったストレスはなるべく早く発散するようにしてください。

勉強系:専門分野の入門書を一冊買って読んでおく

勉強系の事前準備では入門書の読書をやっておくのがオススメです。研究室配属前までに図解本や簡単な専門書を一冊理解しておけば専門分野の概観を把握することができ、配属後に専門知識を頭へ詰め込んだりゼミで先輩らの話についていったりするのが容易になってくるのです。ココで意欲的な方はいきなり難しい専門書へアタックするかもしれませんが、基礎的な理解なしに難解な専門書へチャレンジしても得るものがほとんどありません。受験勉強やスポーツと同様、まずは基礎をゆっくりと固め、盤石な土台を築いた後に本格的な内容へ挑んでください。入門書なら市販のどんな本でも構いません。図が豊富な本だと理解が捗り読み進めやすいです👍 私の専門分野の電気化学では【トコトンやさしい電気化学の本】という本が良いでしょうし、この”トコトンやさしい”シリーズはラインナップが豊富なので色々な分野の入門書が見つかると思います。

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