札幌と筑波で電池材料研究をしている北大化学系大学院生かめ (D2) です。七年前に北大総合理系へ合格し、学士・修士・博士と8年間、北大へお世話になりました。
受験時、社会科には日本史を選びました。小さい頃から歴史が好きで、歴史漫画をよく読んでいたから社会科選択は日本史の一択。現役・浪人とセンター試験 (現:共通テスト) で二年連続92/100を取りました。日本史を選択して本当に良かったなと感じます。
この記事では、大学受験日本史をどう勉強したか解説します。
- 日本史の勉強法を知りたい理系受験生
- 共通テストの日本史で高得点を取りたい受験生
こうした方々にピッタリな内容なので、ぜひ最後までご覧いただければ幸いです。
それでは早速始めましょう!
高1~高3:山川の『詳説日本史』を定期試験前に全て丸暗記
学校で日本史の授業が始まったのは高一から。高一の時点ではまだ日本史は全員の必修科目。日本史・世界史・倫理&政治経済の三科目を同時並行で教わったのです。受験で使う科目を選ぶため、それぞれの科目をお試し感覚で勉強させられていた形。高二進級時に文理選択&社会科選択。理系コースの学生は社会科を一つだけ選択して受験に向け態勢を整えていきました。
高一の4月に配られたのが、山川出版社の詳説日本史。日本史教科書の中では最もメジャーな一冊。先生曰く、この教科書を丸暗記してセンター試験に臨めば9割は堅いらしい。試験問題の大半がこの教科書の中から出題されるからです。史料問題も、歴史事件の順序を問う問題も、この本をマスターすれば大概は解ける。覚えるだけで点を取れるのなら覚えるしかありません。
日本史の勉強法は教科書の丸暗記。一文ずつ文章を繰り返し音読してページごと暗記する作戦。赤シートで語句を隠せる蛍光ペンなど使いません。語句だけに限らず、ページに記載されてある内容を全て頭に叩き込むからです。定期試験で出題範囲と定められた区分をその都度暗記していきました。黙読する→音読する→目を瞑って暗唱するの三段構えでページごと記憶。頭の中に教科書の内容を全てインストールしていくような感じ。【写真記憶】とでも呼ぶのでしょうか、私の日本史勉強では教科書を全て覚えることしかしていません。
定期試験の成績は平均9割。8割を切ったことは一度もありませんでした。試験では、問題の答えが書いてあるであろう教科書の該当箇所を脳内で手繰って探すだけ。思い出すべきは暗記事項ではなく、どのページに答えが書いてありそうか。頭の中に教科書が入っているがゆえ、答えを探し出せさえすれば大抵の場合、間違えることはありません。失点していたのは難しい人名漢字を書かされる問題。私、漢字の書き取りがひどく苦手なんです。高校の漢字テストではよく罰書きをさせられていたぐらいに。センター試験はマークシート形式。苦手の漢字書き取り問題は出題されません^ ^
センター試験:センター日本史25か年分演習
高三の9月に日本史の全範囲の講義が終了。10月からは学校でセンター形式の演習が始まりました。扱った題材はセンターの過去問、および私大のマーク式問題。演習を通じ、脳内教科書を手繰って正解事項を探す作業の速度と質を高めていきました。私大の問題はかなりマニアックでしたね。教科書の脚注に小さく載っているような重箱の隅をつつく問題が多く出されていました。まぁ、解けたんですけれども。なんせ教科書の内容を全部覚えていましたから。まるで持ち込み可の試験を受けているみたい。英語の辞書を会場に持ち込んで英文和訳問題に挑めるようなイメージ。試験で失敗するイメージが湧きませんでした。どう考えても9割は堅いだろう、と。
12月から家でセンター形式の演習を開始。センター日本史25か年分の過去問を買い、毎日一年分ずつ解いては教科書暗記の精度を高める作業。得点は8割後半から9割後半で推移。3~4回は満点を獲得。歴史事件の整序問題で間違えが多かったような印象。脳内教科書のページ順について、書籍の教科書を確認しながら見直しました。センター本番は92/100。問題文の読み間違えで痛恨の二問ミス。
一浪:一週間に一周のペースで教科書を読むだけ
二次試験の数学で大失敗して不合格になり、浪人が決定。浪人を決定付けた科目は日本史ではないため、浪人したからといって新たに何もやるべきことがありません。浪人時代は一週間に一周のペースで教科書を黙読するだけでした。脳内教科書さえ頭の中にとどめておけば得点力を維持可能。実際、問題演習など何もしていないにもかかわらず、マーク模試で9割以上を安定して取りました。日本史勉強へ割かずに済んだ時間を数学や理科の強化に充てられ、おかげで学力を総合的に伸ばせました。
浪人時のセンター試験でも日本史は92/100。選択肢の読み間違えと整序問題でそれぞれ一問ミス。せっかくなら満点を取って終わりたかったです。満点を取れずに終わって後悔が残りました。教科書を丸ごと写真記憶をしてもミスをする。やはり、人間は完璧に動作するようには作られていないってことですね。
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